本には夢が詰まっている&学校見学は楽しい
「ミケにゃんのお勧めの本は食べ物がたくさん出てくる小説や絵本だにゃん。幸せな気持ちになれるよ。でも、お腹が空いてくるんだにゃん」
ミケにゃんは目を閉じてうっとりした表情になっている。きっと、ミケにゃんのその頭の中はご飯でいっぱいなのだろう。
「食べ物が出てくる本か~幸せいっぱいになれるね」
本の中の主人公と一緒にご飯を味わったり誰かとご飯を食べられる幸せを感じることができる。
「見てみてにゃん。この本はミケにゃんのお勧めだにゃん」
ミケにゃんは本棚から一冊の本を取り出した。
その本は頭に真っ赤な大きなリボンをつけ真っ赤なワンピースを着た猫の女の子が口を大きく開けてオムライスを食べている表紙だった。
もう表紙を眺めているだけで笑顔になれる。
「可愛らしい表紙だね」
「うん、満里奈ちゃんも読んで見ると良いにゃん」
わたしはにっこり笑顔でミケにゃんから本を受け取ったけれどまだこの学校の生徒じゃないのに借りていいのかなと考えた。
「満里奈ちゃん、図書室の本はもふもふパラダイスに住んでいれば誰でも貸し出しすることができますにゃん」
マッシロ先生はわたしが考えていたことが分かったのかニコニコと微笑みを浮かべながら言った。
「わぁ~本当ですか? だったら借ります」
「では、図書室の貸出カードを作りますにゃんね」
マッシロ先生は図書室の貸出カードを作ってくれたそのカードにぺたんとハンコを押してくれた。
「わ~い、嬉しい~」
わたしは図書室の貸出カードと本を受け取り満面の笑みを浮かべた。
「では、次のお部屋に案内しますにゃん」
マッシロ先生はその後もいろんな教室を案内してくれた。
マッシロ先生は、理科室に保健室、音楽室、実験室、進路指導室などいろいろ案内してくれた。
そして、調理室を案内してくれたその時、ミケにゃんがお決まりのように、
「ミケちゃんてばお腹が空いたにゃん」と言ってヨダレを垂らした。
「ミケにゃんちゃん今は調理実習の時間じゃないわよにゃん」とマッシロ先生は溜め息をつきそして笑った。
「ミケにゃんてばもう」
シロッコがミケにゃんをじっと見た。
「にゃはは、ミケにゃんってばワンパターンな反応だにゃん」
ミケにゃんは言いながら自分の頭を肉球のあるその可愛らしい手でぽんすかぽんぽんと叩いた。
「ミケにゃんちゃんのクラスの調理実習は明後日だから登校するのよ」
「わっ、調理実習明後日だったの! ミケにゃんもちろん登校するにゃ~ん」
ミケにゃんは嬉しそうに笑いながらぴょんぴょん飛び跳ねた。
「呆れた奴だな……」
ケンが呆れた顔つきでぽつりと呟いた。
「まあ、ミケにゃんちゃんらしいからいいんじゃな~い」
わたしはくふふと笑った。
「では、次は生徒達が授業を受けている教室を案内しますにゃん」
「は~い!」とわたしは元気よく返事をした。
「やっと教室かよ」とケンはぶつぶつ言っている。
マッシロ先生はにゃんにゃんと階段を上り二階の教室へと向かう。
「生徒達が授業を受けている教室ですにゃん」
室内札に『一年生の教室』と書かれている。
「この教室は小さい一年生の教室ですにゃん」
「え? 小さい一年生って何ですか?」
「ミケにゃんちゃんと同じ年頃の六歳、七歳くらいの子供達の教室ですにゃん。満里奈ちゃんの教室は三階です」
言いながらマッシロ先生は教室の後ろのドアをそっと開け音を立てないように教室の中に入る。わたし達もその後に続きそろりと教室に入った。
すると、もふもふな可愛らしい姿の猫の先生が黒板にチョークで板書をしていた。
やっぱり先生ももふもふな動物だった。




