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悪役令嬢断罪されて世界で釣りをする  作者: 南蛇井


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第七話 scene1

typeR後期七型を振った。

ルアーが海に入る。

海面に広がる波紋。

静かだった。

反応がない。

不気味な光は動かない。


2投目。

反応がない。

ルアーが波を揺らしただけだった。

変だわ。

食いつかないまでも魚であれば、何らかの反応はあっていいはずなんだけど…。

背筋に冷たいものが走った。

魚じゃない?

まさか本当に幽霊だとでも…。

大きく首を振った。

そんなわけ無い。

いるはずが無い。

しっかり見極めないとダメ。

「ニーナ、ルアー変更よ」

「は、はい」

ルアーが入った鞄を開ける。

サーチルアー。

これで海の中を探る。


3投目、海に沈んだルアーが淡い光を放つ。

そっと目をつむった。

伝わってくる。

ルアーから見える世界。

広がる闇のなかに揺らめく光。

白く透明な…。

これは…魚では…ない?


だとすれば何?

typeR後期七型を左右に振る。

ルアーが光に当たる。

そっとすり抜ける。

これはいったい…?

本当に呪われている?

チラリと後ろに目をやる。

レイジが恐怖で気を失っていた。


深くため息をついた。

typeR後期七型を上げる。

ひらりとルアーが宙を舞った。


呪われてる?

そんなわけないわね。

幽霊って言葉にすっかり騙されていたかもしれないわね。



黒く光るルアーを取り出す。

ズシリと重い。

ヘヴィメタルルアー。

これで正体を暴いてやるわ。


「レイオリア様!もう帰りましょう。絶対に幽霊です」

気絶したレイジの影でニーナが怯えていた。

私は軽く笑った。

「ふふ、安心してニーナこの海に幽霊なんかいないわ」

「でも…」

「大丈夫、それを今から証明してあげるわよ」

そうよ幽霊の正体。

今、海の底から引きずり出してあげるわよ。


黒く鈍い光を放ち、ルアーが海に落ちた。

typeR後期七型を握る手に力が入る。

さあ、ここからがヘヴィメタルルアーの本領発揮よ。

魔力を込めるとルアーが重くなり一気に沈んでいく。


「ルアーがあたらない。やっぱり幽霊です」

ニーナが叫んだ。

「違うわよ。あたらないのは幽霊だからじゃない。そこにいないからよ」

「どういう…?」

ルアーが海底についた。

「じゃあ今から幽霊の正体を釣り上げるわよ!」

ズシリとした感触。

ルアーが海底に届いた。

深く息を吸い力を込める。

大きく、力いっぱい竿を振った。

ルアーが海底を削るようj這いずり回った。

同時に光が乱れ激しく動いた。


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