scene2
私は町長の家に来ていた。
「どうして釣り禁止なんですの!?」
ドン!と机を叩き抗議した。
町長は突然の来訪者がすさまじい剣幕で抗議する姿に怯えていた。
しかし私から釣りを奪った男に怯える権利はない。
「答えてちょうだい!」
ぐいっと迫る私をニーナが止めた。
「レイオリア様、落ち着いてください。落ち着いて話を聞きましょう」
ふっと我に返る。
そう、そうでした。
怒りに来たんじゃない。
釣りが出来るように交渉しに来たんだった。
「ん、んん」
咳払いをしてちょっと落ち着く。
「それで、なんで禁止ですの?」
改めて町長を見る。
白髪まじりの髪に、ふっくらしたお腹。
そして目つきが悪い…。
「あなた、悪い人ですね」
「な、なんでだ!?俺は町の為に…」
町長が慌てて否定する。
でも騙されないわ。
だって釣りを禁止するような人に良い人なんていないわ。
「じゃあ、なぜ釣りを禁止したのですか!?そんな人に…」
そこまで言いかけたとき、後ろから引っ張られた。
レイジとニーナが私の腕をつかみ引っ張っている。
「待て!落ち着いて1回話を聞け!」
「そうですよ、レイオリア様」
「落ち着いていられませんわ。成敗です」
「何か事情があるかもしれませんから!!」
叫ぶニーナの顔を見た。
確かに...何か事情があるのかもしれない。
事情がわかれば解決できるかもしれない。
そうよそうだわ。
そうすれば釣り三昧ですわ。
「わかりました。町長さん、ご事情をお聞かせ願いますか?」
町長は椅子に座りなおし姿勢を正しながら口を開いた。




