scene2
程がある。
そう、程があり過ぎますわ。
素直さがなさすぎるわ。
「この村に美しい海が戻って欲しく無いんですか?」
「いや、そりゃ…」
そう、この人も海が好きなはず。
「魚が泳ぎ、漁業でにぎわう村になって欲しくないんですか?」
そして魚が好きなはずよ。
「無駄だろ…」
グズグズと…。
「いいから行くわよ!北の海に必ずあるわ!海を取り返すわよ」
「……」
考え込んでる…この期に及んで…。
選択肢は1つしかないはずよ。
「レイジ!」
「…ああもう、わかった。行こう。一緒に行ってやる」
やっと、やっと…。
「決まりね。じゃあ早速準備するわよ。
ニーナあなたもよ」
「と、当然です。レイオリア様が行くのであればどこへでもお供します」
まあ、とりあえず行くことだけは決まったわね。
まずは私たち…いえ私の船を確認しなきゃ。
「レイジ、船を見せてくださるかしら?」
「船…な」
なんだかレイジが、バツが悪そうにしているわ。
行くって言ったのに、また今更、グズグズ言うんじゃないでしょうね。
「いやあ…」
ああ、もうグズグズは聞きたくないわ。
「行くわよレイジ。船のところに案内しなさい」
「わ、わかった。船…な、船なんだけどな」
「なによ?まさか持ってないなんて言うんじゃないでしょうね」
まさかねこの期に及んで今更、そんなね。
もうそれは行きたい行きたくない以前の問題だわ。
そんな事を許されるはずがないわ。
「あるよ。ある。あるにはあるんだが…」
なにその歯切れの悪い言い方。
「あるんだが…なによ?」




