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覚えていないことに、名前はない。
幼馴染は、もう時間の話をしなくなった。
正確に言うと、話題にしても深く考えなくなった。
僕は聞いてみる。
「昨日のこと、覚えてる?」
そう聞くと、からかうように返された。
「記録見ればわかるじゃん笑」
それで、終わり。
スマホを見れば、記録を見ればいい。
思い出そうともしなくなったし、思い出せいないことを問題だとも思っていない。
昨日、自分に起きている現象に戸惑いを隠せなかった幼馴染、
そのことすらもきっと忘れているのだろう。
放課後、一緒に歩く。
夕日が綺麗だね。
そんなたわいもない会話をしながら
「明日、何時に行く?」
「わかんない。どうしよっか。」
即答だった。
「でも、大丈夫、アラーム鳴るし笑」
その言い方は、その笑顔は、前よりずっと自然だった。
不安も、戸惑いも、困惑も、見せないし、隠さない。
ただただ、流れに身を任せているだけ。




