表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
12/18

わからない問い

「なあ。」

彼が言った。

「あっち側の人ってさ。時間に縛られていないよな。」

「…自由に見える?」

『あぁ。』

その言葉に、少しだけ胸が痛んだ。

なんでかはわからない。

みんな、自由だ。

自由だと思ってしまっている自分がいる。

遅れもしないし、焦りもしない。縛られもしない。

通知が来れば動く。時間が来れば動く。流れが来れば動く。

流れに沿って、今日を終える。

流れに沿って、時間が進む。

疑問を持たない分、その流れは止まらない。


彼は言った。

「俺は、あっち側になれない気がする」

静かな声だった。


「わからないまま、流されるのが嫌、というか無理なんだ....と思う。」

その場は、沈黙を過ごしたが、僕も同じ答えだった。


帰り道、信号の前で立ち止まる。

赤から青まで、あと20秒。

僕は無意識にスマホを見た。

彼も見た。

数字は正確だ。

でも、この20秒が何なのかは、誰も教えてくれない。


青になって歩き出す。

みんなは、もう向こう側の歩道にいた。

信号をみていない。

時間も気にしていない。

ただ、進んでいるだけ。


僕は思う。

見る人間と、見なくなった人間。

どっちが正しいかは、わからない。

でも、疑問を持ち続ける側にいる限り、僕はきっと、見ることをやめられない。


何時、何分、何秒、地球が何回、回った日。

その答えを疑いながら。

この先も___。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ