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公爵令嬢は、超ヘビー級ドラゴンライダー~スーパーデブドラゴンに跨り、力こそパワーで無双します  作者: 楊楊
最終章

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74 極秘任務

 国軍から除隊し、ハワード商会を立ち上げたが、やっていることは除隊前とあまり変わらない。

 私とデミドラは引っ切り無しに届く搬送依頼をこなす日々だ。スピラはというと、こちらも相変わらず忙しく飛び回っている。

 因みにハワード商会の収益の半分以上が私とスピラが稼いでいる。


 クレーテはというと、半分はキーグ島、残りの半分は水上輸送と水竜隊のお手伝いだ。

 こちらも依然とやることは変わっていない。


「極秘任務もないし、オラは以前と何も変わっていませんだ」


 私もそう思う。

 マライアはというと、こちらは公演の出演回数を増やし、公演がない時はほとんどフレッド王子に付きっきりだ。


「覆面の竜騎士様の歌劇を製作中ですのよ。でも謎が多くて・・・それがまたいいのですが・・・」


 こちらも相変わらずだ。


 フレッド王子はというと、最近ゴブリン王国に移住してきたリザードマンが稲作を始めたいと言い出したので、その要望に応えるために水田を作っている。

 ケルが言うには、稲作が上手くいけば大きな収益が上げられるとのことだった。なので、こちらは現時点で収入にはなっていないけど、将来への投資だと思って最優先で作業をしてもらっている。


 そしてリリ様だが、なぜかお母様と馬が合ったようで、よく連れ立って魔物狩りに行っている。


「マレドーラが溌剌としてびっくりしたわ。これもリリ様のお陰ね」

「そうなのか?マレドーラはいつもこんな感じだが・・・」

「ハワード家にいた時は、いつも寝てばっかりだったわ」


『アンヌ。まだまだ若い者には負けんぞ』


 まあ、そんな感じでみんなそれぞれで楽しくやっている。



 ★★★


 その日、暗部と行動を共にしているブーナとネルが久しぶりに商会に帰還した。

 早速、報告を聞く。


「極秘依頼ゴブ。依頼書を確認してほしいゴブ」


 早速依頼書を確認する。

 帝国北部にゴブリンの集落があり、そのゴブリンたちは奴隷のようにこき使われているようだ。その数約300名。

 ブーナと暗部の調査によると山奥にあるため、帝国の監督官が3日に1度巡回に来る以外は、比較的監視が緩いようだ。


「暗部の人も言っていたけど、今回の任務はほとんど危険性がないゴブ。夜間にカトリーヌ隊長とデミドラに集落の広場に着陸してもらって、一気に住民を乗せて救出するゴブ」

「それは構わないけど・・・いきなり私たちが行って、住民は従ってくれるかしら?」

「それは大丈夫ゴブ」


 既にブーナはこの集落に何度も潜入して、住民たちと信頼関係を築いているらしい。


「私もネルも遊んでいたわけじゃないゴブ。それに同じゴブリンで、これでも一応ゴブリン王国の王女だから、すぐに信頼してくれたゴブ」

「そうか・・・だったらやりましょう。この作戦なら、私たちとブーナとネルで大丈夫よね?」

「大丈夫ゴブ。それに今回は宰相閣下も来てくれるゴブ」


 それなら安心だ。

 私はスピラにだけ、作戦を伝えた。


「初任務か・・・気をつけてね」

「ありがとう。気をつけてやるわ」

「他のみんなには言わなくていいかしら?」

「言わなくていいわ。もし私が戻らなかったら、マニュアルに沿って対応してね」


 暗部の仕事は情報共有をしないことが良い場合が多い。

 今回スピラにだけ伝えたのも、もしもの時に私の代わりにハワード商会を運営してもらうためだ。



 5日後、指定された場所にデミドラと共に向かった。

 到着すると、ブーナと宰相閣下、それに・・・


「女王陛下!!」

「ネルの初任務だからな。活躍を間近で見に来たというわけだ。それにこの任務が成功したらネルのことを一人前と認めることになっている。もううるさく修行しろとは言わん」


『やったあ!!やっと自由だ!!』

『調子に乗るな!!』


 ネルは母親のシェディに殴られていた。


 極秘任務の割に全く緊張感のないまま、ゴブリンの集落まで移動する。

 宰相閣下が指示をする。


「そろそろ隠蔽魔法を掛けろ。ここからは私語は禁止だ。ブーナとネルはゴブリンの集落で定刻まで待機だ。異常があったらすぐに知らせろ」

「分かったゴブ」

「カトリーヌ隊長はゆっくりしていてくれ。ブーナとネルの工作が上手くいっていれば、特に戦闘になることはない。戦闘になったら・・・まあ、相手が可哀想だろうが・・・」


「了解致しました」



 ★★★


 結果から言うと、全く問題なく任務を完遂した。

 ただ隠蔽魔法を発動して、夜間に大量の人員を搬送するだけだ。通常業務とほとんど変わらない。

 デミドラが軽口を叩く。


『これが極秘任務?ちょっと拍子抜けね』


「それはそうかもしれないけど、潜入して住民の信頼を得たり、素早く集合場所に住民を集めるのは結構苦労したゴブ」


 これにブーナが反論する。

 宰相閣下も会話に入る。


「そもそもの話、カトリーヌ隊長とデミドラがいなければ、こんな作戦は立案されなかったぞ。この輸送力こそが規格外なのだ。もし貴殿らがいなければ、フレッド・・・覆面の竜騎士殿にトンネルを掘ってもらわなければならなかっただろうな・・・」


「それはそうゴブ。本当にカトリーヌ隊長とデミドラには感謝しかないゴブ」


 ただ、住民を運ぶだけだけど、それでも私たちは重要な任務に就いているのだ。

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