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公爵令嬢は、超ヘビー級ドラゴンライダー~スーパーデブドラゴンに跨り、力こそパワーで無双します  作者: 楊楊
第三章 隊長編

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64 原因

 調査に出ていた覆面の竜騎士とマライアが帰還したということで、私たちは早速報告を聞くことになった。

 覆面の竜騎士の報告を聞いたサンドラ王女が驚きの声を上げる。


「帝国領にダムですか!?」

「そうだ。それが原因だ。帝国の奴らが意図的か過失かは知らんが、大量に放水したことが原因だと思われる。それなら最近セイン川の水量が減っていたのに、いきなり増水したことも説明がつく」

「帝国領ですか・・・それはちょっと・・・」


 協商連合の代表も続く。


「慎重に行きましょう。流石に帝国に文句をつけるのは・・・」


 国力の差もあり、帝国に申し入れをするのは厳しいようだった。

 サンドラ王女が会を閉める。


「一旦、それぞれの国で検討を致しましょう。その後、意見を集約致します」


 会議が終わり、天幕の外に出たところでリリ様とマレドーラが、ブーナとネルを問い詰めていた。

 そういえば、ブーナとネルについて話さなければいけないことがあると言っていたっけ・・・


「ブーナよ。どうして竜騎士となったのだ?」

「私は竜騎士じゃないゴブ。それにネルもドラゴンじゃないゴブ」


 竜騎士じゃない?


『そうだよ。僕はこう見えてもヘビなんだ。黒ヘビ族という種族で・・・』

『黙れ、小僧!!嘘はつくなと言ったじゃろうが!!』

『そ、そんな・・・僕はヘビなんだ・・・』

『だったら、その黒ヘビ族とやらはどこに住んでいるのじゃ?』

『そ、それは・・・遠い土地に・・・』


 間違いなくネルはドラゴンでヘビではない。

 本人も分かっていて嘘をついているのだろう。ブーナはというと、元々竜騎士やドラゴンの知識がないからネルに騙されているのかもしれない。


 私とデミドラも話に加わろうとしたところ、今度は少し離れた場所でマライアと覆面の竜騎士が言い争っているのが聞こえてきた。


「どうして、あの案を提案しなかったのでしょうか?」

「それは無理だ。一介の竜騎士が意見できることではない」

「それでもです。可能ならば、しっかりと意見を言うべきです」

「意見を言うにしても時と場合がある。サンバル王国も絡んでいることだし、国際問題にもなる。エリザベート王女には内々で伝えてある」

「えっ!?そうなのですか?」


 一体、二人は何の話をしているのだろうか?

 それにしても、覆面の竜騎士はエリザベート王女と、どういう関係なのだろうか?


 マレドーラとネル、マライアと覆面の竜騎士の口論が激しくなったところで、エリザベート王女がやってきた。それぞれから事情を聞いている。

 エリザベート王女が悩んでいると、マレドーラ言う。


『そっちの覆面のが言うサンバル王国だが、儂らもサンバル王国に用があるぞ。ついでだから王女様。一緒に話を進めてはどうじゃ?』

「そうですわね・・・でも流石に私でも、これらの案件は判断できませんわ。ですが、既に手は打っていますわよ」

『王女様も、なかなかやるではないか』


 エリザベート王女でも判断ができないって、どういうことだろうか?


 こっそりとマレドーラに聞いてみる。


「マレドーラ。どういうことか、分かるように説明してくれる?」

『流石にカトリーヌの頼みでも、これは無理じゃな。儂の口からは言えんよ』


 私にも言えないことって・・・


 そんなことを思っていたら、スピラに先導された光竜の集団が広場に舞い降りた。降り立ったのは、なんと国王陛下だった。


「報告は聞いた。エリザよ、ご苦労だった」

「ありがとうございます、陛下」

「ところで、件のドラゴンはアレだな?」

「はい」


 国王陛下はネルに向き直って言う。


「ネルとやら。正直に言え。ドラゴンではないのだな?」

『何度も言っているじゃないか!!ヘビだって言っているだろ?』

「ほう・・・ところで、母親はいるのか?」

『いないよ・・・もう死んじゃったんだ・・・これ以上は話したくないよ・・・』


 流石の国王陛下も苦笑いを浮かべた。

 ブーナが国王陛下に進言する。


「いくら王様でも、これ以上は聞かないでほしいゴブ。ネルの一族は悪い奴らに襲われて全滅しましたゴブ・・・」


 国王陛下は振り返り、何もない木陰を見ながら言った。


「そういうことらしいです、ネリッサ陛下。シェディよ、母親はもう死んでしまったそうだぞ?」


「根性なしだけじゃなく、嘘つきとはね・・・一体誰に似たのやら・・・」

『どこで育て方を間違えたのかしら・・・まずは性根を叩き直してやるわ』


 どこからともなく声が聞こえ、漆黒のドラゴンに乗ったダークエルフの女性が現れた。

 私たちが呆気に取られていると、エリザベート王女が深々と頭を下げた。


「お久しぶりでございます、女王陛下」

「エリザよ。大きくなったな。協力、感謝する」

「いえいえ。当然のことをしたまでですわ」


 ネルはというと、逃げようとしたが漆黒のドラゴンに取り押さえられていた。


『は、母上・・・』

『この馬鹿息子!!たっぷりお仕置きしてあげるわ!!』


 全く話が見えてこないが、どうやらシェディと呼ばれている漆黒のドラゴンがネルの母親なのだろう。

 絶対に何か事情があるようだ。

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