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公爵令嬢は、超ヘビー級ドラゴンライダー~スーパーデブドラゴンに跨り、力こそパワーで無双します  作者: 楊楊
第三章 隊長編

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62 救援活動 2

 現地は酷いものだった。一面水浸しで、そこに町があったとは到底思えなかった。

 皆が必死で救助活動をしているが、全く追いついていない。現地で合流したブーナも必死で救助活動をしている。


「これは酷いわね・・・」

『そうね・・・』


 デミドラも心を痛めているようだ。


「兎に角、一人でも多く助けましょう。デミドラ、巨大化!!」

『分かったわ』


「マライア!!救助を待っているゴブリンたちを勇気づけて!!」

「もちろんですわ!!」


 デミドラを最大限巨大化し、下流から上流に向かって泳いでいく。

 マライアは上流から歌を歌いながら、下流まで飛んでいく。マライアの歌には魔力があり、諦めかけている住民の気持ちを鼓舞することができるからね。


「救助したゴブリンたちは、デミドラまで運んで!!」

「「「はい!!」」」


「クレーテ!!貴方とカメールは水没している建物を中心に潜って確認を!!」

「了解しましただ!!」



 どんどんと救助されたゴブリンがデミドラに運ばれてくる。

 デミドラには治療術師も乗せているので、危険な者から順次治療を施している。学生はというと、私が細かく指示をしなくても、皆それぞれで考えて最適な行動を取っている。実習の成果が早速出ていると感じられた。


 ★★★


 救助活動は一昼夜続いた。

 多くのゴブリンたちを救助することはできたが、それでも多くの命が失われた。救助したゴブリンたちは憔悴しきっている。現在は、仮説住宅の設置や治療を行いながら、クレーテを中心に水中に潜って行方不明者の捜索に全力で当たっている。


 昼過ぎにエリザベート王女が到着した。

 早速、族長と会談の場を設けた。ゴブリンの族長はブロリン、ブーナの父親だ。


「この度は助けていただき、感謝してもしきれませんゴブ」

「お気になさらずに。国は違えど、民を救うことは私たち竜騎士の使命ですから」


 会談中、突然ブーナが泣き出した。


「命は助かったけど、集落がこんなになってしまって・・・もう終わりゴブ・・・」


 彼女も必死で救助活動をしていたし、意を決してサイシレドスまで救援を求めにやってきた。

 それが一段落して、張り詰めていた気持ちが切れたのだろう。何か声を掛けてあげたかったけど、どうしていいか分からない。


「ブーナ。命が助かっただけでも有難いゴブ。生きてさえいれば、何とかなるゴブ」

「でも、お父様・・・」


 そんな時、マライアの歌声が聞こえてきた。


「ララララ~♪ゴブリンは数々の困難に打ち勝つ~♪どんな困難もゴブリンは負けない~♪」


 ゴブリンは苦難の歴史を歩んできた。

 弱く、他種族と違う容姿が原因で迫害されてきた。それでも皆が協力し、今日まで生き延びてきた。


 歌が終ると多くのゴブリンたちの目に光が灯った。


「落ち込んでなんていられないゴブ!!」

「ゴブリンはこれくらいのことで、負けないゴブ」

「町はまた造ればいいゴブ」


 流石はマライアだ。


「よくやったわ、マライア」

「ありがとうございます。でも、根本的な解決にはなりませんわ。問題は山積みですし・・・」


 その通りだ。

 これからこの場所を復興するにしても、別の場所に移住するにしても、すぐに解決する問題ではない。グラース王子と少し話したけど、ここまでの人数をナウール王国で難民として受け入れることはできないとのことだった。それに協商連合も、一時的な復興支援は約束してくれたが、難民の受け入れまでは無理とのことだった。


 エリザベート王女が言う。


「まずは仮説住宅や必要な施設をここに建設します。そのための人材は用意しています。もうすぐ、ここに到着するでしょう。これから先のことを考えると不安でしょうが、私たちもできるかぎりのことは致します。まずは皆さんが安心して寝泊まりができるように致します」

「何から何まで有難いゴブ・・・」


 族長以下、自治区の幹部たちはエリザベート王女に心からの感謝を述べていた。

 私はというと、会談の後すぐに仮設住宅の建設やお風呂を土魔法で作ることにした。少しでもいい環境で暮らさせてあげたいと思ったからだ。



 次の日、スピラの案内で現地にやって来たのは・・・


「覆面の竜騎士様ですわ!!今日こそは、しっかりとお話を聞かなければなりませんわ!!」


 マライアのテンションは爆上がりだ。

 覆面の竜騎士は謎の人物だが、彼の実力は確かだ。土魔法が得意で細かい作業もできるので、このような被災地では打って付けの人選だろう。


「覆面の竜騎士様、少しだけでもお話を聞かせてくださいませんか?」

「話よりもまずは任務だ。今も多くの民が困っているんだ。邪魔はしないでくれ」

「それでは近くで、邪魔にならないように見させていただきますわ」

「勝手にしてくれ。だが、あまり俺たちに近づかないでくれ。クレイは光竜が苦手なんだ」

「光竜が苦手?」


 なぜ光竜が苦手なのだろうか?

 意味が分からない。光竜はドラゴン随一の美しさを誇り、王家が徹底管理しているので気品もあるし、礼儀作法もしっかりしているはずだ。他の竜種からも人気があるはずだけど・・・


 しかし、その疑問は解決することはなかった。

気が向きましたら、ブックマークと高評価をお願い致します!!

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