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公爵令嬢は、超ヘビー級ドラゴンライダー~スーパーデブドラゴンに跨り、力こそパワーで無双します  作者: 楊楊
第三章 隊長編

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48 幕間 マリアのダイエット記録 3

 ~専属メイド、マリア視点~


 ナウール王国に国王陛下がやってくる。目的は二人の学生の育成状況の確認とお嬢様が隊長を務める直轄特務隊の監査のためだ。そして監査に合わせて、盛大な歓迎式典が催される。

 心を鬼にして、お嬢様の食事制限を行っていたが、それでも大きな体型の変化はない。


 このままでは、また選定の儀の二の舞になってしまう。


 そう思った私は、ある作戦を思いついた。

 周りを太らせれば、少しでもお嬢様は細く見えるのではないかと思った私は、普段一緒に食事をされているスピラ様とマライア様にカロリーの高い食事をこっそり提供した。しかし、これは失敗に終わる。二人は熱心に訓練をされており、少しカロリーを増やしたところで、すぐに消費してしまうのだ。

 当然、お嬢様も訓練はされている。しかし、お嬢様はほとんどお痩せにならない。色々と調べたところ、お嬢様は非常に燃費の良い体質で、執事のガイゼル様が仰るには、一般的な竜騎士の3分の1程度のカロリーしか消費しないのではないかとのことだった。


 消費カロリーが3分の1なのだから、一般の竜騎士の3~5倍は食べられるお嬢様が痩せるはずなんてない。何とか2倍程度まで落とすことはできるが、それ以上落すとお嬢様は辛そうにされる。私は胸が張り裂けそうになり、それ以上の食事制限はできなくなってしまった。

 私は専属メイドとして、失格だ・・・


 私は落ち込んでいた。

 そんな時、ケルベロスのケルから声を掛けられた。


「どうしたのですか、マリアさん?何か困りごとですか?」

「実は・・・」


 ケルは魔物だけど、お嬢様を敬愛する同志だ。私はケルに悩みを打ち明けた。


「なるほど・・・だったら私に考えがあります」


 流石はケルだ。


「もうそれしかないのなら、それでお願いします」

「私にお任せください。私もマリアさんと同じく、カトリーヌ様の悲しむ顔は見たくありませんからね」



 結果として、ケルの作戦は大成功だった。

 お嬢様は体系的にドワーフや体格の良い狸獣人や熊人に人気がある。それを利用することにした。ドワーフや獣人を選抜して、カトリーヌ親衛隊を結成し、ステージやパレードで大声援を送ることにした。また、ケルを崇拝している餓狼族も強制参加させ、声援を送らせる。

 当然、臨時で招集されたハワード家の使用人も大声を張り上げる。お嬢様は満足げに微笑まれていた。


「マリアさん、これで一応の目的は果たせましたね」

「ありがとうございました、ケル。ケーキをサービス致します」

「ありがとうございます。私もカトリーヌ様の笑顔を見るのは好きですからね。でもまだ終わったわけではありません。国王陛下が帰られるまでが監査です。油断なさらないように」

「分かっております」


 しかし、今考えると私は油断していたのだと思う。



 ★★★


 キーグ島で行われた食事会で事件は起きた。

 モダリア帝国のパウロ皇子がお嬢様に失礼な発言をしたのだ。


「今日の働きに褒美をやろう。私の側室にしてやる。その体型では婚約者もいないであろう?」


 酷すぎる・・・

 求婚の形を取った蔑みだ。それに体型を嘲笑うなんて・・・


 幸いお嬢様は「体型の所為で婚約者がいない」という文言は、理解されていなかった。

 ここは身を挺して、お嬢様を守ろうと思っていたところ、予想外のことが起きた。グラース王子とジョージ王子がパウロ王子を止めに入り、おまけに二人もお嬢様に求婚してしまった。


 これこそ、ロマンス小説にある展開だと思ったけど、そうはならなかった。

 お館様と奥様が出てきて、大変な事態になってしまった。まあ、最悪の結果にはならなかったけど・・・


 それから食事会は進み、多くの者が酔いつぶれた頃、私はメイド長に声を掛けられた。


「マリア、よくやっていますね」

「いえ・・・至らぬところばかりです」

「実はこっそりとマリアの監査も実施されていたのですよ」

「えっ!?」


 呆気に取られている私を無視し、メイド長は話を続ける。


「お嬢様の専属メイドになりたい者は大勢います。その者たちから、マリアでは役不足だという声が上がっていましてね・・・」

「そ、それで・・・結果は?私はお嬢様の専属メイドを続けられるのでしょうか?」

「もちろん、合格ですよ。マリアを役不足だと言った者たちも、流石に納得するでしょうね」


 涙が止まらなかった。


「マリア、これからもお嬢様をお願いしますね。使用人一同の思いを託します」


 メイド長はそれ以上は言わずに立ち去った。


 私のやってきたことは間違いではなかったようだ。

 これからもお嬢様の専属メイドとして、お嬢様に尽くしていこう。

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