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公爵令嬢は、超ヘビー級ドラゴンライダー~スーパーデブドラゴンに跨り、力こそパワーで無双します  作者: 楊楊
第三章 隊長編

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45 監査 4

 晩餐会から2日後、今日は魔物討伐をご覧になっていただく。

 国王陛下のエスコートはスピラとグラース王子に任せ、私は最終確認を行っていた。


「カトリーヌ、我は心配だ。危なくなったら我が助太刀に入る」

「貴方!!それではカトリーヌが困るではありませんか。そうなったら、私が分からないようにサポート致します」


「お父様、お母様、ご心配なさらず。たかだかシーサーペント、単独ならCランクの魔物ですわ」


「分かった」

「でも油断はいけませんよ」


 本当に過保護だと思ってしまう。

 そんな話をしているところへ、リリ様が声を掛けてくる。


「カトリーヌ隊長、エルフ隊の準備はできおるぞ」

「分かりました。じゃあ、デミドラ。巨大化して」


『分かったわ』


 デミドラが巨大化する。デミドラもデミドラで成長しているようで、以前にも増して大きくなっている。

 これにはデミドラの両親シュワーフとシュネールも驚きの声を上げる。


『流石は我が娘だ』

『そうね。ここまで大きくなれるドラゴンは他にいないわ』


『これでもまだ、全力じゃないわよ』


 デミドラが得意げになっている。


「ではエルフ隊に命令します。デミドラに乗ってください!!」

「「「はい!!」」」


 精鋭のエルフ隊100人がデミドラに乗り込む。

 リリ様が言う。


「本当に乗れるとは思わなかったわ」

『凄いじゃろ?デミドラは』

「そうね」


 リリ様はマレドーラに騎乗して空に舞い上がり、私も遅れてデミドラに乗った。


「それではお父様、お母様、行って参ります」


「気をつけてな」

「現場で待っているわ」


 こうして私たちは、現場に向かって飛び立った。


 ★★★


 現場の海域に到着するとゲイルからデミドラに念話が入った。


『国王陛下たちが騒いでいるらしいわ。何でも『民間人を危険に晒すな』ってね』

『ちゃんと説明するように言ってくれる?』

『スピラとサンドラ王女、それにグラース王子が説明しているけど、信じてもらえないらしいのよ』

『まあ、出来がいいからね』


 今回、シーサーペントの群れをおびき寄せるのにマライアとダイアナの幻影魔法を使った。

 光魔法の応用で、魚人族が漁船で漁をしているような映像を映し出している。近くで見れば分かるけど、遠くから見たら本物そっくりに見えるからね。


『仕方ないから一度、国王陛下に説明に向かうわ』

『分かったわ』


 私は計画を変更して、国王陛下の元に向かう。国王陛下以下も竜騎士なので、近くの空域に待機してもらっている。因みに帝国の来賓は女王陛下とヘクター王配殿下がエスコートして、ペガサスに乗ってもらっている。


「カトリーヌ隊長。流石に民間人を危険に晒すことは許されんぞ」

「分かっております。しかし、これはマライアとダイアナの幻影魔法なのです。もう十分にシーサーペントの群れを引き寄せましたので、魔法は解除します。マライア!!」


「了解ですわ!!」


 海面には多くのシーサーペントが群がっている。ぱっと見、300はいるだろう。

 幻影が消えた時、歓声が上がる。


「これほどの幻影魔法が使えるとは・・・というか、そのエルフたちは何なのだ?人数が異常だ・・・」

「エルフの精鋭100名ですわ。これより討伐を開始致します」

「う、うむ・・・」


 国王陛下も驚いている。でもデミドラにしてみると、普段の輸送業務に比べたら、エルフ100人程度はどうということはない。


 すぐに現場に戻り、弓の射程まで高度を下げた。


「リリ様、ここからの指揮は任せます」

「うむ。エルフ隊!!射撃用意!!

 エルフの威信を示すのだ!!撃て!!」


 リリ様の号令に合わせて、エルフが一斉射撃を開始した。

 突然の矢の雨にシーサーペントの群れは大混乱だ。どんどんと討伐されていく。エルフは弓が得意なのは周知の事実だけど、間近で見るのは初めてだ。それもこんな一斉射撃が見られるなんて・・・

 国王陛下以下も呆気に取られている様子だった。


『カメールから念話が入ったわ。生き残ったシーサーペントが海中に潜り始めたみたいよ。クレーテと魚人族で掃討作戦に移るそうよ』

『油断しないように伝えて』

『分かったわ』


 しばらくは散発的に海面に上がってくるシーサーペントを討伐していく。


『今度はゲイルから念話よ。国王陛下とエリザベート王女、ジョージ王子は海に潜るそうよ。クレーテとカメールの戦闘を見たいんだって』

『分かったわ』


 だんだんと海面に上がってくるシーサーペントも減ってきた。

 リリ様が言う。


「マライア、お前も弓を撃ってみろ。散々教えただろ?」

「はい、その節はお世話になりました。やってみます」


 マライアの弓の腕もなかなかのものだった。

 聞いたところ、竜騎士学校で落ちこぼれてからは、授業のほとんどないリリ様に面倒を見てもらっていたそうだ。


「これなら、後100年もすれば我らに追いつけるぞ」

「100年ですか・・・」

「それはそうと、カトリーヌ隊長もボウガンを持っているではないか。撃ってみてはどうだ?」


「そ、そうですね・・・護身用ですし、連射はできませんが1発くらいなら」


 私は全身鎧に装備されているボウガンを取り出した。

 このボウガンも特注で、矢に魔力を込めて撃つことができる。実戦で使うのは初めてだけどね。

 私はボウガンの照準を合わせて、一匹のシーサーペントを狙って矢を放った。すると、シーサーペントは弾け飛んだ。粉々だ。


「これは凄いな・・・エルフでもここまでの威力を出せる者は、そうそうおらんぞ」

「本当に規格外ですわ・・・」


「でも今夜の食事会のことを考えると、あまり私のボウガンは使わないほうがいいわね。食材が台無しよ」


「シーサーペントは、ただの食材ということか・・・」

「そうみたいですわね」


 そんな感じで、比較的のんびりと海面に上がってきたシーサーペントをエルフたちが討伐していく。

 リリ様は弓にはこだわりがあるようで、若いエルフに厳しく指導をしていた。


「ズレておるぞ!!私は左目を狙えと指示したはずだ」

「も、申し訳ありません」

「精進が足りんぞ」

「は、はい」


 この距離から片目を射抜けとは・・・かなり無茶な指示だと思ってしまう。


『ゲイルから念話よ。何体かは逃げたけど、ほとんど討伐が終ったみたいよ。これから国王陛下をキーグ島に案内するみたいよ』

『分かったわ。じゃあ私たちは食材を回収しましょう』


 それからエルフと残った魚人族とともにシーサーペントを回収していく。

 半分は私たちが、残りはクレーテたちが回収することになった。作業しながらクレーテに話し掛ける。


「思ったより早かったわね」

「それが・・・ジョージ王子が・・・」


 戦いを見て興奮したジョージ王子の水竜リバイネが戦闘に参加してしまったらしい。

 獅子奮迅の活躍で、あっという間にシーサーペントを討伐していったそうだ。


「流石は水竜隊長だと思ったですだ。オラたちも、あそこまではできませんだ」

「まあ、これから頑張りましょうね」

「はい」


 こうして、私たちの初めての任務は特に問題なく終了することになったのだった。

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