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公爵令嬢は、超ヘビー級ドラゴンライダー~スーパーデブドラゴンに跨り、力こそパワーで無双します  作者: 楊楊
第三章 隊長編

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35 新たな任務

 私が指導する学生の一人は、魚人族の少女クレーテ。魚人族はヒレがあり、手と足には水かきがある。水中活動が得意な種族だが、竜騎士となった魚人族はここ100年で存在しない。また、彼女の相棒のドラゴンも特徴的だ。ドラゴンというか・・・でっかい亀だ。


 バラック教官が紹介する。


「ほれ、クレーテ。ちゃんと隊長殿に挨拶をせんか」

「は、はい・・・オラはクレーテ、こっちは相棒のカメール。よろしくおねがいしますだ。それでオラは何をやっても駄目で・・・ご迷惑をお掛けしますだ」

「私は隊長のカトリーヌですわ。よろしくお願いしますね」


 挨拶を終えた後、バラック教官が留学に至った経緯を説明してくれた。


「見て分かる通り、クレーテは魚人族で陸上での活動は苦手だ。それはドラゴンのカメールにも言えることだがな。例年のカリキュラムなら何とか卒業はできたんだが、お前たちの代からカリキュラムが大幅に変更になっただろ?その煽りをもろにくらったというわけだ」


 グラース王子が引き継ぐ。


「彼女たちを担当している助教の立場から言うと、水中活動は優秀なんだ。水軍も卒業さえさせてくれたら、是非とも入隊してもらいたいとの意向なんだけどね。でも・・・」


 クレーテとカメールは地上走はダントツの最下位、飛ぶのも苦手なため、飛行レースは完走すらできず、アクロバット飛行はもちろん棄権したようだった。

 そんなことが重なり、クレーテとカメールは自信を完全に失ってしまったようだ。


「このまま竜騎士になれなかったら、オラたちはどうしたらいいか・・・高額の授業料なんて払えないですだ・・・」

『ごめんね・・・僕がしっかりしていれば・・・』


 二人の出会いは、クレーテが浜に打ち上げられているカメールを保護したことがきっかけだ。当初クレーテは、カメールがドラゴンとは思わずに亀だと思って育てていたようだ。まあ、見た目は完全に亀だからね。


『みんなとはぐれて、困っている僕を助けてくれたのがクレーテなんだ。何とかしてあげたいけど、僕には無理そうだ』

「それは違うだ。オラがちゃんとした竜騎士なら、カメールも立派なドラゴンになれただ」


 二人の信頼関係は強そうだった。


「ナウール王国には魚人族の集落もあるし、そこでの任務が中心になると思う。カトリーヌ嬢には二人に自信をつけさせてもらいたいんだ」

「できることはさせていただきますわ」


 続いてもう一人は、青髪の美少女で国民的歌姫のマライア・ヒューストンだ。

 私とほぼ同年代で、幼少からその歌声と美貌は有名だったし、代々儀礼大臣を務めるヒューストン伯爵家のご令嬢でもある。彼女とエリザベート王女、そして私の三人が竜王国三大美少女と呼ばれるているから、それなりに意識はしていたし、彼女の公演をお忍びで見に行ったこともある。


「お初にお目にかかりますカトリーヌ様。マライア・ヒューストンでございますわ。カトリーヌ様は・・・少しイメージと違っていまして、少し驚いておりますわ」

「こちらこそ、よろしくお願いしますね」


 多分、噂よりも私が美少女だと思ったに違いない。


「多くの方が集まっておられますので、挨拶代わりに一曲歌わせていただきますわね。ダイアナ、準備をして」

『任せなさい』


 そう言うとマライアは会場の中心に移動した。

 彼女の相棒のドラゴンは光竜だった。光竜はドラゴン随一の美しさを誇るドラゴンで、エリザベート王女のクーニゲンと同族ということになる。


「皆様!!マライア・ヒューストンでございます。この素晴らしき日に一曲プレゼントして差し上げますわ!!」


 会場がざわめく。


「歌姫だ!!」

「マライアがなぜここに?」

「流石はカトリーヌ様だ。歌姫マライアをホームパーティーに呼ばれるなんて・・・」


 マライアの美声が響く。


「ララララ~♪美しく強い少女~♪カトリーヌは餓狼族を~♪ラララ~グレートボアを・・・」


 歌詞はなんと私の武勇伝だった。

 相棒のダイアナはというと、光魔法で花火のような演出をしていた。巨大なグレートボアを出現させたり、デミドラのようなドラゴンを光で形作ったりしていた。


 曲が終ると拍手喝采だった。

 お父様とお母様も大満足だった。


「いい歌だった。歌も素晴らしいが、カトリーヌの歌を歌ってくれるとは感激だ」

「そうですわね。ダイアナの光魔法も曲に合って素晴らしいですわ」


「お褒めいただきありがとうございます。他にも曲を用意していますわよ」

『お客様をリサーチすることは基本中の基本だわ』


「是非聞かせてくれ」

「ええ、聞きたいわ」


「分かりました。それでは・・・

 小さきドラゴン~♪でもそのスピードは風のよう~♪スピラとゲイルは今日も行く~♪」


 なんとスピラとゲイルの歌まで用意していた。

 スピラはというと、感激していた。


 私は気になったことをグラース王子に尋ねた。


「ところでなぜ、彼女は留学になったのですか?」

「それは・・・一言で言えば、やる気が全くないからだ・・・」


 やる気がない?

 一体、どういうことだろうか?

気が向きましたら、ブックマークと高評価をお願い致します!!

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