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公爵令嬢は、超ヘビー級ドラゴンライダー~スーパーデブドラゴンに跨り、力こそパワーで無双します  作者: 楊楊
第三章 隊長編

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34 卒業と・・・

 王城の謁見の間。

 私とスピラは国王陛下の前に並び立つ。


「カトリーヌ・ハワード、竜騎士学校の卒業を認める。続いてスピラ・・・」


 私とスピラはナウール王国での多大な功績が認められ、大幅に留学期間が短縮されて卒業が認められた。


「晴れて竜騎士となった両名の活躍に期待している」


「有難き幸せ。この命、竜王国ドラーゴとその民へ捧げることを誓います」

「が、頑張ります・・・」


 スピラは平民出身で、国王陛下の前に立つなんて初めての経験で緊張しきっている。

 卒業証書の授与は、竜騎士学校の卒業式で代表者が一括して受け取るのが常だけど、私たちは留学先で卒業となったことで、特例として国王陛下から直接授与されることになったようだ。


「それで配属先についてだが・・・竜騎士カトリーヌ、直轄特務隊隊長に命ずる。同じく竜騎士スピラ、直轄特務隊副隊長に命ずる」


 直轄特務隊?それに隊長?

 スピラなんて、何が起こったか分からない顔をしている。


 驚いたのは私とスピラだけではなく、陪席していた多くの貴族たちも驚き、ざわついている。

 それもそのはず、直轄特務隊なんていう部隊は竜王国軍に存在しない。私たちのために部隊が新設されたのだろうか?


 国王陛下の傍らにいた宰相が声を上げる。


「静まれ!!国王陛下の御前であるぞ」


 場が静まったところで、国王陛下が言う。


「部隊の運用については、担当者から説明を受けよ。それでは期待しておるぞ、()()殿()()()()殿()


「「はい!!」」


 これで卒業証書授与並びに辞令交付式は終了となった。

 式終了後、陪席していたお父様とお母様、来賓として出席ていたグラース王子とサンドラ王女から祝福の言葉を掛けられる。


「カトリーヌ・・・立派になって、我は嬉しいぞ」

「卒業後すぐに隊長になるなんて、異例中の異例、快挙よ」


「おめでとう。この後は同期を集めて、ハワード邸でパーティーを企画してるんだよ」

「ナウール王国からもお祝いの品を持って来たわ。ドワーフ秘蔵のお酒に獣人の里の特産品もね」


 その後、お父様たちとは一旦別れ、私とスピラは今後の部隊運用について説明を受けた。

 説明してくれたのは、バラック教官だった。


「まずは卒業おめでとう」

「「ありがとうございます」」


「部隊運用の前にこうなった経緯をまずは説明する。本当にお前たちは規格外だな・・・」


 バラック教官が言うには、私を巡って激しい争奪戦が繰り広げられたそうだ。

 特にお父様の暴竜隊とお母様の古巣である風竜隊が激しく抗争を繰り返し、甚大な被害が出たそうだ。それでお父様とお母様は傷だらけだったんだわ・・・


「夫婦喧嘩で国が亡びるかと思ったぜ・・・」

「父と母がすみません・・・」

「まあ、いつものことだがな。それで事態を重く見た軍の上層部は、カトリーヌを新設する部隊の隊長にすることにしたんだ」


 スピラが言う。


「カトリーヌさんが凄いのは分かりますが、私まで新設された直轄特務隊に編成されたのはどういうわけでしょうか?それに副隊長なんて、荷が重すぎます」

「気づいてないかもしれないが、お前の評価も高いんだ。カトリーヌ程じゃないが、それなりに争う部隊も多かったんだぞ」

「そ、そうなんですね・・・」


 少し話を切って、バラック教官が言う。


「それで今後の運用だが、当面はナウール王国での運用となる。というのもだな・・・」


 直轄特務隊を新設したはいいが、直轄特務隊との合同任務の依頼が相当数届き、暴竜隊と風竜隊が再度抗争に発展したそうだ。それで上層部は、直轄特務隊を竜王国以外で活動させることにしたようだ。


「まあそういった事情だから、しばらくは竜王国に帰って来れないと思ってくれ。まあ、いい話でもあり、悪い話でもあるがな」

「仕方ありません。どこに行っても国のため、民のために精進致しますわ」

「うむ・・・それでだな。追加でもう一つ任務があるんだが・・・」


 バラック教官が言い掛けたところで、お父様が乱入してきた。


「バラック!!何をぐずぐずしておるのだ!?カトリーヌが来なければ、パーティーが始まらんではないか!!」

「将軍・・・任務の説明を・・・」

「うるさい!!任務なんてどうでもよい。早く行くぞ」


 どうでもよくはないと思うけど・・・


「カトリーヌ、任務については後で伝える。とりあえず、ハワード邸に向かおう。それが世界平和のためだ」


 そうして、私とスピラはお父様に連れられて、パーティー会場である実家に向かったのだった。



 ★★★


 実家に戻ると多くの同期生が出席してくれていた。流石に任務の関係上、全員ではなかったけど、エリザベート王女の派閥の貴族たちも多く出席している。

 私が会場に姿を現すと、我先にと多くの同期生が群がってくる。


「お久しぶりです、カトリーヌ様」

「久しぶりにこんな美味しい物を食べましたよ」

「そうですよ。軍の携帯食なんて酷いものです」

「お風呂も10日は入れませんし・・・」


 みんな愚痴を言っているけど、それでも幾分かはたくましくなっているのを感じた。

 グラース王子が皆を諫める。


「カトリーヌ嬢と話をしたいのは分かるけど、まずは会を始めよう」


 それからはグラース王子が仕切ってくれて、楽しい会が始まった。

 あの時と同じように同期の皆もその相棒のドラゴンたちも美味しそうに料理を食べている。少し落ち着いたところで、私の元にバラック教官とグラース王子がやってきた。


「もう一つの任務について説明に来た。その任務というのは学生の指導だ」


 グラース王子が引き継ぐ。


「端的に言えば、2名の学生を指導してほしい。カトリーヌ嬢たちと同じくナウール王国への留学生としての身分になる。王城で顔合わせする予定だったけど、急遽できなくなったから、こっちに来てもらっているんだ」


 グラース王子が合図をすると、二人の学生がやってきた。

 一人は魚人族の少女、もう一人は・・・


「えっ!!歌姫?まさか歌姫マライア?」

「スピラ嬢、そのとおりだよ」


 スピラが驚くのも無理はない。

 金髪青目の美少女、今最も人気のある若手歌手マライア・ヒューストンだった。

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