ある日のお手伝い
裏目荘の暮らしや、からくさ町の妖怪達に慣れてきたある日
「えー………………どうしたんっすか。七辻さん。」
凛太郎が帰国したばかりの黎湘から下された大量の課題に苦戦していた中、扉をノックする音がした。
扉を開けてみると、部屋の前に大家・七辻が立っていた。
「手伝って欲しいことがあるんだヨ」
「手伝い……っすか?」
「そうダヨ。今、手が離せないから、キミの記念すべき初めてのお手伝い。」
「そんな某お使い番組みたいに言わなくても…………手伝いって何をするんっすか?」
「ん。ここに書いてある物を取りに行ってヨ。」
階段の側にある黒電話に備え付けてあるメモに書いてあるため、電話をしながらメモを書いていたのが分かる。
確認のためメモに目を通す。
「……色々と凄い題名っすね。」
「本の題名ダヨ。」
「ああ……本の。」
題名を数える限り、女性陣が持つには重そうな本の量。
凛太郎以外の男性陣は賄い担当の百目鬼を除いて外出中だ。
「メモにあるこの、『古書堂』の場所は何処にあるんっすか?」
「公園の裏ダヨ。公園を通り抜ければすぐに見つかるヨ」
「了解っす!」
ビシッと敬礼をすると、外出準備に取り掛かった。
────数分後
食堂に寄り、百目鬼に外出することを伝える。
「あん?出掛けんのか?」
「うっす!七辻さんのお使いで古書堂に行ってくるっす!」
古書堂と聞くなり、百目鬼さんの顔が曇る。
「…………生きて帰ってこいよ。」
「…………………………………………………………へ?」
どう言う意味だろうか?
「あー…………まあ、気にすんな。」
「はあ……?」
少しの不安を抱えたまま、凛太郎は古書堂に向かうべく玄関に向かった。




