複製というスキル
南の島国をいろいろ見て回っている花春達。
美味しい果物が欲しいという事もあり、農園などを探す事に。
なおそんな花春はまたいくつか新しい青魔法を習得した模様。
またクリエイトスキルの中に気になるスキルを見つけたようで。
「ねえ、クリエイトスキルに複製っていうのがあるンだけど」
「複製、文字通りアイテムを複製するスキルですわよ」
「そンな便利なスキルがあるのか、でも取るのに必要なスキルポイントが多めだなぁ」
複製のスキルは取るのに必要なスキルポイントも多い。
その分とても有用なスキルなのは言うまでもなさそうだ。
「複製のスキルって、スキル取っただけじゃ使えないっぽいンだけど」
「クリエイトスキルは素材を消費するものもありますからね」
クリエイトスキルは素材を消費しないと実行出来ない。
料理なら食材、調合なら薬草、刀鍛冶なら鉱石といったように。
ちなみに複製のスキルはマジックカメラとマジックフィルムが必要らしい。
カメラは一つあればいいが、フィルムは消耗品のようだ。
「そういえば複製にカメラが必要って事は、この世界には機械があるのか」
「私の義肢のような技術もあるからな、恐らく魔の国で開発されているのだろう」
「カメラは魔の国に行かないと手に入らないのかな」
「機械関係は魔の国に行かないと恐らくは厳しいだろうな」
「だとしたら複製のスキルを取っても、すぐに使えそうにはないなぁ」
花山曰くマジックカメラは魔の国に行かないと入手は厳しいだろうとのこと。
なので複製のスキルを仮に今とっても実行は厳しいだろうと。
それか掘り出し物を探せばあるいはという事なのかもしれない。
「とりあえず農園とかを見に行こうか」
「はい、美味しい果物が食べたいです」
「ペリスは意外と食い意地が張っていますね、可愛いです」
「農園はここから少し離れたところにあるっぽいですよ」
「よっし、なら農園に行こう!」
そのまま農園に向かう事になった一行。
農園は街の中にあるという事らしく、この国には小規模な街が多くある。
村や街の中に農園があるというのは、農園の管理も楽だからなのだろう。
「ここがその農園のある街、早速見に行こう」
「本当に美味しい果物が楽しみなのだな」
「ペリスさんに負けない食い意地ですわね」
「とりあえず行きますか、農園は街の西ですよ」
そんなわけで農園に向かう花春達。
農園は害獣に襲われる事などもあるため、冒険者に駆除を依頼したりもするとか。
そんな農園は今はちょうど収穫期のようだ。
それもあり採りたての果物が市場に並んだりするという。
「木にはほとンど実ってないね」
「今はちょうど収穫期のようだな、恐らく出荷済みなのだろう」
「なら農園に直接来たのは無駄足だったかな」
「そうですね、街に戻ってみますか」
とりあえずその足で街に戻る。
街の市場に行くとカラフルな果物がたくさん並んでいた。
やはり収穫期という事もあり、数も多い。
とりあえず何か探して買ってみる事に。
「うン、美味しい、収穫したてだから新鮮で美味しいや」
「花春は果物が好きなのだな」
花春は果物は好きというよりも、果物が安くて美味しい事に感動しているのだろう。
転生前の日本だと果物は高級品だったという事が影響しているのか。
それもあり花春は安くて美味しい果物に対して感動を覚えているようだ。
「ンー、美味しい、この果物で後でまた何か作ろう」
「とりあえず冒険者クランに行きませんか」
「そうですわね、何か依頼を探しますか」
「なら何か依頼を探そうか」
そのまま冒険者クランの支部に向かう。
そこで適当に依頼を見ていると、少しランクの高い依頼を見つける。
その依頼のランクはCランク、見る限り農園を荒らす害獣駆除らしい。
しかし害獣駆除がCランクというのはどこか引っかかる。
とりあえずその依頼について話を聞いてみる事にした。
「この依頼、害獣駆除なのになんでCランクなの?」
「なんでもこの辺りでは見ない獣が確認されたとかみたいですね」
「この辺りでは見ないタイプの獣、なンなンだろう」
「少し気になるな、私も同行するから受けてみるとしよう」
「分かった、ならこのクエストを受けるよ」
「かしこまりました、では確かに受理しましたので、目撃現場に向かってください」
花春と花山とイーリアの三人でその害獣の目撃現場に向かう。
そこを少し張り込んでいると何やら獣の影が見える。
そこに現れたのは明らかにこちらの戦力から見ても強い魔物。
花山ならともかく、花春とイーリアからしたら明らかに格上の相手だ。
「あいつ勝てるのかな」
「出来れば戦いは避けたいな、それか確実に仕留められる方法でもあればあるいは」
「でもなんでそんな魔物がこんなところに…」
「恐らく突然変異…噂には聞くが、星の欠片というものを取り込んだ魔物が起こすらしい」
「突然変異か…ン?魔物のレベルは…あと今覚えてる青魔法…勝てるかもしれないよ」
花山曰く星の欠片というものを体内に取り込んだ魔物は突然変異を起こすという。
あの害獣はそんな星の欠片体内に取り込んだ結果突然変異を起こしたものなのかもと。
花春が勝てるかもしれないというのは、青魔道士の能力で相手のステータスを見破ったからだが。
「まずは相手の動きを止めないと、花山、頼ンでいい」
「構わんが、長時間は勘弁してくれ」
「うン、イーリアはありったけのデバフを叩き込ンで」
「分かりました、では頼みますよ」
「オーキードーキー、行くよ!」
まずは花山が相手の攻撃を引き付ける。
そこにイーリアが入れられる限りのデバフを叩き込む。
そして花春は何をするのかというと。
「今だ!灰の衝撃!」
「攻撃力が低下した?花春!」
「ビンゴ!ここで必殺の!レベル5マーダー!」
「まさかレベルコントロール…レベルを下げて無理矢理5の倍数に…」
「やった!倒した!」
魔物のレベルを青魔道士の能力で見破った花春。
それレベルに対して魔物のレベルを下げる青魔法を入れる。
そして下がったレベルが計算により5の倍数になる。
そこに一撃必殺のレベル5マーダーを叩き込み、一撃必殺が決まる。
「本当に倒してきたんですか、とりあえずクエスト達成ですね」
「ああ、あと一応情報共有はしておくべきだな、あの害獣は恐らく突然変異だ」
「突然変異?噂には聞いていますが、星の欠片を取り込むと起きるという?」
「ああ、そんな頻繁には出ないだろうが、明らかに強い魔物はそうだと思っておけ」
「分かりました、それについては他国や国内の支部にも共有しておきます」
突然変異はそんな頻繁に起きるものではない。
それでももし突然変異した魔物が出た時のための情報共有はしてくれるという事に。
あと報酬は高級食材の高級フルーツをいただいた。
「さて、また市場を見に行こうか」
「サミヨさん達とも合流しないとですね」
「ああ、行こう」
そのままサミヨ達と合流し市場を散策する。
そこでいろいろと果物を買った花春。
他にも食材は買ってあるので、市場の散策を終えたあとはテントに戻る事に。
「さて、早速食事を作るとしますか」
「あの、私にも料理を教えてくれませんか」
「ペリスは料理を覚えたいの?なら任せなさい」
「花春とペリスは歳の差姉妹のように見えてしまうな」
「マスターは面倒見もいいですからね」
そんなペリスに料理を教えつつ夕食を作っていく。
フルーツがたくさん手に入ったという事もあり、フルーツグラタンを作った。
他の食材では肉類多めの料理を作った様子。
「次の目的地は小さな島とか行ってみたいね」
「ならここから南西にある小さな村に行けば船を出してくれるはずですわよ」
「小さな島となると大きな船は接岸出来ないとかなのでしょうか」
「小さな島だと港も限られてくると思いますしね」
「ならば次はその小さな島に行くとしよう、村ぐらいならあるはずだからな」
「よっし、決まりっと」
「花春さん、果物を大量に買い込む気満々ですね」
安くて美味しい果物をたくさん買いたいという花春。
日本では果物が高かったので、この国はまさにフルーツパラダイスなのか。
また街や島によって育てている果物の種類も多様だ。
花春は果物の美味しさを味わっているようである。




