8 白ふくろう
空中庭園
「神さま。どうかみんなをお救いください。安らぎを。希望を。愛を。わたしたちみんなにお与えください」
白ふくろうはひざまずいて、美しい光の中で神さまに祈りを捧げています。白ふくろうの背中にある白い天使の翼には、包帯が巻かれていて、カラフルな大きな絆創膏も貼ってありました。白ふくろうは翼を怪我していました。大きな怪我です。白ふくろうは空を飛ぶことができなくなってしまいました。だから、白ふくろうは神さまに祈りを捧げていたのでした。うまく空を飛ぶことのできない白ふくろうには祈ることしか、できないからでした。
世界の終わりはもうすぐやってくる。
白ふくろう
お絵描きの時間
白ふくろうはいつものように、大天球の中にある空中庭園の美しいお庭の中で、白い椅子に座って、丸い真っ白なテーブルの上で、真っ白な画用紙を置いて、色とりどりの色のあるパレットと羽根ペンをもって、楽しそうにお絵描きをしていました。
丸い真っ白なテーブルの上には、そのほかにあったかい紅茶と(一口食べられている)甘いチーズケーキが置いてありました。
……、うん。なるほど、なるほど。ふんふん。えっと、ここはこうしてっと。
と、こにこにとしながら、白ふくろうは静かな時間の中で、足をぶらぶらさせながら一人でお絵描きをしています。
その絵はとても(普通の人が見たら変わってるね、変だねって、言われてしまうような)独特の感性のある(でも、とても不思議な魅力のある)絵をしていました。
そんな白ふくろうのところに不思議な生き物がやってきました。
それはふさふさの毛並みをしている青色の瞳をした太っちょの白い猫でした。でも、その白い猫の背中には天使のように白い翼がはえていて、ぱたぱたと小さな翼を動かしながら、空を飛んでやってきたのです。
それは天使猫でした。
白い太っちょの天使猫はそのまま白ふくろうのひざのうえにゆっくりと着地しました。
白ふくろうはそんな白い太っちょな天使猫を見ながら、くすくすと笑うと、「また、どこかで遊んできたんですか? 三日月」と太っちょな天使猫に言いました。
そんな白ふくろうの顔には白いお面がありました。不思議な絵の顔の描かれているお面です。その絵は白ふくろうが自分で描いた自分の感情を描いた顔の絵でした。




