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翌日は昨日の話どおりデザイナーさん(どうやら有名な方らしい)がやっぱり弟子?部下?を何人も引き連れてやって来た。侯爵家は侯爵夫人とセイだったが、伯爵家では伯爵夫人とベル、そして私付きとなったメイドのレオナの3人で盛り上がってた。いかにも出来るメイドって感じのレオナが(デザイナーさん、ああ、この呼び方面倒なのでフローレスと名前で呼ぶよ)フローレス達が持参したドレスから目ぼしいものを選り出して、その中から夫人とベルが選んだものを試着していく。流れは侯爵家でやったのとまったく同じだし、疲労度もやっぱり同じだった…
伯爵家でお世話になる間は普段からドレス着て過ごすことになると思うとどうしてもデザインより着心地の方重視したいんだけど、外野?はやっぱりデザイン重視してくるよね。まあでもテウからも自分の好きなものを選べと言って貰えたので、今回は侯爵家の時のように任せっきりにはせずちゃんと自分の希望も伝えられた。
それでもやっぱりオーダードレスのデザイン選びは遠慮が先に立ってあまり希望は言えなかった。そもそも2週間くらいの滞在の終わり間際にしか完成しないのにオーダーする必要性がわからない。
「あの、先ほど沢山購入して頂きましたし、わざわざオーダーする必要はないのではないでしょうか」
「まあ!でも侯爵家ではドレスを作ったんでしょう」
「そうですけど、あの時はあまりよくわかってなかったので言われるままに選んでしまっただけで…」
「だって、私たちで見立てたドレスを着たフィーを見たいんですもの。ね、お母様」
「そうよ。これは私たちの楽しみなんだから、フィーちゃんも少し付き合って欲しいわ!」
二人がかりで言われてしまっては勝ち目はなく、もうそれならばと、いっそ彼女たちが着せたいドレスを選んでもらった。まあ自分が似合うと思ってるものと人から見て似合うと思う物って違ったりするしね。なのでこれは出来てからのお楽しみって事にしてもらう。
取りあえず、購入したドレスから1枚選んで着替え終わる頃にはフローレスの方々はいなくて、軽いヘアメイクまでして支度が終わる頃にテウが迎えにやって来た。
「テウ、わかってると思うけどちゃんとフィーちゃんをエスコートするのよ」
「わかってるよ」
「途中までは私も一緒に行くわ」
テウの差し出す手に手を置いてエスコートを受ける。侯爵家で多少は鍛えられた背筋を使って出来るだけ姿勢良くを心がけて歩くんだけど、思ったよりテウの歩調が速くて徐々にそれどころじゃなくなっていく。
「お兄様ストップ!フィーが困ってるでしょ!!もっとゆっくり歩いてくれないと」
「あ、悪い、早かったか。どのくらいのペースならいいんだ?」
「もう!それを見極めるのが紳士でしょ」
テウとベルのテンポの良い会話を他人事のように眺めてたら今度はこちらにお鉢が回って来た。
「フィーもちゃんとお兄様に言っていいのよ。無理に着いていこうとして怪我なんてしたら大変なんだから」
「そうだぞ。俺はセイと違ってこういうの苦手だからダメな事はちゃんと言ってくれ」
「あ、はい」
二人の勢いについ頷いてしまったが、私も慣れてないからどういうのがダメか判断つくかなぁ。そんな私の気持ちが顔に出てたのか二人にじっと見られて思わず視線を逸らした。




