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午後は休憩!と勝手に勘違いして部屋で寛ぐつもりでいたら、なんと午後からは魔法の訓練だった。
それを聞いた私が、部屋まで迎えに来てくれた魔法の先生をしてくれるセイに乙女にあるまじき顔を向けたとしても仕方ないと思いませんか?
訓練部屋へ向かう途中思わず愚痴も出る。
「貴族の子供って毎日こんなにレッスンだらけなの?」
前世で大した習い事をした事のない身にはレッスン三昧過ぎて辛い。家業を手伝う今までの暮らしより貴族の子息の暮らしの方が忙しいとは思ってもみなかったよ。
「普通は5歳くらいから少しずつ学ぶことをフィーは一気にやってるから大変だよね。でもそれだけじゃなくて、思った以上に君が色々出来る上に覚えも早いから教える方もついついやり過ぎちゃうのかも」
「出来るって何を?」
「食事のマナーはもう及第点だそうだ。だから今夜は私と一緒に食事だよ」
「食事って家族一緒にするものではないの?」
「そういう日もあるけど、バラバラに頂く日も多いね。父や母や兄は夜会に出かける日も多いから」
そんなたわいもない話をしているうちに訓練場に到着した。
この訓練場は魔法をぶっ放しても屋敷壊れたりしないように結界で覆われてるらしい。どうやってその結界を維持しているのかは聞いても教えてもらえなかったけど
ここへ来るまでの私の疲れ切った様子を見ていたからか、今日の魔法の訓練は簡単に終わった。
その後はセイと一緒にお茶をしながらの休憩タイム。まあ所作については時々軽く注意されたりもしたけどね。
「そう言えばまだちゃんとお礼を言ってなかったね。あの時は君のおかげで助かったよ」
改めて嵐の日のお礼を言ってくれるなんてセイって律儀だなって思ってたけど、どこか苦しそうにも見える。
「僕の魔法では水の流れを変えられなくて…」
「あれは、魔法の相性が悪かっただけですよ。それに私が雷で木を折った後倒れる方向をコントロールしてたのはセイ様ですよね?あんな嵐の中精密なコントール出来るなんて凄いと思います」
自嘲するように俯いていたセイが私の言葉に顔を上げる。
「あの時はこの機会を逃してはいけないと思っていつもより集中していたから出来たけど、普段はあそこまでのコントロールはまだ難しいよ」
「それこそ私だって無我夢中だっただけで、今同じことをしようとしてもうまく出来るか全然自信ないですよ」
「だからこその練習だからね」
お互いにふふっと笑いあう。
「僕の事を呼ぶ時に様はいらないって言ったよね?」
さっきと違ってちょっといたずらっぽい笑顔を見せてくれたセイに少し安心する。
そうか、ついつい攻略対象キャラなんてチートで当たり前って思ってたけど、実際はこうやって上手くいいかないことで悩んだり落ち込んだりもするんだな、って少し身近に感じられた。
その後は屋敷の案内かねてお庭の散歩。
色々なお話で出てくるけど流石貴族のお屋敷のお庭は広いし、お花がいっぱい咲いてて綺麗だし、そういう方面には明るくないけど、多分、きっと趣味の良いお庭なんだと思う。
そのまま部屋までエスコートされて夕飯まで休憩ーーと思ったら、セイとの晩餐だからとわざわざドレスを着替えて髪も結い直し。自分でするわけじゃないけど、それでもやっぱり疲れるんだよ。
しかもドレスがゴージャスになると汚さないように気を使うからその後の食事も普通に食べるより疲労度アップ。
もう私の癒しはお風呂&マッサージタイムしかないのであった。
当然ながらこの日も爆睡まっしぐらです。
明日は更新お休みになりそうです、多分。




