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その夜の夕食はマナーレッスンを兼ねて先生と二人で頂いた。
ナイフやフォークの使う順番や使い方なんかは前世と変わらないから大丈夫なんだけど、美しく見える食べ方とかはきちんと習った事なんてないから色々勉強になった。
「食事は美味しく頂くのが大事ですからね」
そう言う先生は授業の一環ながらたわいもないおしゃべりでこちらの気持ちをほぐしてくれて、こんな素敵な先生を付けてくれた侯爵家には感謝しかない。
食事が終わるタイミングでお迎えに来てくれたセイにエスコートされて部屋へ戻る途中に少しだけお話をする。
「初めてのレッスンはどうだった?」
「とても素敵な先生でこれからのレッスンが楽しみになりました」
「それは良かった。やはりそのドレスはフィーによく似合ってるね」
さらっと今日購入したドレスを褒めてくるところといい、労ってくれる笑顔といい、完全に口説き落としにかかってくる15歳美少年怖いよう。
「今日はドレス選びとレッスンで1日休む暇もなかったでしょうからこの後はゆっくり休んでね」
私の部屋の前でそう挨拶をした後に手の甲に口づけをしてくれるセイに、おやすみなさいと言う以上の言葉をかけることも出来ず部屋へ戻った。前世年齢足したら倍以上なんだけど、大人ぶって軽くかわすにはどうしたらいいんでしょうね?それとも年相応の対応で丁度いいの?この辺は脳内シミュレーションがもっと必要らしい。
その後はお風呂と極上マッサージ。多分これがなかったら明日は筋肉痛確定!これだけ肉体酷使されたらそりゃあマッサージも必要でしょう。精神的にも肉体的にも疲れ果ててた私はマッサージの途中で寝落ちしかけたけど、なんとかベッドまで辿り着いてそこで記憶が途切れた。
翌日はおめざ?的な起き抜けのおやつ登場に、貴族って朝からこんな事するんだ、って思ってたら、どうやら朝食のマナーレッスンまでの腹ごしらえだったらしい。この世界では初めて目にする前世の大好物のスコーンとクロテッドクリームににまにましながら、心の中で貴族バンザイ!と叫ぶ。
昨日購入したドレスの1つに着替えた後は先生と朝食を共にしつつマナーレッスン開始。
夕食に比べれば簡単だろうと思ってたけど、やっぱりティーカップの持ち方は奥が深い!そしてパンを細かくちぎって食べるのも綺麗に食べるの難しいよ!もういっそかぶりつけるハンバーガーとかにして欲しい…
その後は歩き方の練習。前世のマンガで見たみたいに頭に本をのっけて歩くのかしらという予想は外れたけどまっすぐ引かれた線の上をグラグラしないで歩くのは苦手だ。これも結局体幹の訓練なのでは?という疑念がぬぐえない。
その後も椅子の座り方とかの基礎レッスンが続いて、昼食までにかなり疲労の色が濃くなってた。
本来だったら休憩のはずの昼食もレッスンで、ちょっとハードすぎじゃないかと先生に愚痴ってみたら今日のマナーレッスンはここまでよと言われて思わずバンザイしそうになった。




