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小説女優《ノベルアクトレス》~あたしは小説を演じて、小悪魔先パイに分からされちゃう???~  作者: 夕姫


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79. 文化祭

 79. 文化祭




 文化祭当日。あたしたちのクラスの『貴族喫茶』は意外にも好評だ。うーん。あたしの当番はお昼の時間以外だから、この客入りじゃ気合いいれないとね!


 メイド服の姿の私は、昨日の練習の成果もあってか難なく接客をこなしていく。でも……ちょっとだけ不満があるとすれば……。


「いらっしゃいませご主人様。ご注文をどうぞ?」


「おっおすすめのケーキセットで!」


「はーい。ケーキセットひとつですね。ありがとうございます。」


「可愛い……。」


 メイド服の衣吹ちゃんだけを男子生徒が呼ぶことだ……。おっぱいがそんなにいいのか!そりゃあ確かにすごいけどさ!そして私のクラスメイトもみんな衣吹ちゃんばっかり指名するし……。


 まぁいいんだけどさ?衣吹ちゃんにあたしは告白されたことあるんだから!衣吹ちゃんはあたしが好きなんだし!とか頭の中で意味のないマウントをとってみる。


 そして午前中が終わり、お昼を取る。そしてすぐ午後の当番が始まる。思ってたより忙しい……。全然ごはん食べれなかったよ……。しばらくしてようやくあたしたちのクラスは落ち着きを取り戻してきた。時計は午後2時25分を指している。その時お客様がくる。あたしは満面の笑みで出迎える。


「いらっしゃいませご主人様……え?結愛先パイ!?と天道生徒会長!?」


「こんにちは新堂さん。2名です。案内お願いできますか?」


「あっはい。こちらへどうぞ。」


 なんで結愛先パイがいるの!?結愛先パイ文化祭出ないって言ってなかった!?あたしは結愛先パイを見る。それに気づいたのか結愛先パイは顔を赤くしている。可愛い。やっぱり好きだなぁ。と思いながら席まで案内する。そしてメニューを渡す。


「それでは私はケーキセットで。小鳥遊さんも同じのでいいですか?」


「え?あっ。ええ、それで。」


「かしこましまりました。ケーキセットふたつですね?ありがとうございます。」


 ビックリした……。結愛先パイがいるなんて。でも文化祭に参加していることがあたしは嬉しいんだけどね。あたしはケーキセットを運び、次のお客様を対応する。しばらくして結愛先パイと天道生徒会長は食べ終わる。


「そろそろいこうかしら。美味しかったわよ凛花。それじゃ。」


「待ってください小鳥遊さん。どこへ行くんですか?」


「もう3時になるわ。文化祭は続くけど。今日は学校は終わりでしょ?家に帰るわ。凛花頑張ってね。」


「あっはい。」


 そう言い残して結愛先パイは行ってしまう。天道生徒会長は一人残りあたしに聞いてくる。


「新堂さんは空き時間はないのですか?」


「え?あたしは最後まで当番なので」


「そうですか……。ここに来たいと言ったのは小鳥遊さんからなんです。一人じゃ行きづらいって言って。彼女、最近変わりました。クラスの文化祭の準備を手伝ったりもして。何かをしないと文化祭に出れない……そうも言ってましたよ。」


 そうなんだ……。知らなかった。あたしがいないところで頑張ってたんだ……。なんだか嬉しくなって、自然と笑顔になってしまう。


「私はあなたのおかげだと思うんです。新堂さん。彼女は変わろうとしている。だから……」


 その時、天道生徒会長に春菜ちゃんがあるものを渡す。


「更衣室はあっちです!生徒会長。凛花ちゃんの代わりお願いできますよね?凛花ちゃん。ボーッとしてないで。早く早く。」


「凛花。小鳥遊先輩と文化祭見て回りなよ。私も当番代わってあげるからさ。」


「今ならまだ追いつけるよ。凛花ちゃん走って!私も当番代わるよ。小鳥遊先輩も凛花ちゃんと文化祭回りたいはずだよ!」


「みんな……ありがとう……」


 あたしは急いで結愛先パイの後を追う。そして校門前で後ろ姿を見つける。あたしは声をかける。


「結愛先パイ!!」


「あら、凛花。どうしたの?あなた当番は?」


「みんなが代わってくれたんです。天道生徒会長も。聞きました。結愛先パイ、あたしのために……文化祭の準備をしてくれたんですよね?あたしのために文化祭参加してくれたんですよね?」


「天道真白……余計なこと言って……。あなたが文化祭を一緒に見て回りたいと言っていたから。だから文化祭に参加したいと思ったの。不思議と私からクラスメイトに声をかけていたわ。」


 結愛先パイは頬を少し赤らめながら言う。あたしはその結愛先パイの言葉を聞いて嬉しくて涙が溢れてくる。


「あたしの……ために……結愛先パイ……あたし嬉しい……本当に嬉しい」


「泣かないの。まったく……。」


「だってぇ……。ぐすっ……。」


 あたしは泣き止まずにいる。すると結愛先パイはあたしの頭を撫でてくれる。あたしは気持ちよくて、そして安心する。そして結愛先パイはあたしに言った。


「凛花。文化祭見て回りましょう。」


「はい!あっでもあたし着替えが……」


「いいじゃない。せっかくだし。それに……その格好とても似合ってるわ。可愛い。」


 結愛先パイはあたしの手を取り歩き出す。あたしはドキドキしながら手を引かれる。結愛先パイの手は温くて優しい手だった。

『面白い!』

『続きが気になるな』


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