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小説女優《ノベルアクトレス》~あたしは小説を演じて、小悪魔先パイに分からされちゃう???~  作者: 夕姫


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80. 相愛

 80. 相愛




 あたしはみんなのおかげで結愛先パイと文化祭を見て回れるようになった。時間はそんなにないけど、結愛先パイと一緒にいることがとても幸せだ。優しい友達だと思う。もちろん天道生徒会長もだけどね。


「凛花。どこ行きたいの?」


「あたしお腹空いちゃいました……。あたしのクラス忙しくてご飯あまり食べれなかったから……。」


「じゃあ何か食べましょうか。」


 そう言って結愛先パイは近くにあったクレープ屋さんを指さす。そして結愛先パイはいちごのクレープを買ってくれた。あたしはそれを受け取り、近くのベンチに座って食べることにした。結愛先パイも隣でチョコバナナのクレープを食べている。


「結愛先パイさっきケーキ食べてましたよね?太りますよ?」


「このくらい平気でしょ?あなたはもう少し膨らんだほうがいいんじゃない?」


 結愛先パイはあたしの胸を見て言う。あたしはまだ成長期だから!これから大きくなるはず……多分だけどね!


「結愛先パイだって別にそこまで大きくないですよ!」


「あなたよりはあるもの。でも、あなたは感度だけは誰よりもあるけどね?それは負けるわ。あなたのイヤらしさには。」


「なっ!?そういうこと言わなくていいですから!もう!うるさいです!黙ってください!」


「はいはい。凛花。それよりクレープ半分こしない?私はそのいちごも食べたいわ」


「いいですよ!はい!」


 そう言ってあたしは自分のクレープを結愛先パイに差し出した。すると結愛先パイはそのクレープを食べるとこう言う。


「間接キスしちゃった。」


「言わなくていいです!わかってますから!」


「赤くなっちゃって可愛いわね凛花は。」


 もう……なんでこんなにもドキドキさせられるんだろう……。その後、あたし達はいろんなところを回った。定番のお化け屋敷とか迷路とか色々行った。時間はあっという間に過ぎて行った。そして後夜祭が始まる。


 校庭の真ん中に薪がくべられてキャンプファイヤーのように燃え盛っている。周りで生徒達がフォークダンスをするあれだ。その炎の前で告白すると成功するなんて噂もあるけど……。まぁやっている人はいない。あたしはその炎を見て文化祭の思い出に浸る。


「凛花。私についてきて。」


「え?あっはい。」


 あたしは結愛先パイに手を引かれて歩く。そして校舎に入り、いつもの場所へ。


「結愛先パイ?ここ小説演劇同好会の部室ですけど?」


「知ってるわよ。見て凛花。ここならあの炎が見れるじゃない。二人きりで。」


 部室の窓から炎の灯りが見える。磨りガラスなので直接は見えないけど、オレンジ色に染まる部室がその存在を物語っていた。その光景はとても幻想的で、あたしと結愛先パイしかいない。しばらく沈黙が続いた。でもそれが心地よく感じた。この時間が永遠に続けばいいと思った。


 その時あたしのスマホが鳴る。春菜ちゃんから画像付きのメッセージだ。


「『凛花ちゃん楽しんでる?』だって。あっこれ見てください結愛先パイ。天道生徒会長のメイド服姿ですよ可愛い!」


「その画像。私にも送って。それを使って黙らせるから。」


「ダメです。今あたしと結愛先パイがこうして一緒にいられるのは。天道生徒会長のおかげでもあるんですからね?忘れないでくださいよ?」


「あら?残念。」


 本当にこの人は……。どこまでも素直じゃないんだから。それからあたし達は何も話さなかった。ただ、寄り添うように座っていただけ。何も喋らない時間が続く。でもそれは決して嫌ではなかった。むしろ幸せだった。


 そしてふとお互い見つめ合う。心臓の音が早く、大きくなる。オレンジ色に染まる部室でわからないかもしれないけど、顔も赤いかもしれない。でもそれは結愛先パイも同じだと思う。


「……カーテンくらい閉めてください。」


「あら?ここ学校よ?」


「……知ってます。」


「いけない子ね。凛花好きよ。あなたが大好き。」


 そう言ってあたしと結愛先パイはキスをした。唇を重ねるだけの軽いキスを何度もした。それだけなのにあたしは頭が真っ白になるほど気持ちよかった。キスが終わると、またお互いに抱きしめ合った。


 あたしと結愛先パイは何度目かわからない告白をその炎が照らす部室でするのだった。

『面白い!』

『続きが気になるな』


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