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化かし愛〜逃げた先で幸せになります〜  作者: 南


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秘密

__チャルズ

そう言葉にするとみるみる私の姿は屈強な男の姿の、鎧を纏ったここの兵士の姿に変貌した。

これは誰も知らない。父と母と私の秘密だった。

子供の頃、まだ私が耳を隠せていなかった頃、父と耳を隠す練習をしていた。

私は半妖だった。

父が妖狐で、母は人間。

父は変化も出来るし、幻影も作れる。よく部屋の中ををお星様でいっぱいにしてくれた。

私はただ耳が生えているだけで、変化することも、耳を隠すことすらも出来なかった。

それでも外へ出る時は父が私の耳を隠してくれて、なにも問題なく人間として暮らせていた。

それでも幸せな毎日を過ごしていたけれど、突然その幸せは終わりを告げた。

父が魔物に襲われて命を落とした。

ボロボロの姿で私を抱きしめて、父は息を引き取った。

変化が訪れたのはそれからだった。

父と同じように変化が出来るようになった。

母は泣きそうな顔で私を抱きしめた。

母は教えてくれた。妖狐は生きた日数で妖力が強くなっていく。だから私は半妖で生まれたばかりだったから力が使えずにいたけれど、父の生きた分の全ての妖力を私に分けたため私は力を使えるようになったこと。

決して誰にも知られてはいけない力だと母は言った。

それからは耳を出すことも、変化することもしない、普通の人間になった。

父はもしものために妖力を与えてくれたのだ。

今だからわかる。きっと予知夢も妖力で教えてくれていたのだと。

....お父様ごめんなさい。......もっと早く気づけていたなら母を守れてたはずなのに....。ごめんない....。

そう一筋の涙を流し、拭い、私は決心する。

「もう、後悔はしたくない」

そう信じて、私は変化したことにより、誰にも気づかれずに城を飛び出した。


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