首輪
逃げ出せない。この首輪をどうにかしない限り私はどうすることも出来ない。
数日毎日ここに来る。それどころか部屋に影武者を置いて仕事以外は私のところに来る。
もちろん寝ることも一緒だ。
ただ安心したのは手を出されていない、ということだ。まず身の危険を感じていたのに何も無くてホッとしたのはそれに関してだけ。
そのことについて触れたらなんでも私が初めてだと思っているらしく、交際してすぐではなく、記念日にと考えているらしい。
...これは初めてでは無いと言ってはいけないしバレてもいけない。
バレる前に早く逃げ出す術を考えないと...。
この首輪は妖達を捕まえる時に使うやつだ。
弱点.....弱点.....。
毎日逃げ出す方法を考えているのになにも見つからない。
毎日毎日義兄は私を胸に抱いて眠る。
ただ抱いて眠っているだけなのに義兄の熱を感じるからいつ間違いが起きるか怖くて眠れない。
義兄の息遣い、手、動き全てに意識がいき、神経を使ってしまう。
そのまま朝を迎え、私はやっと1人になり眠りにつく。
もうどれくらいの月日が経ったのだろうか。
義兄が部屋を出て、私は目を閉じた。
再び目を覚ました時には義兄が私の寝顔を見ていた。
「起きたね」
そう至近距離で言われ、私は驚きのあまり、ごくん。と喉が鳴った。




