心の内
「とにかく約束は果たしてもらおう」
そう言ってバルド様は腹を出した。
「この刻印を一刻も早く消してくれ」
そう言うと、人狼族の長は頷いた。
「え!?なになに!?嫌よ!もう私にはこれしかないのに!」
彼女はもちろん反対したが長は約束だからすまないと言って刻印を消してくれた。
彼女は消えた刻印を嘆くも、また付けることは問題ないわよね?と言った瞬間、バルド様の姿は無かった。
私は鼻を使ってバルド様の跡をおった。
「...何してるんですか」
木の上にいるバルド様を見上げる。
「別に。ただ...呆気なかったなと」
「どうして呪いを受けてしまったんですか?」
「ワインに盛られたんだ。逃げられない場面だった。それで呪いを受けたが何とか逃げた。」
そう聞くと少し笑ってしまった。
「なんだ」
「いえ、ただ...なんか意外だなと思って」
彼の横がを見上げる。
「貴方は...怖くないのですか?あそこまで思われていることに」
そう聞くと彼が私をみた。
「...どういうことだ?」
「ワインに盛られ、呪いを受け、それこそ自分の身の危険的な...のを感じて」
「いや、怖いだろう、普通に」
そう答える彼に一瞬きょとんとして笑った。
「ふふっ...そうですよね。なんか想像はつかないけれど、バルド様でも怖いですよね」
「そうだな。俺ですら怖いんだ。......お前もなんかあったら俺に言え。....俺が助けてやる。」
バルド様は所々言葉を止め、溜めながら話す。
そして最後の言葉に私は涙が出そうになった。
そして咄嗟に言葉に出しそうになった。
____助けて。と
でも言ってはいけない。
私はひとりで逃げないといけない。
もう誰も傷つけなくなんてない。
相手はこの国の皇帝。そして王太子よ。
私は誰にも見つからずに逃げ切って、隠れて幸せに暮らしてみせる。
____きっと、大丈夫...だよね
「お前は契約を守った。俺も守ろう。1年と契約だが別に好きなだけ城にいてくれて構わない」
その言葉が今は私を安心させてくれた。




