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配信切り忘れた俺、ダンジョン管理AI(たぶん美少女)の最推しになっていた  作者: 斎藤ゆうすけ
第一章 ダンジョン管理AI(たぶん美少女)が俺の配信に現れた

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第5話 後輩がなんか赤くなってる

お読みいただきありがとうございます。


本作はカクヨムでも連載中です。

小説家になろう版は、本日5話まで投稿し、明日からはしばらく1日2話ずつ投稿していく予定です。


続きが気になる、面白いと思っていただけましたら、ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです。

「誰?」


 思わず聞く。


 小柄な女の子は、

 固まっていた。


 顔が赤い。


 なんか、こっち見たまま止まってる。


「え、あの、その……」


 茶色い髪。


 ふわふわした雰囲気。


 やたら小動物っぽい。


 あと、見覚えはある気がする。


「あー……」


 思い出した。


「穂保ひより?」


「覚えててくれたんですか!?」


 ぱっと顔が明るくなる。


 うわ、反応でかい。


「同じ学校だし」


「でも先輩、学校で全然人の顔見ないじゃないですか!」


「そんなことない」


『肯定します』


「お前どっち側なんだよ」


 ひよりが、おそるおそる近づいてくる。


「えっと……その……ナギ先輩が、例の配信者って本当なんですか?」


「たぶん」


「たぶんって!」


 なんか元気だな。


 シオンが、楽しそうにこっちを見ていた。


「知り合い?」


「学校の後輩です」


「へぇ」


 シオンが目を細める。


 なんか、面白がってる顔だった。


「ひよりちゃん」


「は、はい!」


「凪くんって、学校でもこんな感じ?」


「え?」


 ひよりが俺を見る。


 そのあと。


「……はい。ずっと眠そうで、ぼーっとしてて、でもなんかすごいです」


「雑!」


「あと女の子に興味なさそうです!」


「急になに!?」


 シオンが吹き出した。


「ふふっ」


 ナナの声が聞こえる。


『情報を確認しました』


「何を」


『マスターは学校内でも女性個体との接触頻度が低いようです』


「分析するな」


 ひよりが、イヤホンをじっと見る。


「その声……本当にAIなんですよね?」


『ナナです』


「うわぁっ!?」


 ひよりが飛び跳ねた。


 リアクションでかいな。


「しゃ、しゃべった……!」


『会話機能を搭載しています』


「か、かわいい声……」


『評価を確認しました』


 最近そればっかだな。


 ひよりが、少しだけ顔を近づける。


「えっと……ナナちゃん?」


『はい』


「ナギ先輩のこと好きなんですか?」


「直球だな」


 一瞬。


 静かになる。


『……』


 ナナが黙った。


 珍しい。


 シオンが楽しそうに笑う。


「気になるのね、ひよりちゃん」


「だ、だって! めちゃくちゃ彼女っぽいですし!」


『否定します』


 早い。


『ナナは、マスターの観測を最優先しています』


「それを好きって言うんじゃ……」


『否定します』


 二回目。


 ひよりが、なんか生暖かい目になった。


「先輩」


「ん?」


「モテます?」


「ない」


『否定できません』


「お前さぁ」


 シオンがまた笑う。


 完全に楽しんでた。


「ねぇ、凪くん」


「はい」


「あなた、本当に無自覚なのね」


「何がです?」


「そういうところ」


「?」


 分からん。


 本当に。


 ふと目をやると、ひよりが複雑な表情で俺を見ていた。


「……近いです」


 どうやら俺とシオンの距離が近いことを指摘しているようだ。


「そう?」


「近いです」


 大切なことなのだろうか、二回言った。


 シオンが楽しそうに笑う。


「ふふっ。嫉妬?」


「ち、違います!」


 ひよりの顔が真っ赤になる。


「ただ、その……先輩、なんか遠くへ行っちゃったみたいで」


「遠い?」


「だって、S級探索者に、美少女AIですよ!?」


『美少女判定を確認しました』


「ナナちゃんは黙っててください!」


『否定します』


「何を!?」


 ひよりが完全に振り回されてる。


 でも。


 なんかちょっと、

 しょんぼりしてた。


「昨日まで、いつものナギ先輩だったのに……」


「今もそうだけど」


「でも、なんか急に遠くへ行っちゃったみたいです」


「へー」


「へーじゃないです!」


 ひよりが、ぎゅっと俺の制服の袖を掴む。


『警告』


「また!?」


『後輩個体による接触を確認しました』


「ナナちゃん怖いです!」


『監視対象です』


「お前もう隠す気ないだろ」


 シオンが肩を震わせる。


 完全に笑ってた。


「あなた達、本当に面白いわね」


『この個体は、マスターへの興味関心が過剰です』


「お前もな」


 シオンが、楽しそうに目を細める。


「ふふっ……。本当にかわいいわね、その子」


『評価を確認しました』


「最近そればっかだな」


 その時。


 部屋の奥の職員が、

 わざとらしく咳払いした。


「あの……そろそろ本題へ」


「あ」


 忘れてた。


 協会だったここ。


「そういえばそうだった」


『マスターは、現在まで雑談へ92%の注意力を使用していました』


「計測するな」


 職員の人が、ちょっと疲れた顔をしている。


 なんかすみません。


 でも。


 原因の半分くらいはシオンだと思う。


「うん、シオンが悪い」


「私?」


 シオンが楽しそうに笑う。


「だって、凪くんが面白いんだもの」


「へー」


 ひよりが、むっとした顔でシオンを見る。


 なんか、面倒なやつが増えてきた気がする。

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