表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/88

68:街歩き

 俺達は街を歩きながら各々気になる店を覗いて楽しんでいた。家の関係で王都によく来ていたフレアやキャロるんも使っていた店は貴族御用達の店ばかり、そういった店とは違う接客、品物の傾向などを楽しんでいた。


 ちなみにギャルデビューした3人のギャル仕草は免除、フレンドリーに崩した態度ならよしということにした。理由は不慣れで痛々しかったから、それを伝えたらフレアから思いっきり腹を殴られた。公爵令嬢が拳はよくないと思います…


「まだ殴られた腹が痛い」

「あんなことをさせるからだろ」

「あのぐらいしないとリースの堅さが取れないからね、それに同じ苦労を通してパーティーメンバーの絆が深まるのは冒険者の基本だよ?」

「いい様に言ってるけどただアルクがからかってただけじゃねえか…」


 俺とシークは店に並ぶ雑貨を見て楽しむ女性陣を少し離れた所で眺めながら話をしていた。俺も雑貨は嗜むが流石に女性陣の熱量にはかなわない、リースもあまり雑貨に興味を持たないがそこは新しい装いに加えて、キャロるんとメイが主となって上手く面倒を見てくれている。


「でも似合うとは思ってたけど、3人を着替えさせたのは正解だったね」

「ここから見てるとわかりやすいけど、男も女も関係なくあいつらを見てるな」


 カリスマ系ギャルのリース、フレア。かわいい系ギャルのキャロるん、メイ。男性の視線を主に受けてるのは露出の多いリースだが、しっかりと女性にも見惚れられているし、他の3人は特に女性の視線が多い。どこで服を買ったのか、何を意識してコーディネートしたのかなどを道行く人から質問を受けることもあった。


「しかしアルクはあんなに服に拘りがあったんだな」

「自分の服はどうでもいいんだけどね、女性の服は色々あって楽しいから」

「わかんねぇー」

「まあシークくんみたいな若者にはまだ早い趣味だと思うよ」

「俺とアルク、年変わらねえだろ…」


 精神年齢が変わるんだな、これが。まあ俺の事情が特殊すぎるせいだけど。


「シークはどこか見たいところある?」

「んー、冒険者ギルドと武具屋は見ておきたいかもな。そのうち使うわけだし場所とか防具の値段は見ておきてえ」

「ああ、冒険者ギルドだったら場所がわかるから案内するよ。武具屋もギルドで聞けばいいかな?」

「女子連中もいるけど同意取れるか?」

「それに関してはフレアはこっち側だし、メイも必要になるから。シークとメイどうせパーティー登録して依頼受けるでしょ?」

「まあ金は必要だからな」


 冒険者ギルドは行くかと決めたところで女性陣が戻ってきたため、シークと話したことを説明。案の定フレアは乗り気だし、メイも確認はしておきたかったとのことで特にもめることもなくギルド行が決定。俺達は冒険者ギルド本部前に来ていた。


「ああそうだフレア」

「なに?」

「ギルドに入る時なんだけどさ」


 俺はギルドに入る時の通過儀礼の話をフレアにする、だって絶対フレアそういうの好きだから。めっちゃキメキメのギャルにそれをされて混乱する冒険者を見たいから。


「へぇ…、面白いじゃない」

「でしょ?絶対フレアが好きだと思ったんだよね」

「アルクお前何させるつもりだよ…?」

「まあ見てればわかるよ、シークも冒険者希望なら見ておいた方がいいよ」

「え、俺も?」

「じゃあ開けるよ?フレア」

「ええいいわよ」


 冒険者ギルド本部、その扉を開け、すぐには入らずフレアのために道を開ける。


「たのもう!!」

「「「!!!???……???」」」

「あっはっはっはっ!!」


 堂々と声を張りギルドに入るフレア、またあれをやるやつが現れたと思ったらキメキメギャルで混乱する冒険者。隣で笑う俺、わけがわからないシーク達4人。


「おうおう嬢ちゃん、この場所に向かってその物言い、隣の坊主から何を唆されたか知らねえが悪いことは言わねえ、さっさと帰んな!(お嬢さん、隣のアルクから何言われたの、その入り方はやばいよ。騙されてるなら辞めた方がいいよ?)」


「あら、私に負けるのがそんなに怖いの?そうよね、まだ冒険者にもなってない小娘に負けたら大恥だものね?(ちゃんとわかってやってますから安心してください。冒険者にはなってないけど実力には自信があります)」


「自信家なのはいいがよ、身の程ってものを学んできな。坊主もしょうもねえいたずらしてねえで今のうちに嬢ちゃんに謝っとけ(いや流石にそれは…、アルクもなんでこんなことしてんの。いたずらにしてもやりすぎでしょ)」


「おいおい、数日会わない内に随分腰抜けになっちまったな?それとも目が節穴になったか?(いや、これいたずらじゃなくこの子本当に強いからやってあげて、マジで見た目に騙されちゃダメだよ)」


「ああ!?そこまでバカにされて黙ってられるかよ!ついてきな!(えぇ…マジで?じゃあとりあえずやるかぁ…)」


「最初からそうしてればいいのよ(よろしくお願いします)」


 そうして俺達は訓練場についていく、その前に運動着を借りてフレアの着替えだけさせてもらった。


「ねえアルク…、今のはなんだったの…?」

「ああメイ、今のはね」


 あっけに取られてシークに接するような口調になっているメイ。うんうん、メイの堅さを取る計画は成功だね。というわけで先ほどまでの冒険者語の翻訳と目的を4人に伝える。ちなみにフレアには先ほどの会話中は耳打ちで通訳をしていた。


「いや全くそんなこと言ってなかったよ!?」

「どうみてもやらかしたバカとバカをあしらおうとする冒険者だったぞ!?」

「あはははっ!冒険者おもしろーい!」

「アルク様なにをフレア様にやらせているのですか…」

「いやだって、フレア好きそうだし、フレアなら大丈夫だよ」


 そして始まったフレアの模擬戦、まあ結果だけ言えば予想通り順当にフレアが次々くる冒険者達をちぎっては投げちぎっては投げの蹂躙だった。そりゃそうだ、対多数なら俺以上に容易に行えるフレア、結果だけ述べた理由は述べるほどの過程がないからだ。


「どう?楽しかった?」

「最っ高」


 存分に暴れて体を動かしたフレアは今日一番の笑顔を煌めかせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ