チャプター13「赤坂志度と大和裕也」
ウェンツさんが帰った後、俺達は夜桜さんと話をしていた。
「そうだ2人共、これを受け取ってくれ。」
そう言って夜桜さんが渡してきたのは袋には黒い布と手帳型の端末、イヤホンが入っていた。
「まずは、俺たちが使っているコートだ。正体を隠すようために使ってくれ。バレると面倒くさいことになるからな。」
そのコートを見ると映像や、初めて夜桜さんや赤坂さんに助けられた時に来ていたことを思い出す。
「普段の着用は逆に目立つからカバンにでも隠しておいてくれ。」
「はは、確かにそれはそうですね。」
真っ黒のフード付きのコートなんて普通に着て歩いている所を見られたら職質されそうだ。
「後はこれが連絡を取り合うための端末だ、いつでも反応できるように、常時持っておくように頼むぞ。」
「わかりました。」
夜桜さんの話を聞いて頷いた後、俺達は端末と線のないイヤホン装着する。
「使い方についてだが、まぁこの世界で言うトランシーバーに似たものだ。こうやってイヤホンにボタンがあるからそこを押したら。」
と夜桜さんが言った瞬間、一瞬の雑音が聞こえた後、
「こうやってみんなに繋がるようになっている。」
そうイヤホンから音が聞こえてくる。
「もちろん、端末から操作すれば個別にも連絡を取り合えるようになっているから必要時に使用してくれ。」
そうして、その後も端末の使い方についていろんな説明を受けていった。
1週間後ーーー
ーー夜桜事務所1F:相談室ーー
「むっすぅ…」
僕はソファーにて頬を膨らませていた。
「あはは、フグみたいみたい。」
そんな僕を見て反応を見て昼食の準備をしながら福原さんは笑っていた。
「ちょっと酷くないですか?まぁ、僕もそうだとは思うけど。」
なんで俺がこんな風になっているのかと言うと、結局2週間の間、早起きをして事務所に来たり捜索の場を探したが赤坂さんを捕まえることがことができなく、なんなら1度ゲート災害が起こった際には行こうとした所で現れ、物理的に止められ何にもできなかったという嫌がらせを受けていたからだ。
「結局何なんですかあの人…僕に嫌がらせをしたいだけなんですかね…」
「あはは…確かにそう感じるかもね…だけどただ不器用なだけであの子にはあの子なりの考えがあるんだよ。」
「それってこの前話していたことですか?」
「うん、そうだよ。」
「…わかりました。なら福原さんに免じてもう少し頑張ってみます。ということで1つお願いしてもいいですか?」
「ん?えぇ、いいけど。」
そうして、1つ福原さんにお願いをすることにした。
1日後ーー
ーー夜桜事務所1F:玄関ーー
「…」
「…」
俺は笑顔で赤坂さんの目の前にいた。
「なんでお前が今ここにいるんだよ。」
「何ででしょうね。」
「深夜の3時だぞ!馬鹿なのか!!」
そうして赤坂さんは時計を指差しながら怒って見せる。
「赤坂さんが悪いんですよ?担当なのにずっと避けるから。」
何故こんな深夜に僕が夜桜事務所にいるのかというと、俺達の部屋を利用させてもらったんだ赤坂さんが出かける前に会えるように。まさか3時に出てたとは思わなかったけれど。
「はぁ…何が目的なんだ。」
「そんなのわかりきってるでしょ?訓練担当さん。」
「ちっ、わかったよ。ここまでされたらお手上げだ。」
そう言って舌打ちをした後、赤坂さんは降参というのを表すため両手を上げる。
ーー夜桜事務所地下1F:訓練場ーー
「よいしょっと。」
「え?なんですかこれ。」
ようやく特訓ができると喜んでいた矢先裕也の目の前に用意された物を見て驚く。
「どう見ても岩だろ?」
「いや、そうだから聞いてるんですよ。」
赤坂さんの返答に納得がいかなく俺はそう返事をしてしまう。
「せっかちだな、ちゃんと説明を聞いてからにしろ。」
「…」
そう言われてしまい、反論できなかった僕は静かに赤坂さんが準備するのを待っていた。
「よし、出来た。まずお前にはこの岩を斬ってもらう。」
「は?」
赤坂さんの言った言葉が信じられずそう言葉を漏らす。
「だから、岩を斬るんだよ。あっ、割るじゃないからな?この剣を使って斬るんだ。」
「いや、何を言ってんだよ。そんなの無理…」
「なら、やめろ。やめてしまって元の生活に戻ればいいさ。俺はお前の力なんて期待してないんだから。」
「っ…」
俺が無理と言いかけると、赤坂さんにそう言われてしまい言葉を詰まらせてしまう。
「でっでも、この前のゲート災害では赤坂さんが苦戦していた奴らを僕は…」
「なら、なれるのか?」
「自由自在にあの力を引き出せるのか?無理だろ?できるなら歓迎してやるけどさ。」
「っ…できません…」
赤坂さんの言ってることは正しく俺は反論ができなかった。
「じゃあ意味がないだろ。つべこべ言わず言われたことをすればいいんだよ。求めたのはお前だろ?」
「…わかりました。」
「よし、それでいい。後はこれをいつも着ておけ。岩を斬る時以外ではな。」
そうして、渡された服を受け取ると、重さで地面に体が引っ張られかける。
「こっ…こんなの…着ておけっていうのか?」
「あぁ、文句はないよな?」
「ない…です。」
「だよな…ってそうだ後はこれ通りに毎日やれよ?」
そうして、ノートを渡される。
「それじゃあ、せいぜい頑張れよ。」
と言って階段に向かっていく赤坂さんだったが、
「ってこれも言い忘れていた。」
と言ってこちらへ振りかえる。
「まだ何あるんですか?」
「あぁ、岩が斬れるまではゲート災害に乗り込むのは無しだ。」
「は!?」
「わかったな?」
「っ…わかりました。」
納得はできなかったが、赤坂さんの考えがあると信じ僕はそう返事をした。
「それでいい。」
そうして俺を放って赤坂さんは階段を上がっていく。
「っ…何かあるはず…とりあえずやってみるか…」
そうして、俺は岩斬りに取り組むことにした。
4時間後ーー
「裕也くーん?どう?赤坂君には会えた…って!裕也君!?」
その後、力ずくで岩を斬ろうとした僕だったが、限界が先に来て岩の前で力尽きている所を発見されたのであった。
今日を持ちまして『リセットワールド』が2周年を迎えることができました。ここまで見ていただいている皆さんには本当に感謝しております。現在『転生師弟の絆』に専念しているため、話が進んではいませんが1章が終えるまで専念し、その後は同時進行で行っていくつもりですので暫くお待ち下さい。ですが、2周年なのに1話だけ出して終わりというのは寂しいですので3章終わりまでのストーリーを準備してきました!
『2周年記念』といたしまして今日から毎週火曜日に1話ずつ3章終わりまでストーリーをあげていきますのでお楽しみに!それではまた来週お会いしましょう!




