チャプター6「ゲート災害」
青の次元…パラディ次元帯…そして、夜桜さんたちが所属するエムルカランなど様々な情報を知る裕也たち…そして、まだ夜桜さんの話は続いていく。
「さてそれじゃあ、ゲート災害について話をしよう。」
そうして夜桜さんは理上さんにアイコンタクトを再びとり、後ろへと向く。
そこには、次々と様々な映像や画像などが映し出されていく。
「さて、このゲート災害が初めて発現したのは2ヶ月前2011年6月15日のこと。同時期に3箇所で発生し、1675名の被害者を生み出した。そしてこの災害には大阪の民もそして日本全土、世界も驚愕することとなった。」
(最初の災害…)
裕也の脳裏には学校で戦った記憶が思い浮かんでいた。
「その後も何度もゲート災害は起こり、現在最新の被害は3日前の河内短野市での災害だ。ここまでで質問はないか?」
そう言って振り返る夜桜さんに裕也は質問をする。
「…あのモンスターが呼び出されるゲートについて詳しく教えて欲しいです。」
「そうだな、それについては他と結びつけて話す方が早いから後で話をさせてもらうよ。」
「わかりました。」
「多田は何かあるか?」
「いいえ、今は特には…」
「よし、わかった。それじゃあ続けていくぞ。」
返事を聞いた夜桜さんは後ろへと向き直る。
「そして、この災害は自然的に起こった災害ではない。アリア・ノウム…いやこの世界では月上有明だったな。まぁ、その月上が人為的に起こしていた災害だった。このジュエルを使ってな。」
そして大きな画像で月上の顔と宝石が映し出される。
「ジュエル?」
画面に映り出ていた宝石を見ながら首を傾げているとふと月上が首にさげていた首飾りについて思い出す。
「もしかして…月上がつけていた首飾りのことですか?」
「あぁ、そうだ。」
そう言って夜桜さんは頷く。
「ジュエルとは通称『願いの石』と呼ばれている。」
「願いの…石…」
「あぁ、そうだ。このジュエルはその名の通り6つの石を集めることで願いを叶えることが出来る。」
「そっ、それじゃあ今、月上がしていることは…月上の願いを叶えた結果ということですか?」
願いの石の情報を聞き、裕也はそういう結論へとたどり着くが信じられず夜桜さんへと質問する。
「いいや、それ違う。大体は当たっているがな。」
「へ?それはどういう…」
裕也のすっとんきょうな声を聞き夜桜さんは更に話を続ける。
「まず、このジュエルとは1つでも効力はあるんだ。」
「え?それじゃあ全て集める意味はないって…」
「黙れ、ユウトの話はまだある静かに聞いてろ。」
「うっ…」
夜桜さんの話に質問しようとすると黙っていた赤坂さんに怒られてしまう。
「赤坂…」
「…」
夜桜さんに静かな眼差しを向けられながら名前を呼ばれる赤坂さんだったが、顔を背け無視をしていた。
「はぁ、すまないな。」
「いっいえ…それより続けてください。」
「あぁ、わかった。」
そう言って夜桜さんは話を再開する。
「続きだが、ジュエル1つでも効力があるのは事実だ、ただし、その願いは持ち主の思い通りにはならない。初めに所持した人物の奥底の思いを読み取り、強制的に叶えてしまうんだ。もしかしたらいい感じに叶うこともあるだろうし、歪んだ形で叶ってしまうこともな。それが本人の意思とは違うとしても…だから全てを集める必要があるんだ。」
「そして今回、彼女はこのジュエルを使うことでゲートを生み出し、別次元からモンスターを呼び出す能力を得た。」
そうして、ゲートから出てきたモンスターと遭遇する住民の画像が映し出される。
「っ!」
「そして災害を起こしていった。」
それを聞いて、裕也は疑問に思ったことを話す。
「…そういや、なんでこんなに細々と災害を起こしてるんですかね?一気にゲートを出してしまえば…」
「出来ないのよ。」
「へ?」
ずっと静かにしていた福原さんが裕也へと声をかける。
「ファンタジー現象…聞いたことあるわよね?」
「はっはい、勿論。」
「あれもアリアが起こした影響なんだけど、なんで最初からゲート災害を起こさず、そんなことをしたと思う?」
「………」
裕也は考える。
(一体なぜだ?ファンタジー現象を起こすことで何か起こったこと…)
そして、裕也はファンタジー現象が起こる前と起こった後のことを考える。
(ファンタジー現象を起こすことで少しずつあのモンスターたちを呼び出していることを、カモフラージュしていた?…いいや違う、それならゲート現象を起こさない筈だしそんな数のモンスターあんなに多くの人を集めてしまったら隠しきれない…ん?もしかして?)
「人を集めるため…ですか?」
「正解だ。」
答えを聞いた夜桜さんはそう返答し、そのまま話を続ける。
「福原が言ったことでだいたい予想はできたと思うがあのジュエルの力というのは有限だ、力を自然に回復することは出来るが、それだけでは全然貯まらないんだ。けれど、少しずつ人に宿っているマナを回収すれば自然回復するよりもジュエルの力は多く蓄えることが出来る。」
「あれ?でもそれじゃあなんで今はファンタジー現象を起こしてないんです…か…ね?」
そういいながら裕也の中に一つの疑問が浮かぶ。
(あれ?人からマナを集める…そのために現象を起こしていたならなんで今は使わないんだ?考えられるのはもっと効率のいい方法が…っ!それじゃあもしかして…)
「気づいたようだな…」
裕也の反応を見て夜桜さんはそう話す。
「…人を殺せばさらに多くのマナが集まる…」
「その通りだ。」
そう言って夜桜さんは頷いていた。
「っ!!」
「確かに力を使う分量は減るだろうが、それよりも多くのマナが集まる。だから…こうやって様々な場所で災害を起こしている。」
「なるほど…」
そう言って裕也は納得する。
「そして、刻々とその被害は大きくなってきている。」
「…」
夜桜さんの話を無言で聞く。
「だから、俺たちは一刻も早く月上を見つけ出し、撃破する必要がある。」
「っと、ここまででわからないことはあるか?」
「いっ…いえ…大丈夫です…」
情報量が多く頭がパンクしそうになるが、整理をして夜桜さんの話を聞く。
「…でも、やっぱり、月上の意思とは違う願いだったとしても、月上が世界を滅ぼそうとしてることは変わらないんですね…」
そうして、今までの話を聞き、裕也は仲良くなった月上がしようとしていることを知り、落ち込む。
「いいや、それは違うかも知れない。」
「へ?」
そう言う裕也に夜桜さんが否定をする。
「以前の彼女はこんな事をする子ではなかった…何があったのかは知らないがな…」
「…」
少しの間静かな空気が空いた後、夜桜さんが再び話し始める。
「じゃあ次に、ゲートについてだ。」
「現在災害が起こっている中で2種類のゲートが確認された。」夜桜さんがそう言うと、更に画面上に2つの画像が貼られる。それが黒色のゲートと那由多さんを瀕死まで追い込んだキメラが出てきた紫色のゲートだった。
「っ…」
それを見て裕也は一瞬動揺する。
「俺たちは黒をゲート、紫をネオゲートと呼んでいる。そして、この2つのゲートにはそれぞれに特徴があるんだ。まずゲートだが、こちらは出現するとその場に滞在し続ける。そのため向こう側にモンスターがいれば無限に出てくることができる。しかし、ゲートは滞在し続けることは出来ない。そのため、出てきたモンスターにマナを多く譲渡してゲートを安定させているんだ。つまり、周りのモンスター又はボス級を撃破することでゲートは維持できなくなり崩壊させることが出来る。」
「なるほど…」
裕也の返事を聞いて頷いた後、夜桜さんは話を続ける。
「次にネオゲートだが、こちらに関しては不確実なことが多いため全てを鵜呑みにしないでほしいんだが…
ゲートとは違いその場にゲートが滞在することはなく、モンスターを1体呼び出した後は跡形もなく消え去る。そのため、ゲートとは違い無限にモンスターが出てくることはない…しかし、呼び出されたモンスターが厄介で、ゲートから出てくる様なボスモンスターよりも大幅に強く、何をしてくるか予想がつかない。更にゲートは同時に5つや6つなど出てくることもある。もし、鉢合わせしたなら無理をせず撤退も考えてくれ。」
その話を聞いて裕也たちは頷く。
「っと、これで説明は終わりなんだが、他にも何か聞きたいことはあるか?」
「いいえ、ないです。」
「こっちもありません。」
裕也がそう答えるのに合わせて多田も頷く。
「そうか、わかった。」
裕也たちの返事を聞いて夜桜さんは頷く。
願いの石を使いゲート災害を起こし、世界を滅亡させようとする月上有明。そして、裕也たちは…夜桜たちは…この事態にどう対象をしていくのか…乞うご期待!
ここまで見ていただきありがとうございます。
ちょっと間に合わなくて3日間連続投稿が遅れてすみません。そして次の日になってしまいましたが、昨日11月14日を持ちまして一周年が経ちました!本当に皆さんには感謝をしております。
これからも『リセットワールド』をよろしくお願いいたします!




