チャプター4「加入」
元丸尾宅に行ってから2日後、裕也たちは夜桜さんに会うため河内短野市へと来ていた。
ーー河内短野市:河内短野駅前ーー
「みんな忙しそうだな。」
「そうだな…」
ゲート災害により甚大な被害を受けた河内短野市は現在復旧作業の準備や捜索隊が動き救助作業が行われている。
特に被害が大きかったメインストリートは封鎖され、立ち入りが出来なくなっていた。
そんな中、裕也たちは夜桜事務所へと向かう前に駅近くの交番へと立ち寄っていた。
「あっ!!おーい!」
交番の前にいた警官がこちらに気づき手を振ってくれる。
「島崎さんこんにちは。」
「どうも…」
「えぇ、こんにちは。二人共無事で本当によかったわ。」
「そうだ、こんな所で何だし中に入ってよ。お茶とか用意するよ?」
「いえ、すみませんが今日は他にも行くところがあるので…」
島崎さんと話していると交番の奥からから男性警官が姿を表した。
「島崎すまんが、ちょっとこっちに…って君たちは…」
「あっ、樫本さん。」
ちょうど出てきたのは駅で共に戦った樫本さんだった。
「よかった、無事だったんだな…」
「えぇ、どうにか。」
「いろいろありましたけどね…ってそうだ。」
そう言って裕也はリュックに入れていた警棒を取り出し、
「少しボロボロにはなってしまいましたがありがとうございました。」
と言いながら差し出す。
「おう、役に立ったようで何よりだ。」
そう言って樫本さんは警棒受け取り笑顔を見せる。
その後、少し話をした後裕也たちは樫本さんたちと別れ、本来の目的地夜桜事務所へと向かう。
ーー河内短野市:夜桜事務所前ーー
「あれ?理上さん?」
裕也たちが夜桜事務所へたどり着くと玄関には理上さんが立っていた。
「あっ、二人ともいらっしゃい。」
「すみません待ってくれてたんですか?」
多田がふと質問する。
「うん、案内もしないといけなかったからね、ほら入って。」
そうして夜桜事務所の中に入った3人は以前話をした相談室を通り過ぎる。
「あれ?ここじゃないんですか?」
ふと気になったため質問をする。
「うん、ここはお客さん用だからね。」
そう言って、理上さんはカウンター横にある扉へと入っていく。
それを見て僕たちも扉へと入る。
「それで私達が今向かってるのが作戦会議室。この先でみんなが待ってるよ。」
そう理上さんは言って、更に奥へと進む。
2人はその質問の後、少し緊張しつつ理上さんの後ろを静かに歩く。
「さて、2人とも着いたよ。ここが作戦会議室だよ。」
そう言って理上さんは作戦会議室という立て札がついている扉の前に立つ。
「ほら、入って。みんなもう揃っているから奥にある空席に座ってね。」
そうして扉へと手をかけ、開く。
「来たな、二人とも待っていたぞ。」
中には夜桜さんを含め先日会った面々が揃っていた。
「…」
2人はこの部屋に漂う緊張感に息を飲む。
「どうしたの?ほら入って?」
そう言って後ろから理上さんに背中を押され緊張していた裕也たちは、部屋へと入っていく。
「はは、そんなに緊張しなくてもいいよ、ほらこっちだ。」
そんな裕也たちの様子を見て、笑いながら夜桜さんは近くにある空席の椅子を叩く。
「はっ、はい。」
そうして、2人は奥の空席と進む。
ふと座る前、福原さんと視線が合い、手を振ってくれていたので、お辞儀を返す。
「…それじゃあ、作戦会議を始めるぞ。」
裕也たちが座ったことを確認し夜桜さんが話し始める。
「まずは最後の確認をさせてくれ。大和、多田。」
そう言って夜桜さんはこちらへと真剣な目を向ける。
「はい。」
2人の返事を聞いて頷いた夜桜さんは話を始める。
「これからの話を聞けば君たちが、どれだけ、苦しくても絶望しても後戻りは出来ない。大怪我、いや死んでしまう可能性だってある。少しでも今までの生活を惜しむのであれば、今からでも遅くはないこの部屋から出て行き、俺たちのことは全て忘れるんだ。」
「それでも、大和、多田。君たちは俺たちと行動を共にするか?」
「…」
(そんなのは決まっていた。あの2ヶ月前の戦いから…そしてその思いは4日前の戦いで更に大きくなった。)
那由多さんが倒れた時何も出来なかったことや多くの学生や一般人が亡くなったことを目の当たりにした時の事を思い出す。
(もしかしたらもっと昔から思っていたかもしれないけれど…)
そうして青年が戦っていたあの夢を頭に浮かべる。
「はい、よろしくお願いします。」
「俺たちも一緒に行動させてください。」
夜桜さんは僕たちの答えを聞いて頷く。
「……」
「え?なにか言いました?」
何かを夜桜さんが言ったような気がして裕也は声をかける。
「いいや、何にもないさ。それよりもほら加入するんだ改めて挨拶するぞ。」
「はっ、はい。」
返事を聞いた夜桜さんは視線を皆の方向へ向け話し始める。
「みんな知ってるかと思うが改めて、今日から仲間に加わる大和裕也と多田春樹だ、仲良くしてやってくれ。」
夜桜さん言葉に合わせて挨拶をして、その後、みんなに歓迎され拍手に囲まれたのであった。
ただ一人を除いて…
「それじゃあ、まずは気になっているであろう俺たちが何者なのかについて話をしよう。
夜桜事務所の仲間に無事加入することが出来た裕也たち。そして明かされるゲート災害の謎とは如何に…
ここまで見ていただきありがとうございます。
実は実は何と11月14日を持ちまして「リセットワールド」が始まってから1年の月日が経ちます!!
なんてめでたい!(自分で言うな)
ということで感謝とお礼の気持ちとして、今日から1周年記念3日間連続投稿を行いたいと思います!!
ここまで見ていただいた皆さんには多大なる感謝をしております。これから物語が動き始める「リセットワールド」をよろしくお願いいたします!!




