チャプター14「『対峙』『分断』」
シェルター全体に響く咆哮と黒い煙が上がったメインストリートへと裕也達は急いで向かう。
同時刻、別の場所で何かが起ころうとしていた…
「…」
メインストリートにある最高峰のビル
その屋上で少女は、頭に響く雑音を受け止めながら河内短野市を眺め、人々の絶叫を聞いていた。
「見つけたぞ…アリア…」
街を眺める少女の後ろに黒いフードを被ったユウトがいた。
「…」
「お前は一体、何がしたいんだ…」
とユウトは少女へと歩を進めながら質問する。
「さぁね…捕まえてから無理にでも吐かせればいいんじゃない?」
とアリアと呼ばれた少女はユウトへと返事を返しながらこちらへと立ち上がり振り向く。
「出来ればそんなことはしたくないんだけどな」
そう言ってユウトはアリアに向けて剣を向ける。
「抵抗はしないで大人しく捕まってくれないか?」
「…」
ユウトの言葉を聞きアリアは首にかけていたネックレスを外し、そこについた赤色のジュエルを前へと差し出す。その瞬間、アリアが差し出したジュエルは赤く光り出す。
「ぐっ!?」
光にたまらず腕で防いでいたユウトは腕を降ろすと視界の先には、アリアの周りに浮かびあがるゲートが現れていた。
「赤のジュエルを使うってことはそういうことでいいんだな…」
「…」
「くそっ!」
ユウトはアリアからの返答がないのを確認し、
ゲートからモンスターが出る前にアリアへと攻撃をしかけたが…
「ぐっ!」
出てきたリザードマンの盾に防がれる。
「グギャャオォォォォォ!!」
とリザードマンが咆哮を放ち、剣を振り下ろそうとするが、その前にユウトが盾を利用して後ろへとバク転し、元の位置へと着地する。
「っ!!」
後ろから来る攻撃を察知し、避けると今までユウトがいた場所が爆発し、黒い煙があがっていた。
「なっ!?」
(今まで呼ばれていたモンスターとは違う!?)
「どう?すごいですよね、まぁ、ここにいる子たちは今の所、出すことはなかなかできないから、街にとはいかないんだけどね、ここで倒せれたらの話だけど」
その言葉を聞きユウトは一瞬歯を食いしばる。
「どうやら、全員相手にする必要がありそうだな…」
(こんな奴らを絶対に街へ向かわせるわけにはいかない…)
「全員倒してお前を捕まえる!」
「やれるものならね?」
そう言いながらアリアはユウトへと余裕の笑みを見せる。
ーー河内短野市:ノーバビル通りーー
ノーバビル通り全体に金属の響く音が響く。
「はぁぁ!!」
黒い煙と咆哮を聞き、メインストリートを目指し向かう裕也達は途中、ゲートから出てきたオーク鉢合わせてしまい、戦っていた。
「ぐっ!?」
警棒でオークを叩きつけるが棍棒で防がれ弾き飛ばされ壁に打ち付けられる。
「大丈夫か!?」
「っ…大丈夫だ」
遠くから聞こえる多田の声に返事を返し、
更に詰めてくるオークの薙ぎ払い攻撃を避ける裕也だったが、その後オークは止まることができずビルを半壊させる。
「なんてパワーなんだ…」
半壊したビルとオークを見て驚いている多田のそばへ近づく裕也。
「無茶苦茶やりやがる…」
「本当に大丈夫か?」
「あぁ、どうにか受け身はとったし…まぁ、痛むがな…って、それよりも来るぞ…」
裕也と同じくオークの方を見るとそこには抜け出し、こちらに向くオークがいる。
「とりあえず一緒にいても変わらない僕が引き付けるからどうにか合わせてくれ」
「わかった!」
そう言って裕也はオークに近づき、注意を引き、左へと駆けていく。
その瞬間地面が揺れるような感覚に襲われ全員その場で立ち止まり周りを見渡す。
「なっ!?なんだ?」
周りを見渡しているとオークがいる方向から音が聞こえ始め、ビルが倒れてきていた。
「嘘だろおい!!」
「避けろ裕也!!」
そう言った瞬間ビルは倒れ、砂煙が勢いよく舞い上がり2人は吹き飛ばされる。
「ぐっ!?」
そうして数十秒間意識が戻り始めた多田の目の前には数十メートルの瓦礫が道を塞いでいた。
「おい!多田!!聞こえるか!!返事をしてくれ!!おーい!!」
冷や汗をかきながら応答を待つ裕也。
「こっちは大丈夫だ!!」
という声が向こう側から聞こえてくる。
「よかった!無事で!!それでオークはどうなった?ゲートの様子教えてくれ!」
「ゲートか?ちょっと待っててくれ!」
そう言って向こう側は静かになる。
そして30秒後、
「どうやら潰れたみたいでゲートも消滅していたぞ!」
と返事が返ってくる。
「よし、それならとりあえず合流しよう!メインストリートの近場にそっちからも行ける合流ゾーンがある!そこで待っているから向かってくれ!」
と多田へ声をかけると、
「いいや、一人で先に行ってくれ!メインストリートで何が起こっているのかわからない、急いてくれ後から俺も追いかける!」
と思いもよらない返事が帰ってくる。
「…」
その返事を聞いて祐也は少し考えて答えを決める。
「わかった!先に向かっているから絶対に来いよ!」
「おう!」
その返事を聞いた裕也は瓦礫の山を背にし、メインストリートを目指して走り始める。
ユウトとアリアの対峙、そしてメインストリートへと一人で向かう裕也、この先一体どうなっていくのか…
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