チャプター6「駅での激闘」
ゲート災害が始まった河内短野市。住民の避難、救助の為、裕也達は駅へと到着する。
駅前にいた複数のゴブリンを撃破後、何が破壊される音を聞き、裕也は一人急いで駅内部へ向かうのであった。
駅の柵を超え駅へと侵入した裕也は視線の先でモンスターに握りつぶされそうになっている女性を見つける。
「っ!」
裕也は地面を蹴り、モンスターの頭付近へ瞬時に近づき顔面を蹴りとばす。
モンスターは接近に気付けず蹴りをモロにくらいそのまま地面へと倒れ込む。
「大丈夫ですか?」
とモンスターの手から離れ倒れる女性警官へ近づき確認する。
「えっ、えぇ、全身痛いけどどうにか…」
「よかった、なら離れていてください。僕がどうにかするので」
とチラチラとモンスターの方を確認しながら話す。
「えっ!?でも…」
「助かったよ…島崎とにかく離れよう。その体では足手まといになる。」
「…」
と男性警官の話しを聞いて言葉が出てこない女性警官。
「早く!さすがにあなたたちを守りながらはきついので!」
と言って裕也はモンスターの方へと振り向く。
(体育館で戦ったやつと一緒の種族か…)
とゴブリンたちが王の後ろへとわらわらと集まってくる。
「とにかく安全な所へ頼みますよ!」
「ああ、わかった…君も気をつけるんだぞ!」
と男性警官がみんなを誘導しながら階段を上がっていく。
「えぇ」
そう返事をして裕也は無言でゴブリンたちに構える。
(剣持ちが2体、弓矢を持ってるやつもいる…遠距離も気をつけないと…)
周りの把握を行っていると、3体のゴブリンがこちらに攻めて来ていた。
まずは先頭を走っていたゴブリンが木の棒を振り下ろす。
それを木刀で受け止め蹴りで距離を離す。
その後横から噛みつくようなモーションで飛び込んでくるゴブリンを後ろにのけぞり避け、続けて飛んでくる矢をバックステップで避ける。
(前の時もそうだけど、数が多いと厄介だな…)
と考えていると後ろから気配を感じる。
(しまった!)
「ぐっ!?」
間近に近づかれたことで気配には気づくことが出来たが距離も近く避けきれず、後頭部に一撃をもらい地面に片手と膝をつく。
(油断はしていなかったのに気配を感じなかった…なんなんだ、今の…さっき噛み付いてきた奴といい何か前の奴らとは違うのか?)
そう考えながら後ろへと足を回して攻撃をするが、四つん這いのモンスターは後ろに後退する。
(くっそ、頭少しぼーっとしやがる…)
そう言って後頭部を触るとほんわか温かい液体に触れた。
(血か…)
液体を確認して少し焦りながら後ろに意識する。
(くそ…こんなやつがいたのか…)
そこには四つん這いの犬のようなモンスターがいた。
確認をしていると3体目のゴブリンが背後に飛び込んできている。それを両手で木刀を支え受け止め、横に逃げる。
左右にゴブリン達や犬のようなモンスター(いや、あれ…ゴブリンなのか?)
確かに犬のようではあるが、顔が犬のようではなく、しっぽもない。
(っ…とにかく、やばいな…気配を感じれなかったことも考えて、絶対にはやい…それにあの爪…まともに喰らえばやばい…)
「やばいな…」
ゴブリンたちの後ろにはニタニタ笑う大きなゴブリン…
(とにかく少しでもゴブリンを減らそう…)
ゴブリンは7体、それに犬のようなゴブリンが3体もいる…
「はぁはぁ…っ!」
犬のようなゴブリンから距離を離すためにも今度は裕也からゴブリンたちに攻め込む。
地面に落ちている上着を掴み、応戦のためにこちらへと飛び込んできたゴブリンへ投げ、顔あたりに絡ませる。
先頭にいたゴブリンに続き2体のゴブリンが攻撃を仕掛けてくる。
(棒と剣持ちか…)
木の棒を持つゴブリンへ地面に落ちていたキャリーバッグを盾に攻撃を防ぎそのままキャリーバッグごとゴブリンを蹴り飛ばし、その後ろにいる剣持ちのゴブリンに意識を向け、飛び込んできた2体目のゴブリンを木刀で防ぐ。
「っ!」
抑えた所で後ろから四つん這いのゴブリン?が噛み付いてきていた。
「二度もくらってられるか!」
木刀に込めた力を抜くと剣を持ったゴブリンは押し合いをしていた力を制御しきらずそのまま前へと倒れそうになる。
ゴブリンの右側へと進んだ裕也は、その勢いを利用し、左手を掴み後ろにいる、四つん這いのゴブリンへと投げつける。
投げられたゴブリンと飛び込んで来ていた四つん這いのゴブリンはぶつかりそのまま地面に縺れて倒れる。
(やっぱり剣は木刀で抑えるのきついか…)
木刀を確認すると切り目が入っていた。
確認した後、撃破・ゴブリンの剣を奪うために追い打ちをかけ、木刀を振り下ろした瞬間、遠くから矢が飛んできて咄嗟に後ろにバク転し、木刀で矢を弾き飛ばす…
はずだったが木刀に突き刺さる。
(今の危なかった…なかなか倒すことができないな…っ!?)
ふと手に違和感を感じる。
「あっつ!?」
そう言って木刀を地面に落とす。
「しまっ!?」
裕也は木刀の咄嗟の炎上と熱さに驚き唯一の武器を落としてしまう。
(そうか!あのゴブリン、火矢を使ってたのか…くっ…気づかなかった…)
それを隙とみた大きなゴブリンはゴブリン達に指示をしながらこちらに向けて距離を詰めてきていた。
「っ!!」
ゴブリン達の行動を見て裕也は燃える木刀を持って右側へ走ってゴブリンから距離を離し駅の柱の影へと滑り込む。
(くそ!どうするこのままだと武器も燃え尽きて無くなる…拳でも戦えるがあのゴブリン達…それも数が数だ…丸腰で戦えるもんじゃない…)
そんなことを考えていると右後ろ側から足音が聞こえ構えていると、突如爆音というか、何が破壊される音が聞こえ、その瞬間頭が真っ白になった。
絶体絶命のピンチに陥る裕也…挽回することは出来るのであろうか…
ここまで見ていただきありがとうございました!次回もよければ見ていってください!




