チャプター20[ファイナルチャプター]「晴れる世界」
那由多の作戦、裕也の攻防により、裕也たちはオークとの激戦に勝利した。二人はみんなが待つ保健室へと移動を始める。
那由多に肩を借りながら裕也はオーク死骸の方を見る。
(本当に終わったんだな…)
そうして翔太たちが待つ部室棟へと向かう。
…
……
………
…………
……………
ま…………
ま………お………
ま………お…………て………
「っ!」
頭がズキンと痛くなる。
「どうした裕也?」
「はぁはぁ、なんでもないです…」
(何だったんだ今のは…)
(ま…お…て?…っ!そうか)
《まだ終わっていない!!》
「!?」
思い付いた瞬間、脳裏にそんな言葉が浮かびあがる。
そうしてオークの方向を見る。そこには色が変色し始めている姿があった。
「那由多さん…ゴブリンの王を倒したとき…ゲートどうなりましたか?」
「何を言っているんだ?」
動揺している様子でそっぽを向いている裕也を見て冗談を言っているわけではないことを察し答える。
「どうなったって、王が消滅するのと一緒に…」
「なんで消滅し始めてないんでしょうね…」
「おい…まさか…」
裕也は一つの懸念を抱き肩を離し一人でたち刀を構え直す。そして飛び込み首をめがけて刀を振り落とし一太刀入れようとするがいつの間にか刀を掴まれていた。
「なっ!?」
左右に振られたあと勢い良く投げ飛ばされる。裕也はそのまま壁に打ち付けられる。
「ぐっは!?」と血を吐き力が抜かける。
(まずい…)
「大丈夫か!?」那由多さんが大急ぎで近づき、意識があるか確認する。
「だい…じょう…ぶ…です…」
そういって顔を上げる裕也、
「それよりもオークの奴…今までよりも早くなってます…もう…僕達では…」
「なら一旦逃げ…」
と那由多さんがいいかけた瞬間こちらへと走り出し始めるオークの姿が見えた。
「とにかく…離れてください!」
那由多さんを押し返し、ふらつきながらも前に前にと歩き出す。
(もう、避ける力なんてない…今さっき壁に打ち付けられた時点で尽きてしまった…とにかく受け続けみんなの逃げる隙を…)
目の前にはオークの体が、咄嗟に刀で防ぐが弾き飛ばされ、うつぶせになる。
「ぐっ…」
ふらふらしながらも立ち上がったが、棍棒で薙ぎ払われる。
(あいつは…フェザーオーク瀕死になると体を変形させスピードもパワーも倍にあがってしまう異世界でも厄介と言われているものだ。弱点はうなじにある…)
ふと頭にその言葉浮かびあがるが体は動かない。
「くそ…動けよ!動いてくれよ!折角弱点がわかってもこれじゃあ意味がないじゃないかぁ!!ぐっ!!」
といったところで那由多さんを押し返した場所へと蹴り飛ばされ。
もう一度壁に打ち付けられ、そのまま膝をつく…
前にはゲートからナタを取り出すオークの姿…
絶望な状況に裕也は
「くっそぉぉぉぉ」
と声を荒らげ天を仰ぐ…
その瞬間、急に右目が熱くなる。
「ぐっ!?あぁぁぁ!!」
(目が…目があつい…目が…熱い…)
裕也はうずくまり、目を抑える。
しばらくそんな様子が続き静かになる。
それを見て那由多は堪らず飛び込んでくる。
「おい、裕也大丈夫か!?」
手はだらんと力が抜け肩を揺らすたびにゆれ、目も閉じたまま。
那由多は意識を呼び起こすため肩を揺らし続けるが、後ろへとフェザーオークがゆっくりと近づく。
「しまっ…」
那由多は後ろへ近づくオークへと気づき向き直し木刀を構える。
向かい合うオークと那由多…
那由多はオークの威圧に負け少しずつ後ろへ下がる。
「ど……て……」
「へ?」と那由多は驚き後ろを向くとそこには顔を下に向けながら立ち上がっている裕也の姿が…
「裕也!大丈夫なのか!?」
「どいてくれ」
その瞬間オークはナタを振り下ろす…
が、その攻撃を刀で弾き着地地点をずらす。
「早く!!」
「っ!?」
オークは弾かれ焦った顔をしながら3.4撃と攻撃をし、砂煙が立ち上る。ニカッと笑みを浮かべ勝ったと確信する。
「それで、終わりか?」
「グガ!?」オークはその声を聞いて動揺し始め距離を離す。
そして砂煙が晴れ中から裕也の姿が見える。
そこには那由多の姿はない。
(どうやら隠れれたみたいだな)
そうしてオークの方を確認する
「…」裕也は無言でオークの様子を見る。
それを影から那由多が眺める。
(なんだあれ…それに、声をかけてきたときの雰囲気…あれは本当に…裕也なのか?)
裕也は一歩前に進み距離を縮めようとするが、オークはたじろぎ後ろへと下がる。
その瞬間オークの目の前に裕也が現れ、一太刀を入れる。
「グギャァァア」と叫びながら後ろへと下がり膝をつく。
(なんて速さだ…全く見えなかった…)
「…」裕也はオークが立て直すのを待つ。
そして、裕也の行動を見て動揺し、余裕をなくしたオークはデタラメに連続で攻撃をする。
「…」受け流し全ての攻撃は裕也へと当たりはしない。
目を見開いたオークは後ろへと下がるが、裕也はそれを見逃すことはなく両足を斬り
オークを動けなくする。
「…」そして背後を取った裕也はオークの肩へ乗りうなじを刺す。
声にならない雄叫びをあげたフェザーオークは最後の抵抗としてナタを振り回しまくる。
裕也は肩からオークの正面に立ち、隙を伺い飛び込む。それに気づいたのか気づかないままだったのかナタの一撃が飛び込んだ裕也を目がけて飛んでくる。
裕也は顔をのけぞらせ攻撃避ける。
少し頬をかすりはするが裕也は全く気にせずオークの腹へ刀を突き刺す!
そして刃を上向きに回し、オークに背を向ける。
そしてその刀は、弧を描くように、オークの腹を下から上に動き引き抜かれ、裕也の上を通り、裕也の前へと振り下ろされる。
最後の一撃をもらったオークはそのまま後ろへ倒れ、消滅し始め。
ゲートは消滅、その瞬間、闇に包まれた空は晴れ渡ったのであった。
学校を覆う闇は祓われ、青い空が広がり、本当の意味で決着を着けた裕也たち。ゲートそして裕也の変貌…と謎は残るが、こうして学校で起こったこの事件は終演を迎える…
ここまで見ていただきありがとうございました!
第1章はこれにて閉幕!日常へと戻っていく、裕也たちを描くエピローグも良ければ見ていってください!
それでは次回エピローグで会いましょう!それでは!




