チャプター18「脱出」
裕也たちがオークと戦う中、多田と翔太、そして兎田は部室に隠れていた生徒たちを救出、避難させていた。そしてその救出も終わりの時へと近づいていた...
ーー運動場:部室棟ーー
数分前
「残した人、重症者以外全員移動完了したよ」
「あぁ、ありがとう」
多田たちは重傷者5名、そして運んでくれる生徒たち以外を西校舎へ逃し、後は護衛をしながら保健室へ戻るだけとなっていた。
オークと戦う裕也たちを確認し、多田たちは保健室へと移動を始めた。
(頑張ってくれよ…二人共…)
そうして西東中央外廊下へとたどり着くがゴブリンと遭遇してしまう。
「くそ、しまったこんな時に…」
そういって多田と翔太は木刀を構える。
「兎田さん、みんな先に行ってくれここは俺たちで止める」
「わかった、無理はしないでくれよ」
「えぇ、大丈夫ですよ」
…
互いに構え、期を伺う。
お互いに飛び出し、鍔迫り合う。
力があり押されるが翔太が加戦し距離を取る
「力ではやっぱり負けるか…」
「兄ちゃんじゃないんだから無理しないでくださいよ…」
「あぁ、そうだな…だけど二人ならやれる」
「えぇ、そうですね」
そう言ってゴブリンへ構え直す。
「俺が攻撃を止める、翔太はその隙をついてくれ。」「わかりました」
その返事を聞いて多田はゴブリンへと飛び込む。
「はぁぁぁ!」
縦に振り下ろし攻撃をするがゴブリンに止めら地面につく。そのまま横っ腹に攻撃を入れるがその前にゴブリンに蹴られそうになりのけぞる。
どうにか攻撃を避けるが、そのままゴブリンが上から振り下ろしてくる。
のけぞっていたこともあり、木刀で防ぐが力が足りなく。肩にダメージをうける。
「ぐっ!だが、捕まえたぜ」
と言ってゴブリンの棍棒を掴む。
「今だ!」「はい!」
絶好のチャンスに翔太は飛び込み肩を一撃いれ、核をあらわにする。
「よし!やれ!」
そうしてもう一度核に向けて一撃を入れるが、木刀を捕まれ防がれていた。
「うわっ!?うわぁ!」
ゴブリンはそのまま掴み多田の上に翔太ごと叩きつける。
その瞬間に多田はゴブリンを蹴り距離を取るが、翔太が上から落ちてくる。
「ぐは!?…そんなにうまくは行くわけないよな…」
「すみません多田さん…」
「あぁ、大丈夫だ、それよりも…」
騒ぎを聞きつけたのかゴブリンが3体集まってくる…
二人は立ち上がり周りの様子を確認する。
「これはまずいな…とりあえず下がるか…」
「いいえ後ろにも3体いますよ…」
「挟まれたってわけか…」
…逃げ場がないことを見て
「隙をみて逃げるぞ…」
翔太は頷き返事をする。
ゴブリンたちは容赦なく3体で飛び込んでくる。
多田は動きをみて1体目の攻撃を防ぎ、2体目の攻撃を飛んで回避、そのままゴブリンを蹴って距離をとる。
後ろを見て、翔太無事なことを確認し、飛び込むゴブリンを回転して回避、武器を落とさせるために手に1撃を加えるが…
「駄目か…」
しょうがなくバックステップで距離をとると後ろへ翔太が背中を合わせる。
「どうだ?」
「全然駄目です…」
「ならとりあえず…最初のゴブリンを倒すしかないなっ!」
と言った瞬間多田は木刀をゴブリンに対し投げ込む。
そうしてそのまま突撃、木刀を避けるためのけぞったゴブリンの顔面を拳で殴り足払いをする。
後ろから攻撃してくるゴブリンを右腕で受け止め、立ち上がり棍棒を掴む。
棍棒を引き顔面にエルボーをかます。
そこへ核を出したゴブリンが攻撃をする。
「ぐっ!だが、祐也が受けてきた攻撃を考えれば軽いな!こいっ!」
背中に一撃をもらうが、その攻撃をした瞬間、ゴブリンに隙が生じる。
「っ!!」
その瞬間翔太は飛び込み、核を潰す。
「よし!今だ、走れ!!」
正面を多田の身を挺した攻撃で開き逃げるチャンスを作る。
翔太は走り抜け、多田も走り出そうとするが、ゴブリンに右足を掴まれる。
「しまった!?くそ!離せ!」
左足で踏みつけるが握る手の力は緩まない…
「多田さん!!」
翔太が走る足をとめ戻ろうとするが、
「俺はいい!先に戻れ!これだともしかしたらあっちにもゴブリンが…」
言っている間に後ろにいたゴブリンたちが近づき多田を攻撃しようとする。
「くっそぉぉ!」
「二人共したにしゃがめ!!」
!?急遽聞こえる声を信じ二人はしゃがみ込み、声が聞こえた方向を見る。
そこには横に滑りながらこちらを向き銃を構える丸尾の姿、その目には標的を倒ことだけに意識を向ける燃え上がる瞳があった。
パンと銃弾を放つ音が8発聞こえ、ゴブリンたちは顔から出血そして肩の核の表出もさせている。
痛みに耐えれなく手を離した瞬間、多田は走り出し距離を離す。
そして左足で勢いを止め、その場に立ち止まり、銃弾を入れ替え、右手で構え直し、全員の核を破壊する。
「ふぅ、大丈夫か二人共?」
「あっ…あぁ…ありがとう…」
丸尾は翔太に手を貸し、立ち上がるのを手助けする。
「それよりなんでお前こんなところにいるんだよ?科学室にいたんだろ?」
ふと疑問に思い聞く。
「まぁな、だけど咆哮や裕也たちが戦っているのを見てな…居ても立っても居られなくなったんだ」
「それで?二人はなんでこんなところでゴブリンと?」
その言葉でふと重傷者たちの事を思い出す。
「そうだ!こんなことをしている暇はない!この先に重傷者を運んでくれている人たちがいるんだ!」
「そうだ、いそがないと!」
「うん、わかった。話は終わってからじっくりとしよう。」
「あぁ、」
そうして3人は兎田さんたちを追いかける。
ーー西棟:廊下ーー
三人が急いで向かうと案の定、ゴブリンが5体ほど出現していた。
「やっぱり出ていたか!」
ゴブリンたちは職員室の扉を破壊しようと群がっている。
「丸尾頼む!」
そういうと多田は姿勢を低く走って距離を詰める。
丸尾は銃弾を放ち全てのゴブリンの頭に命中する。
ゴブリンたちが痛みでのけぞった所を多田が足払いで2体をひっくり返し、次に頭を掴み壁に叩きつけ2体を動けなくし、最後のゴブリンには顔面エルボーをかます。
そして倒れたゴブリンたちを翔太と多田で処理する。
「ふぅ…どうにか…終わったのか?」
多田は一息つき、確認する。
「あぁ、油断はできないがとりあえずは終わったんじゃないかな?」
「じゃあ、みんな無事か確認しよ」
と翔太が確認のために扉を開ける。
「大丈夫ですか?兎田さん?」
「おお、二人共…って一人増えてるね。」
「どうも」
軽く丸尾が挨拶する。
「それで、何があったんです?」
「それが…」
と保健室へと向かう際に起こったことを話してくれた。
俺たちと別れた後、保健室を目指して向かっているとゴブリンが階段から急に現れ咄嗟に戦闘になったが、一人ではなんとも出来ず、職員室に逃げ込んだとのこと。
「それが妥当な判断ですね助かりました。」
「いやいや、僕だってなんにもせず、呆然としていられなかっただけだよ…」
「よし!それじゃあ、とりあえず保健室へ向かいましょう。あまりダメージ受けてない僕と丸尾さんが先行するので」
「そうだな、任せろ。」
「すまんがそれで頼む俺は後ろの護衛でもするよ。」
そうして、保健室までたどり着くことが出来た多田たち、重傷者たちの手当を行い、裕也たちが戻ってくることを待つのであった。
避難を終えた多田たちは裕也たちの無事を信じ、保健室で待つ...この先一体どうなってしまうのだろうか...
ここまで見ていただきありがとうございました!
この物語も終盤、よければ最後まで見ていってください!




