チャプター17「耐え抜け!」
作戦のため那由多と分かれた裕也はオークとの一騎打ちになる。時間を稼ぎ、裕也は耐え抜くことはできるのであろうか…
「っ!」
那由多さんが居なくなったことでターゲットが一つに縛られ裕也への攻撃がやまない、それを少しダメージを食らいながらも回避している。
「はぁ…はぁ…」
(やっぱり一人と二人では全然違うな…だけどこのままだとジリ貧で殺られる…それも那由多さんから頼まれたあいつの動きを鈍らせるっていう約束も守れない…ならダメージ覚悟で飛び込むか…)
そんなことを考えながら構え直す。
静かな場でオークとにらみ合う、
「…」
「…」
先に動いたのは裕也だった。
真正面からオークに対して走り込む。
そこに合わせてオークも走り出し、裕也へと棍棒を振り下ろす。裕也はそれに合わせて右へステップを踏み移動。それに合わせたかのようにオークは棍棒で薙ぎ払う。
「くそっ!間に合うか!?」
裕也は高飛びの時にみたいに体をあげ、回転をしながらできるだけ飛びあがる。棍棒は裕也の頬をかすり傷をつけながら中を舞う。着地した裕也はチャンスとそのまま懐から飛び、腹から胸辺りまで刀で斜めに斬ったが、それは皮膚を少し斬った程度であった…
「くそ、硬ってぇな!」
そう言いつつオークの体を足場に距離をはなす。
「駄目だ…なんとかしないと…」
と震える手を確認しつつ着地するが、それに合わせたかのようにオークの棍棒が横からこちらへ向けて進んでくる。
「っ!?」
咄嗟に体を後ろへと傾けギリギリで攻撃を避ける。そうしてもう一度ステップで下がる。
オークがにやりと笑みを浮かべこちらを見ている。
「くそっ!まだまだ余裕ってわけか…」
そんなときオークは右足を中にあげる。
(おい、まさかあれって!?)
と直感で察し、裕也はその場から出来るだけ高く飛び上がる。
オークの足がついた瞬間物凄い地響きが聞こえる。
(ゴブリンの王の時と同じ地響き攻撃か…)
と空中で攻撃を見ていると、オークが棍棒を投げつけて来た。
「やっぱりくるか!」出来るだけ体制を直し棍棒を刀で受け弾かれる。
裕也は弾かれたことでバランスを崩したものの攻撃を受けきることが出来たと安堵したその次の瞬間目の前にオークの巨体が現れる。
「何!?」
と裕也が刀で攻撃を受けようと手を戻すと
「グルァァァァァ」という咆哮と共に上から両手をハンマーのように組みながら振り下ろす。
裕也は刀で防ぐが体の数カ所は打撃をもらい、その勢いで地面に叩きつけられる。
「ぐはっ!?」裕也は叩きつけられ意識が持っていかれかける。
(くっ…やばいのをもらってしまった…)
口から流れる血を拭き、フラフラしながら立ち上がる。
そうしてオークも遅れて降りてくる。
その振動で裕也は膝をつく。
(まずい…早く立て…)
そんな裕也の様子をみてチャンスとここぞとばかりに飛び込み空中で掴み直した棍棒を上から振り下ろす。
「ぐっ!?」
避けることができず、裕也は刀を両手でささえ、棍棒をおさえ、鍔迫り合いになる。
「ぐっ…ぐらぁ!!」裕也は必死に力を振り絞り棍棒を持ち上げようとするが、オークとの力の差は拮抗し…いや少し負けており、徐々に体へと棍棒が近づいてくる。
(ぐっやばい…ダメージを喰らいすぎて力が上手く入らない…このままだと押し負けて死ぬ…)
「くっそぉおおお」と裕也は声をあげ、力を振り絞るが、先程よりスピードが落ちた程度…少しづつ棍棒の距離が近づく…
(もう…駄目だ…ごめんみんな…)
「逃げろ!裕也!!」
「!!」
その瞬間オークの目へ何かが刺さり、一瞬オークから力が抜ける。裕也はその隙を逃さず刀を傾け、体を回転させながら脱出する。
「待たせたな…」
「ええ、本当に待ちましたよ…」
そう言って那由多さんが差し出してきた手を掴み体を起こす。
那由多のおかげでピンチを脱する裕也、果たして作戦は上手くいくのか…
ここまで見ていただきありがとうございます!
次回もよければ見ていってください!




