チャプター16「戦闘開始…」
オークに襲われる生徒を助けるべく、裕也たちは校舎を走り抜ける。
ーー野球部部室ーー
「一体いつまでこうしていたらいいんだよ!」
「おちつけ!今騒いでもしょうがないだろ…それに那由多会長が今動いてくれてるって連絡入っているしもう少し待ってよ。」
「あんな巨大な奴に那由多会長が勝てるのか?いいや無理だね!」
「おい!」
野球部部室内はその言葉を境に静かになる。
「ぎゃあぎゃあ騒がないでくれ。外では自衛隊も動いているだろ1日ぐらい待てばなんとかなるさ」
「ふーん、ならこんな所で静かになんてしてられねぇな!」
「おい!犬頭!外は危ない!」
「安心しろってあんな奴気づかれてなければ動かないんだろ?それに目をこのボールであてて潰せば問題ねぇーよ」
(くそ…彼女が殺されて気が動転してやがる…なんでこんなことになっちまったんだ…)
「よせ、」
扉を開けようとする犬頭の前に巨体の男子生徒が立ちふさがる。
「ふっ、お前も説教か?何回もいいわ、聞き飽きたんでね。」
犬頭はその男子生徒の顔を殴り外に出る。
「バカ野郎が!」
「じゃぁーな」
そう言って犬頭は扉を閉める。
「ふぅ…ようやく外に出れた。やっぱりあの野郎を殺さなきゃ気が晴れねぇ…とこんなもんでいいか」
バットとボールを用意して巨大なモンスターの近くへと向かいボールをまずは投げる。
「ほらよっと!」
勢いよく投げたボールは巨大なモンスターの目にぶつかる。
「はっ!クリーンヒット!完璧だな!」
「さてさて後は、バットで…」
そうして床においていたバットを取り顔をあげると大なモンスターがこちらを見ていた。
「なっ!?なんでこんなに気づくのはやいんだよ!」
その瞬間咆哮をあげ犬頭は驚き尻もちをつく。
巨大なモンスターは標的をみつけ猛ダッシュで突っ込んで来ていた。
「ひっ!?ひぃ!!」
「こっちだ!」
犬飼は襟を引っ張られどうにか避けることが出来た。
「たく、このバカ野郎が!お前まで死んだらあの子が可愛そうだろ!」
「っ!」
「すっ、すまない…頭に血が登っていた…」
そんな話をしていると巨大なモンスターが攻撃した衝撃で部室棟の一部が崩壊、中にいたサッカー部や、野球部の生徒の絶叫の声が聞こえてきていた。
ーー西東中央外廊下ーー
「あそこだ!急ぐぞ!」
那由多さんが叫び大急ぎで向かう。
「でかいな…」
「気をつけろよ?裕也」
「あぁ、もちろんだ…」
ゴブリン王の時と同じく裕也と那由多はオーク、翔太達は避難誘導へと分かれる。
運動場側へ移動した裕也たちは、近場の石を拾い上げ部室棟を攻撃しているオークへと投げて挑発する。
「おい!こっちだ!」
こちらの存在に気づいたオークは咆哮をあげ威嚇を行う。
「ぐっ!なんて威圧感だ…」
「油断するなよ裕也」
「はい…」
と裕也は返事と静かに頷き敵に意識を向ける。
「来るぞ…」
その瞬間オークはこちらへと突進攻撃を仕掛けてくる。祐也と那由多は互いに横へと攻撃を避けて構え直すとオークはニヤッとした笑みをこちらへと向ける。
「裕也…今どうだった?」
「ゴブリン王と同等の速さです…」
「…本当にやばそうだな」
「えぇ…」
その場に緊張が走る。
ーー運動場:部室棟ーー
「おい!みんな大丈夫か!!」
多田は野球部室の中をそう話しながら覗く。
中には破片で頭部や腕などを負傷している生徒たちがいた。
「えぇ、僕達はまだ大丈夫です…それよりも2人外へ飛び出して行ってしまい…」
「それなら大丈夫です。外には那由多会長などがいます。それよりも今ここは凄く危険な状況です。安全な場所まで案内をしますので、みんな準備をお願いします。」
野球生徒は頷き各自動き始める。
そんな様子を確認し他の部室を確認している二人へと合流すると、手当をしている翔太の姿があった。
「翔太様態はどうだ?」
「建物が崩れ右腕が挟まれたそうです。とにかく固定をということで棒を借りて固定している最中です。」
「なるほど、わかった。じゃあ他は任せろ。」
そう言って多田は野球部と同じように説明をし動き始める。
ーー運動場:グラウンドーー
「っ!」
裕也は棍棒から繰り出される攻撃を避けて対処をするが、ゴブリン王の時よりも動きが速いオークから攻撃を何発かもらってしまう。
「はぁはぁ、」
「大丈夫か?裕也」
「えぇ、それよりも感触はどうでした?」
「駄目だ、少し斬れたがダメージにはあまりなっていない…硬いぞあいつ」
「やっぱりそうですか…」
二人は刀、木刀を構え直し、オークの攻撃に備える。
「那由多さんさっきみたいに僕が囮になります。そこに合わせて攻撃をお願いします!」
「仕方がないよな…わかった!攻撃は任せろ!」
その返事へ頷きで裕也は返事を返す。
そして、オークが走り出した瞬間祐也も走り出す。
オークは近づいた裕也に反応して棍棒を振り落とす。
「よし!」
それをバックステップで避け、地面へ叩きつけている棍棒と腕を足場に顔めがけて飛び込む。それを見てオークは後ろへと下がり祐也の攻撃は空を斬る。
「くっ!」
オークは空中に浮かぶ祐也を手で掴もうとするが裕也はそれを察知し、木刀をオークの顔面めがけて投げ、一瞬の隙を開き攻撃を避ける。
その隙を狙って那由多さんも腕へ攻撃をしかけるが、表面を少し斬れただけであまりダメージにはならなく、更に腕で数メートル弾き飛ばされる。
「ぐっ!!」
「那由多さん!!」
那由多は地面にぶつかった後一回転し、地面にうつ伏せになるがすぐに立ち上がり祐也へ返事する。
「大丈夫だ!それよりボスに意識しろ!」
那由多さんの返事に頷いた後、着地し後ろへ下がり裕也は構え直す。
(あんな握力で掴まれれば骨全て粉砕されちまうな…とにかく掴まれないようにしないと…)
そう考えていると薙ぎ払い攻撃をオークは仕掛けてくる。バックステップでそれを避け、那由多さんがこちらへ投げてきた木刀を掴み、右足、左足へと攻撃を与え股を通り抜ける。
「流…石に硬いな…」
攻撃をした反動で震える腕を抑えながら後ろへ向き直る。
「ぐっふっふっふ」
とこちらを向きながら笑うオーク
「くそ、舐めやがって…だけど、やっぱりこの状況はきついな…」
オークの後ろに那由多さんがいるのを確認して、裕也から攻撃を仕掛ける。
そのの攻撃に合わせてオークは薙ぎ払いをするが、裕也はサイドフリップで避けそのまま薙ぎ払いの勢いを生かして木刀でオークの腕を上に弾き飛ばし着地する。そして懐まで走り込むとそれに対処するためオークは左手で掴もうとその手を伸ばす。
「遅いな!」
そう言って裕也は手が接近する前に飛び、顔に横蹴りを喰らわせバランスを崩させる。
そこに合わせて那由多さんも飛び込み顔を刀で斬りかかるが、オークが地面をえぐり、それを正面へ飛ばしたため攻撃が失敗する。
「ぐっ…」
(あれだけやっても攻撃は通らないのか…)
「おい、裕也…」
近くへ那由多さんが近づいてきて声をかける。
「大丈夫ですか?」
「あぁ、砂だらけになっちまったがな。それよりこれ持っていてくれ…」
そう言って刀を渡してくる。
「えっ?でも…」
「今のままだと負けちまうが、今ならとれる作戦がある。だけど時間、そしてあのオークの隙が必要になる。だからお前に預けるんだ。頼む少し俺に時間をくれ。」
真剣な目でこちらをみる那由多さん。その目を見て裕也は頷き、
「わかりました。なんとかしてみます。」
「あぁ、頼む」
「だけど、時間かけないでくださいね?僕があいつを倒してしまうかもしれないんでね」
「ふっ、わかった頼んだぞ」
「えぇ」
那由多が考える作戦とは一体…そして裕也たちははオークに勝てるのであろうか…
ここまで見ていただきありがとうございました。良ければ次回もよろしくおねがいします!




