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リセットワールド  作者: 桜紅葉
1章 崩壊する世界編
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チャプター11「劣勢の二人」

救出に向かった祐也はゴブリン、そしてゴブリンの王と対峙する。そして、祐也を追って3人も体育館に戻る。

ーー那由多サイドーー

煙幕弾の煙を抜けて視界が広がった瞬間目の前にはゴブリンたちに囲まれた祐也とへたり込む男子生徒の姿があった。

「翔太君、木刀を出しておけよ。すまないが君を守るほど俺は強くない。倒すまでは行かなくていいとにかく攻撃を避けて生き残るんだ。」

「はい!」

返事を聞き、那由多は祐也たちに集中してこちらに気づいていないゴブリン達を後ろから襲う。

(まずは剣を持っている奴らから…)

そっと近づき肩の宝石を2撃与えて潰す。

「ぐぎゃぁぁ!」

倒した瞬間ゴブリンが叫び消滅していく。叫び声を聞いて、4体のゴブリンがを向く。

「さぁ、少しでもこっちに引き寄せるぞ!」

「はい」

飛び込んでくるゴブリン2体を木刀で受け流す。

(攻撃を躱すことは出来るが…数体を相手にするとなると攻撃に転ずることが出来ないな…少しでも数を減らしたいんだが…)

そう考えながら翔太の方を見る。

翔太も躱すことが出来ているが攻撃に転ずることは出来ていない。

(このままでも時間稼ぎは出来るがジリ貧でこちらが負けてしまう…どうにかしなければな…)

そう考え3撃4撃と連続で攻撃してくるゴブリンを躱していく。

そんなとき「祐也!!」と叫ぶ声が聞こえる。

!?

声を聞き振り返るとそこにはゴブリンの王が棍棒を振り落とし、煙が舞い上がっている場面だった。

「なっ!?」

「そんな…」

驚いているとゴブリンたちが終わったかのように振り返り標的を自分たちに変えたことに気づいた。

「翔太君!動揺している暇はないぞ!10体ほどこっちを狙ってきている!」

「っ!」

(なんてこった…まさか、こんな早く…とにかく翔太君だけでも逃さなければ…)

翔太との距離を縮ませないために自ら那由多はゴブリンたちへと走り出す。

「那由多さん!?」

驚く声が聞こえるが何も答えず飛び込むと

3体のゴブリンが攻撃を仕掛けてくる。

(1体は距離を離し、2体ずつ対処していく…)

那由多は考えた通りに2体の方へと詰め寄り攻撃をいなし、片方はそのまま距離を離し、いなした時に転倒させた目の前のゴブリンの肩の核を木刀の頭で潰す。

(っ!)

距離を取っていたはずの3体目のゴブリンが真後ろまで近づいていた。

(しまった…思ったよりこいつら早い…)

痛みを覚悟して目をつぶったがそこにもう一人の気配を感じた。

「大丈夫ですか?」

翔太がゴブリンの攻撃を木刀で抑え、鍔迫り合いを制していた。

「無茶はしないでくださいよ、兄ちゃんじゃあるまいし」

「ふっ、そうだな」

翔太が差し出す手を掴み、立ち上がる。

3体のゴブリンが攻撃を仕掛けてくるがそれをいなし、

「一度下がろう」

「はい!」

と言って二人で下がり距離とる。

(戦況は2対13絶望にも程がある…だが、普通に逃げたところで追いかけられ追い詰められる…なら奇跡に近いだろうが、一瞬のすきを信じて時間稼ぎをするしかないか…)

「なぁ、翔太君」

「なんですか?」

翔太はゴブリンの方向を向きながら返事を返す。

「俺が隙きを作るだから君は逃げるんだ」

「なっ!?」

驚き翔太はこちらを向く。それを隙きと言わんばかりにゴブリン2体が飛び込んでくる。

翔太はゴブリンに向き直り、受け流し、ゴブリンたちはそのままの勢いで倒れる。翔太が片方を消滅させ、それに合わせて那由多も攻撃を与え消滅させる。

「仮にそうして、那由多さんはどうするんですか!」

「奇跡を信じて時間稼ぎでもするさ」

話をしている時にもゴブリンたちは攻撃を仕掛けてきている。6撃7撃とゴブリンは攻撃を行うが那由多たちは上手く受け流し、会話を続ける。

「なら、俺も残ります。そっちのほうが奇跡を起こせる可能性はある」

「ふっそうか、死んでも知らないからな!」

「そんなの覚悟のうえですよ!」

と会話を終え、5体の攻撃を二人で抑えかわしていく。

だが、ずっとそういうわけにはいかず、二人は息が荒れ始め、動きも鈍くなったことで攻撃を何発か受けてしまう。

「はぁはぁ、たく、奇跡は起こらないな…」

「逆に絶望は来てますよ…」

はぁはぁ…と息を漏らせながら前を向くと盾と剣を持つ武装したゴブリンが立っていた。

他のゴブリンはそのゴブリンが前に来ると姿勢をただし、後ろで待つ。

「隊長みたいな感じかな…」

「コイツラハオレガヤルダレモテヲダスナ」

ギギャ!!など声援っぽいものをした後、他のゴブリンは後ろに向き直る。

「っ!?こいつ知性があるのか…」

「どうします?相手は1体ですよ?」

「どうするって、1対1にこだわっている場合じゃないだろ、俺たち2人でぶっ倒す!」

「ですよね…こいつは他のやつとは違う…」

2人は武器を構え直し、隊長らしきゴブリンに対峙する。

唾を飲み込んだ瞬間、ゴブリンが踏み込んでくる。

そして目の前で飛び上がり剣を振り下ろす。

「ぐっ!?なんてパワーだ!」

木刀で抑え鍔迫り合いになるが、力負けをし押される。

「この!」

翔太が横から攻撃を仕掛けるが、ひらりとゴブリンは躱し後ろに飛ぶ。

「はぁ!」

すかさず翔太が飛び込み木刀を振るうが盾で3撃とも防がれる。

その後ろを那由多が取りに入るが、ゴブリンのスピードには及ばず攻撃は空を切る。

「くっ!」

そのままゴブリンが那由多の上をバク転で通りすぎ後ろを取られかけるが、地面に落ちていた木の棒を持ち、ゴブリンに飛ばし

隙を開き、着地した瞬間に木刀を振るうが盾で防がれる。

(ぐっ、一度距離を離すか…)

そう考え、バックステップで3歩下がろうったが、気づいたときには目の前にゴブリンが詰め寄っていた。

「なっ!?」

咄嗟に木刀を前に構え攻撃を防ごうとしたが、下から衝撃を受け、木刀が宙を舞った。

「しまっ!?」

その隙を突きゴブリンは剣を那由多に向けて振るう。

ピンチに陥る那由多と翔太。このピンチを脱することは出来るのか…そして那由多、祐也の生死は如何に…

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