チャプター10「救出」
作戦を終え、体育館から退散しようとした大和たち。だが、体育館から一つの悲鳴が聞こえ、助けるべく祐也が飛び込んでしまう。それを追って3人も体育館へと戻っていく。
大きなモンスターが棍棒を上に掲げ振り落とそうとしているのを見て男子生徒はぶるぶると床で震えている。
ニチャっと笑みを浮かべた後、大きなモンスターはガァァァという咆哮と共に棍棒を振り落とす。
「うっうわぁぁぁぁ!!」
小さな悲鳴が聞こえたと思った瞬間誰か近くへと飛び込んで来た。
「叫んでないで、逃げろよ馬鹿野郎!」
「え!?」
男子生徒はその声を聞いて顔を上げる。
その瞬間誰かが襟を掴みその場から引きずりだされる。
グググ…という声聞きながら、逃げたこっちを見る大きなモンスター
「…大丈夫ですか?」
放心状態になるが、心配の声を聞いて我に戻る。
「あっあぁ、ありがとう助かったよ」
「いや、その言葉はまだ使う場面ではないですよ…」
「え?」
そうぽかんとしながら助けてくれた生徒がずっと見ている方向を見て、まだ危ない状況だということを思い出す。
「側を離れないでくださいね。流石に遠くの人を助けるほどの力は僕にはない。」
「わっわかった!」そう言うと男子生徒は立ち上がり少年の近くによる。
(まずは、助けることが出来た…だけど、このままじゃ駄目だ早くこの人を避難させないと…真剣のお陰で敵と多少戦えるようになったが、守りながらなんて僕には難しい…)
血が流れる刀を見ながらそんなことを考えているとゴブリンが1体飛び込んでくる。
そのゴブリンを刀でいなして腕を斬る。斬られたゴブリンが叫んでいるのを見て悪寒を感じながら祐也は距離をとる。
(…今は我慢だ…)
そう考えていると横から2体のゴブリンが飛び込んでくる。
片方のゴブリンへと飛び込み、腕を掴み相手の勢いを使って地面に叩きつける。
その後すぐに体制を戻し、もう一体のゴブリンに対峙する。
「オマエハタオス!」
(!?やっぱり知能の高いやつは居るってことか…)
左にに剣、右に盾を持ったゴブリンが飛び込むのを止めて立ち止まっていた。
(こいつはやばい…王も何故か攻撃はしてこないが何を企んでいるのかわからない。1体1を挑んでいる暇はないな…)
「先輩、近づいてくれますか。」
「あっ、あぁ」
(このまま壁際で戦っていては追い詰められるだけだ…とりあえずここを抜けなければ)
そう、今2人がいるのは体育館の角早く移動しなければ逃げ場がなくなってしまう所であった。
一つあるとすればあの王の攻撃を使うことか…
そう考えていると生徒が近くによっているのに、気づく。
(よし、あの知能の高いやつを避けて、突破口をあけるぞ…)
走り出した瞬間地響きが起こりふらつく。
「ぐっ!?」
ふらつき手をついた瞬間ゴブリンたちが5体程飛び込んでくる。
(しまった!?そうか、これを狙っていたのか…)前を見直すとニヤッと笑みを見せるゴブリンの王がいた。
「っ!」
どうにか1度目の攻撃を刀で防ぎ立ち直そうと体を起こすが、2度めの攻撃が横から来てバランスを崩しながら横へと飛ぶ。
そこの近くに待機していたゴブリンが攻撃を仕掛けてきていたがそれを回転を入れて真っ二つに斬る。
そこまでは反応出来たが、4.5の攻撃を防ぐことが出来なくもろに食らってしまう。
「がはっ!!」
後頭部を思いっきり棒で殴られふらつく。
「くそ…こんなところで殺られてたまるかよ…」
そう考えていると、目の前に2体のゴブリンが飛び込んでくるのが見える。
「っ!くそ!動かない…」
ダメージを受けて膝をついていた祐也はふらつき立ち上がることができなかった。
(剣を持つゴブリンだけは抑える)
ダメージ覚悟で真ん中にいるゴブリンの攻撃を刀で抑え、その後目を瞑る。
…が、思っていた1打は飛んでこず、ギャアという声だけが聞こえる。
「え?」
目を開けると目の前には鍔迫り合いを行っているゴブリンと、その横に矢が刺さって倒れているゴブリンがいた。
「大丈夫か!祐也!」
その声の主を探すため上を見上げると2階には弓を持った多田がいる。
「今のは多田がやったのか!?」
「あぁ、そうだ!それより無事か?」
「あっ、あぁ、大丈夫!助かった!」
と言いつつ鍔迫り合いをしていたゴブリンを押し返す。
「とりあえずここを突破する!助けてくれ多田!」
「あぁ、任せろ!」
その言葉を聞いてゴブリンたちに向き直すとゴブリンたちの数が少し減っているのに気づく。
そして裏からゴブリンが叫ぶ声も聞こえて来ていた。
(もしかして裏で那由多さんたちが?)
「なら、さっさと抜けないとな…」
ゴブリンへ向き、刀を構え直し飛び込む。
王の行動を見て足を上げた瞬間、ジャンプそのままゴブリンたちの懐に飛び込む。
途中大きな音がなりゴブリンたちが踏ん張っているのが見える。
「残念だったな!」
そういって着地と共に一体のゴブリンを倒し、横にいたゴブリンをそのままの勢いで横に斬る。後ろからもう一体飛び込んでくるが、多田が弓矢で行動を抑え怯んだ所を飛び込み斬った。
「よし!」
そう、喜んだ瞬間王が走り込んでくる。
「っ!」
横に薙ぎ払う王の攻撃をバックステップで避けるが、咄嗟だったため膝をついた。
それを見て王がそのまま突っ込んで、棍棒を振り落とす。
「しまっ!」
「祐也!!」
上から多田の声が聞こえてくる。
「くっそぉ!!」
力を振り絞り、刀を上にあげ両手で支える。
その瞬間、ドンという音と共に煙が舞い上がった。
男子生徒を助けることが出来た祐也たちだが、このピンチを乗り越えることは出来るのか…そして祐也の運命は如何に…
今回も見ていただきありがとうございます
良ければ次回もお楽しみに!




