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家族"愛"たくさん貰いました  作者: 紅葉
第一章 秘密
9/17

(魔術具触り)再度

勿論こっそり話を聞いていたとは言わない

悟られないように必死に笑顔を作らないと


そう心に誓って寝台から起き上がった

「おはよー...あれっ?誰もいない?」


家に誰もいない事は珍しくもないので、特に気にすることでもないので、まあいいや、と思い日課を始めた


この身体でできるのは、床掃除、私の手が届くまでの、壁拭き、後は掃除のしづらい角の掃除などだ


「もう少し、できることを増やさないと...」

迷惑ばかり掛けてはいられない

何かしないと、ここままじゃ、5歳以降魔力が得られなかったら捨てられるかもしれない

私の有用性を少しでもランドルやミカリアに見せないとけない、この家に置いても迷惑をかけない子供だと

見せないといけない


私には魔力がない、そうなると、出来ることが限られてくる

この家は、大概の事で、魔術具が使われている


家には、水を作る魔術具、火を作る魔術具、時間を表示する魔術具、部屋を照らす魔術具etc...


他にも魔術具はあり、生活の殆どを締めている

故に魔術具の使えない私は、出来ることも限られる


ふと、思った

そういえば、私が水を作る円筒に触れたとき、水がちょろちょろと出ていた。


あれっ?私って魔力ないんじゃなかったっけ?

眠くなっただけだが、水は出ていた...


もしかして、少しだけだけど魔力が私にも存在するって事かな?


私の魔力量は、常人の人より、かなり少なく直ぐに底に付いてしまう。ということだろうか?


確信はないけど、多少はあるならやらない訳にはいかない...私はまだ神殿に行きたくないのだ。失望だってされたくない


私は棚上に置かれている水を作る魔術具に試しに布越しで触れてみる


何も起きなかった


布越しで触れた理由は、魔力が魔術具に流れないか、確認するためだ。


私は魔術具を、握り、テーブルの上に置いた

テーブルには、小さな鍋を置く

今度は布を外して、鍋の水が流れるように傾け魔術具に触れてみる


震える右手を、左手で抑えながらゆっくりとゆっくりと円筒を握った


どっと眠気が発生して、円筒の縁からちょろちょろと水が流れてくる


やった!やった!...だけど物凄く眠い


心では、嬉しすぎて飛び跳ねているけど、身体がついていかない

こくりこくりと睡魔が身体を蝕んでいく

私は目を擦り瞼を必死に開ける


眠い、ものすごく眠い、だけどまだ大丈夫...

そこで意識が途切れてしまった




うっうう..やばい!寝ちゃった!

身体を起こしてキョロキョロと周囲を見る


良かった〜〜ミカリアもランドルもいない

私は安堵とともに溜息を付いた


そしてテーブルの上にある鍋を見ると、鍋の7分目程までに水が溜まっている


「これで、私にも出来ることが増えた」


どのくらい眠っていたのかは鐘が鳴らないと分からない


この世界の時間は鐘の音で表している


朝から夜になるまで、合計10回の鐘がなる

鐘の音は夜になるにつれて少しずつ高音になっていく


私が起きた時に鳴った鐘は多分2回目だからえっとーー


部屋の片付けをしながら考え事をしていると、リーンと鐘がなった

えっとーーこれはお昼の鐘の音だ


てことは、あの魔術具を触って3時間程度

結構寝てたなぁ〜〜

でもこれで、魔術具に魔力を込めることができる


でもこれは、魔力ではないのだろう。

魔力を使った瞬間に、急激な睡魔と目眩それと、激しい倦怠感が身体を襲った


これが魔力を使った後の感覚?

ちがうかな?直感だけど違うと思う


ランドルもミカリアもこんな症状は、出ていなかった


まだ体がだるい、頭がぼーっとしてきた

これ風邪引いたのかな?

足がふらふらとして鍋を取り落としそうになる


これは、魔力ではなく、もっと別の何かだ。


今日は眠ろう


そう思い、片付けが終わって、私は身体を必死に動かし寝台で横になり瞼を閉じた


「アリアーーー!」

母の私を呼ぶ声と扉を開ける音で、私は目が覚めた


「ただいまアリア、まだ寝てたの?料理手伝ってもくれない?」

まだ少しぼーっとするが、大丈夫

少しだけなら動いても大丈夫かな?


私はいつも通りの表情を作りミカリアを見て、「はーい」と言った


今日は、鶏のスープに、炒り豆だ。

後は、ランドルが帰ってくるのを、待つだけなのだ


8回目の鐘の音が鳴りこの時間帯には、いつも帰ってきているのだがランドルは、まだ帰ってこない


8回目の鐘の音は、日本時間で言うところの9時頃だ


「お母さん、お父さんはどこにいっているの?」

「どうしたのかしら?」

ミカリアは、不安そうな表情で玄関の扉を見ると、


がたっと扉が開いてランドルが帰ってきた

足取りは、悪く、顔は若干だが赤みがかっている


左右に身体を揺らし、どすっと壁に寄りかかった

「はぁ〜〜〜後一季節超えたら、俺たちも普通の生活だなぁみかりぃあ」

「ランドル!お酒はご飯の後だっていったじゃない!!」

えっ!?そこっ?

と思ってしまった

帰りが遅かったのはいいけど、お酒を飲んで帰ってきたのは駄目らしい


「ごめんごめん、いいかぁ!アリアおまえのせいだからな!おまえの!。みかりぁ」


「ランドル!!!」

ミカリアは、咎めるような声色で言った

「いいぃじゃねーか、もうすぐだ...」

ランドルは支離滅裂に言葉を捲し立てるように発して、そのまま床に寝そべった


「アリアごめんね、ランドル寝かせてくるから、先にご飯を食べてて」

「...うん」


私は、ミカリアが耐えている事も、ランドルが必死に隠そうとしていることも最近になって知った


ランドルもミカリアも疲れている

私が5歳になって神儀を行い、魔力?を授かれば町の住民として大々的に披露することができる


あっ...大々的に披露する意味はあまりないのかな?


私の迂闊な行動のせいで、町の住民との軋轢が出来てしまった...

私のせいで



そういえば、ランドルはあと一季節と言っていた

今は、多分秋だ

この国は冬に、雪が降り始めるので食料の備蓄と薪を冬用に確保しなければならない


不思議な事に水を作る魔術具とか、火を点ける魔術具はあるのに部屋を暖める為の魔術具は存在しない


なので薪を集めないといけないので、大変らしい


それから両親が出かけている間に魔石に魔力を込める

そして数時間気絶して、また魔力を込める

ミカリアやランドルが帰ってくるころには、ベッドまで眠気を耐えて眠ればいい

私ではほんの少しだけだろうが、両親が少しでも楽になればマシになるだろう


ちゃんと、両親が帰ってくる時間を見極めて、魔石に魔力を込めている


冬になり真っ白な雪が空から振り始めた


「冬の間は、お母さんとお父さんはずーっと家にいるから寂しくないわよ」

「アリアは寂しがりやだからな〜〜」

ランドルのお酒での失態が理由で、あれからランドルは、私の表情を伺うように喋り始めた


「今日は一緒に料理をしよう」とか「何か欲しいものはあるか?」とか


普通通りにしてほしい

いつもの日常でいいのに...


父のお酒での失態や両親の口論を聞いてから気づいた事がある

冬に入り、家に籠もり始めてからミカリアやランドルは、いつも以上に魔石に触れる数が増えたことだ


一週間に4回から5回触れていたのが冬になってから一週間に20回程、1日3回は触れている事になる


そういえば、ランドルやミカリアは仕事は何をしてるのかな?


気になるけど今聞いていいのかな?

分からないので止めておこう

聞くのは5歳になって魔力を授かってからだ

それからならなんの憂いもなく聞けるだろう

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