表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代冒険者のすゝめ ~高校受験に落ちた僕、冒険者になってみた!~  作者: あっかんべー
第1部:少年の立ち上がり

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
5/110

第5話 少年とシルバーショップ【テラス】

僕たちは、男の後を追い階段を下りていく。

降りついた場所は、薄暗く軽くお香の匂いがする場所だった。

そして、目に付く場所には、シルバーアクセサリーが商品棚に並べられていた。


「…本当にシルバーショップだったんですね。」


「おうよ!だから言ったろ?最近武器製作も始めたがシルバーショップだって」


「……。」


まさか僕はアクセサリーを買わされるんだろうか?

ヒナの方を見るとヒナもアルト同様不安な顔をしていた。


「おっと、そんな顔するなよ~!ちゃんと武具もあるからよ!ほら!」


そう言って男は奥の方から武器を取ってきてこちらに見せてくる。

見せてくるのだが……。


「……。」


「……。」


「どうよ!コイツが自信作だ!」


僕は固まってしまった。

ヒナも同様に固まっている。

そして、男はとても自信満々だった。


見せられた武器は、ゴツゴツの馬鹿でかい両手剣だった。

見るからに戦闘用ではない。

しかも、僕の背丈ではとても持てる重量ではないだろう。


いや、何でこの人片手で持ているんだ!?

男は何でもないような顔でこちらに渡そうとしてくる。


「……っ!?あ、アルト君、この剣の金属!?」


「これがどうしたんですか?」


「…神の金属【ミスリル】かもしれない!ほら、光に当たると薄く緑色に反射しているし!」


「あ?なんだ、そのミスチルってのは?」


「なんで貴方がそんなことも知らないんですか!」


「うお!なんだよ、いきなり……。」


「ヒナさん僕もミスリルがどんなものか分かりません……。」


「あ、アルト君は良いのよ?ダンジョンにも1回しか入ってないしね。」


でもヒナさんさっき神の金属なんて言っていたような……。


「ミスリルって言うのはね、ダンジョン内で極少数しか生成されない魔力伝導率が高くそこらの金属とは比べ物にならないくらい柔らかくそして固い神が作りし金属って言われているの!高校じゃこんなレアな品物見たことないわ!こんな場末のお店にあっていいものじゃないわよ!」


ダンジョンに神様か……。

神様が本当にいてダンジョンを作ったって言うなら僕はその神様のことをきっと好きになれないな……。


でも、ミスリルか。

ヒナさんがここまで熱弁するならきっと貴重なものなんだろう。

今僕の手持ちは義父さんから貰った30万しかない。

買えないだろうから無視しよう。


「おいお前持ってみろよ!どちらにせよ武器は必要になるだろう?見繕ってやるよ!」


「……。」


そう言って両手剣を尚も差し出してくる。

仕方がないので剣を持とうとした。


も、持てない。

なんだこれ、重すぎる……!


「あちゃ~、おめえチビ助だもんなぁ~」


僕はその言葉に少しイラついた――


「…チビではありません、166cmあります。四捨五入すれば、170cmですよね?ヒナさんよりも僕の方が大きいはずです。そうですよね、ヒナさん?」


「え、あ、うん!そうだね!」


「……なんか、わりぃな、すまん!」


「…いえ、こちらこそ失礼しました。」


「なら、こいつはどうだ?」


僕が手の価格帯で見て、


両手剣…重すぎて論外。

杖…これなら殴った方が早い。

双剣…両手が塞がるのは何かな…。

槍…長すぎて逆に距離感が掴めない。

ナックル…一番しっくり来たけど、これなら素手でいいと思う。


どれもしっくりこなかった……。


「おめぇ…あんましセンスねぇな!ガハハ!」


「……。」


「大丈夫だよ!きっと見つかるって!」


僕はどうしたものか考えていると、先程の両手剣が再度目に付いた。

…ん?なんかこの両手剣の模様何か変だな……?


「…ん?」


「おっ!気づいたのか!実はこれは、二刀流なのよ!」


両手剣のの外側についていた模様だと思っていた部分が外れナイフほどの大きさの剣が出てきた。パッと見は気づかなかったが、確かにナイフとセットで二刀流のようだ。

しかし……


「……この大きな両手剣で二刀流出来るんですか?」


「いやぁ、完成した後に気づいちまってよ、片手で持てたら片手剣になっちまうわけだよな!」


「……。」


計画性皆無かよ……。

しかし、このこのナイフのサイズ感がちょうどいい気がする。


「すみません、このナイフ持たせてもらってもいいですか?」


「ん?いいが、両手剣とセットだぞ?」


「いえ、両手剣は持てなかったのでナイフのみでお願いします。」


「まぁ、いいがこんなナイフ持ってても格好良くないぞ?」


「見た目とかはとりあえず、どうでもいいですよ…。」


ナイフを手渡され持ち手を握る。


…馴染む。


とても手に馴染む。

まるで体の一部化のように扱える。


「これだ。…これです、このナイフをください。いくらになりますか?」


「えぇ、両手剣の装飾兼サブの武器だぜ?そんなんでいいのかよ?まぁ、欲しいのなら、売るけどよ…。ん~、5000円でいいわ。」


「5000万!?無理ですよ!予算は防具のことを考えて10万程を考えていたので。」


「ミスリル装備なんだから、妥当だと思うわよ?アルト君」


「ん?5000万?5000円だぞ?」


「はい?5000円?このナイフが?」


「あぁ、装飾品だしな。…たいした装飾できていないし」


「装飾で金額決めているんですか⁉」


ヒナが大きな声を出して驚いていた。


「そりゃな、シルバーショップだし」


「関係あります?ミスリルですよ!?」


「ミスリルだろうが、装飾できなけりゃそんなもん商品にはならん!何なら、タダでもいいくらいだ!」


この人職人気質が強すぎる…。

そして、ヒナさん、僕が感動したその言葉を安撃ちしないでください…。


「…お金は払います。ただ、本当に5000円でいいんですか?」


「あぁ、5000円でいいぞ?値段を気にするんだったら、お前が有名にでもなって俺の店の宣伝でもしてくれよ!ガハハハハ!」


そう言って僕は男に5000円を支払った。

そうだ、ここで防具も買おう。


そうして僕はこの店でナイフ、ライトアーマーを購入した。

ナイフは元々装飾品であったため鞘がなかったので、ライトアーマーとセットでナイフがしまえる革のベルトを購入した。


「見繕っていただき本当にありがとうございました。」


「客ならいつでも歓迎だぞ!次はシルバーアクセサリーを買ってくれよ!」


「次もこのお店にきます。僕は田中アルトと申します。今後もよろしくお願いします。」


「おぉ自己紹介か?いいぞ、俺は、銀上アクリってんだ、よろしくな!ちなみにこの店はシルバーショップ【テラス】ってんだ」


「…うちは、白川ヒナ、です。来るか分かりませんが、よろしくです。」


「今後とも御贔屓に!」


そう言って僕たちは【テラス】を後にした。



「めっちゃいい装備買えたじゃん、しかも破格な値段で。」


「銀上さんには頭が上がりませんね。」


「そうだね!…これでダンジョンに入れる?」


「本当は試験を受けたかったんですが、今日は試験は無理そうなので保険適用されませんが無免許で入ろうかと思います。」


「まぁ、昨日の調子なら大丈夫かもね!」


そうして、僕たちは渋谷ダンジョンに向かって歩き始めるのだった。

面白いと思ったら、コメント、フォロー、評価をお願いいたします!

とても、励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ