表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
98/145

その98

新村長就任のあいさつと

村のディスカッションでは面白味に

欠けたのか、村人達もこの争いを

焚き付け、観覧しようとしている。


焚き付けられた隊長はご満悦だが、

コチラはテンションだだ下がりだ。


仕方なくおばちゃんが割って入り、

大まかなルールを設けて、行く末を

見守ることにしたようだ。


自分が先に言っていた「先生」とは

セムジュの事だったが、

おばちゃんは彼に耳打ちしていた。


セムジュは苦笑いするも、頷いてから

隊長のいる中央へと進んで行く。


おばちゃんがオレん所へ来て

「何、心配はいらん。

ワシの思惑通りなら、こんなもんは

すぐ終わる。

ヤスオはそれよりも送別会のほうに

気を注いでくれ。

お、始まるようじゃな。 」


ガーディアンが余波の及ばないよう

盾になってくれて、

もう1人が中央で合図をしていた。


ガキィ、と剣と拳が交差し、そのまま

小競り合いが続く。その後は

セムジュが無手を生かし、徐々に

打撃のスピードを上げていく。


堪らず後退する隊長。

だが焦る様子はなく、刀身の腹で

打撃を受け、その余勢で回転し、

タックルをぶちかます。

セムジュはガードするも体勢を崩し

隊長を見失う。

その刹那、隊長は目の前にはおらず、

加護を伝った大跳躍をしていて、

落下速度に上乗せした速さで

セムジュを狙う。


ガシィィ、と剣が地に刺さると同時に

寸で避けたセムジュがヒジ打ち。

無論、手加減の一撃だったが、

無防備の横腹に刺さると「ゴフゥ」と

息を吐き、堪らず、ふらつきながら

膝を着く。


「参った 」


そう吐いた隊長は、無理に動こうとはしなかった。

しばらくし、地に差した剣を支えに

立ち上がる次第だ。


間をおいたが、村人から歓声と拍手が

聴こえてきた。


戦いの合図がしてから僅か3分程。

横にいたおばちゃんがドヤ顔で

説明してくれた。


「以前、この村へきた集落のうち、

風の加護を持つ者がおる。

そやつは「跳躍」という技をつかい

木々を抜け、街道を通らずに、

他の集落と物流しておった。


ワシの読みでは、あの兄さんも

風とみたのじゃ。

そうであれば隣町から木々を抜け、

村の入口を介さずに、畑の方から

侵入できるからの。


じゃが、技をつかえば対価として

腹が空く。

この兄さんがしれっと喰っとったが

さっきの昼メシでは足りず、

長期戦になればジリ貧じゃ。


そこで早目に仕掛け、大技で仕留め

る算段だと

セムジュに吹いたんじゃ。


そこで拮抗し、五分と思わせる時間

を長引かせれば相手は嫌がり、

ワザと隙を作っても誘いに乗る。


どうじゃ、見事な読みだったじゃろ

クククク。

さあ、この後はお前さんのメシを

楽しみにしておるぞ 」


ポンと肩を叩かれ、おばちゃんが

去っていく。


呆気にとられていたが、叩かれた事で

我にかえる。

ロスを取り戻す為、セムジュを呼び、

設営にかかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ