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82/145

その82

今回、纏めきれなかったので

2、3回に分けます。


日の出前、一台の馬車が町を出た。

御者台にいる2人のうち、

手綱を握らない方がニヤニヤしている


「何か良いことでもおありで? 」

堪らずに御者が尋ねる。


よくぞ尋ねたと云わんばかりに


「納税の任地を5年毎に替えるという

国が定めた癒着防止法。

それが今回で最後だ。

あの臭くて何もない、最果ての村

からおさらば出来ると思えば、

喜びを隠し切れなくてな。


村の畑を全て「良畑」認定した

お陰で癒着の疑いもなく、高税収。

この成果で昇進は間違いなし。

おまけに栄転となれば喜ばずには

おられまい。

ああ、

早く終わらせてしまいたい 」


恍惚に近い表情の係官に、

御者はついてはゆけず、

ただ

「それはおめでとうございます 」

と返すだけだった。


遥か先、前を行くベテランの斥候から合図が出る。

馬の前を行く騎士が、

「石塔の広間に到着」と伝えてきた

御者は慌ただしく休息の準備をし、

係官はアクビをしながら台から降りた



----------------------------


護衛や馬への休息を満たし

進みを再開させる。

石塔には偶々集落の者がいて、

村に関する新しい情報を得た。


異国の商人が村に拠点を構え、

その護衛に守護者がいると。


俄には信じられなかったが、

聞けば広間には戦った跡があり、

相手は傭兵ギルドの上位部隊。

それでも圧勝し、1部は村に連行されたのだと。

尚、武装は取り上げられ、自分達がここで預かりを依頼された。

案内され、青い布?をずらすと

確かに武器等があった。


半年前の納税では、村に変わりはなかった。

たった数ヶ月で何があったのか。

当初の笑みは消え、

深い疑問だけが残された。

納税について


良畑(りょうばたけ)

銀貨3枚


並畑(なみばたけ)

銀貨2枚


不作畑(ふさくばたけ)

銀貨1、5枚


例えば年3回、2ヵ所ずつ収穫

「良畑」なら銀貨3枚×3回×2ヵ所で

銀貨18枚の納税に。


「並畑」なら銀貨12枚に。


差は6枚ながら、これが100人分

なら600枚。

このうちの幾らかを「袖の下」

という不正が疑われ、身辺調査に。


その為、「良畑」のみなら「袖の下」

が発生しないので、疑われない。


隠し畑は別としてます。







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