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79/145

その79

時計はちょうど4時を過ぎた辺り、


連行される?彼らをよそに

村長の家に向かう。

スクーターで往復するには残量が

心許ないので、ガーディアン2人を

伴い、歩いていく。

(決して空中ブランコが怖かったから

じゃない )

懇願され、セムジュは居残りだ。


ザクザクと歩きながら、

スール氏にどう切り出すか、悩んで

いるうちに着いてしまった。


番兵を通じ、案内された部屋に赴くと

本か資料か、大量の書類に埋もれて

スール氏がいた。

この状態に圧倒されながらも

近付くけば気配を察してくれた。


「すみません 」と声を掛けると

ある程度は予想していたのか


「やはり私は売られましたか 」

と返ってきた。

ギョっとしたが、

こうなっては正直に話そう。


「教庁に事の収集をお願いしました

身柄の自由が約束され、

受け入れの準備が整えば

金板2枚を持参して

迎えが来る手筈になっています 」


スール氏は「フゥ、」と一息ついて、

深く背もたれに寄りかかった。

「失礼」と声を発し、上を向いてから

眼を閉じ、手で擦っていた。


なおも続ける


「私は与えられた事をこなすのに

手一杯で、先へ先へと進もうとする

貴方を御し切れない。


情を深めてから袂を分かつより、

交わりを諦めた方が拗れず、

最善と判断しました。


あの手紙の通り、村に閉じ込めては

もて余し、

先の教会のような関係になるかもと

危惧した結果です。 」


この話を上を向いたまま聞き入って

いたが、口元には笑みがあった。

コチラに向き直すと


「申し訳ない。

確かに手紙を書いたのは私です

部隊を蹴散らしてでも自分を固持す

るか、あるいは

思った通りの人物であれば、離別を

選ぶか試してみました。


やはり貴方は好敵手だ。

私は離別を予想し、こうなると

織り込んだ通りになった。

この資料もその為のものです 」


にこやかにライバル発言してくるが、

一先ず肩の荷が降りた。

発つまで、現村長を商人に教育する

願いは快諾され、

握手をしてこの場を去った。

......

....


教会に着いたのは夕暮れだった

その前には死屍累々(死んではない)の

光景が。

いや、半日前にも見たけど、今回は

口々に「糞尿回収は嫌だ 」と

叫んでいる。


取り巻きの方々、強かったんだね。

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