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63/145

その63

なま茶を飲んでいると、セムジュが

おばちゃんを肩車をして帰ってきた


取り巻き達と方がついたとはいえ、

再び「人質に」と考える(バカ)がいるかもしれない。

セムジュと一緒に帰ったのは正解だな


おばちゃんを下ろし、

もう1人のガーディアンに


「帰ってきましたか。ご苦労。 」


片ヒザをついていたガーディアンが

立ち上がり、語り出す。

主な内容は


〇 助祭の派遣申請が却下された


〇 クリートムの教会と教会商人とで

折り合いが会わず、再招聘の為

スール氏を探している


〇 塩の払い出しが完了し、損失は

金貨1枚程


以上


地球だと電話で2~3分だが、

こちらでは数日。

しかもガーディアンが飛んでの話だ。

話に脱線していると


「申請が却下されましたか。

助祭が居らねば、薬が出来ません

弱りましたな 」


「薬?

てこちらに渡る際に用意した物?

造れるの? 」


「あれは神薬です。

人々が人智を尽くしても無理です。

そもそもあの薬は.... 」


「分かった、分かった、じゃあ助祭が

造る薬はどんな物なの? 」


「そうですな、簡潔に申しますと

自然治癒力が上がり、1日で数日分

の回復が見込めます。」


「1本で?

何かヤバいものでも入ってるの?」


「素材は薬草が主ですな。

ただ高価な物が必要でして、

3日位の効果が弱いもので

1本銀板2枚します 」


「金額は別として、副作用的なものは

あるの? 」


「飲んだ日は、体力のほとんどを失い

屈強な者でも、精々歩くのがやっと

1日に1本しか作用しません。 」


「万能薬に近いとか、

そういう薬ではない感じだね 」


「抗生物質や輸血等の医療概念がない

こちらは、命に係わるケガをしたり

流行り病があると

応急措置をしてから薬を飲み、

回復を早めてやり過ごす

そういう使い方です


村に2~3本あった薬は使い切り

補充はしてないと先程伺いました。


この村を今後も存続させるには

やはり教会を復興させるのが

有力だと断言いたします。 」


他の町で薬を買い付けても、

「その場しのぎ」しかならない。

何十人にも必要になれば詰みだし。

そうならなかった今までが

奇跡ということか。

特産品か何かで知名度を上げないと

再申請の受理は無理そうだな。

そこはキレモノ商人に頑張って貰おう


「教会は人々に薬による救済をして

信望を集め、その対価をもって

存在を維持してきました。

それが国や街の貢献に...」


「分かった、分かったから」


フゥ、止めなきゃいつまでも

語っていそうだな。

でもこの世界の教会、「慈愛」はあっても、「愛」はない気がする。

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