その62
おばちゃん、オレの問いかけに
応対せず、後ろに引っ込んだ。
「さて、村長さん。
おばちゃんとのやり取りでおおよそ
の流れは理解していると思う。
取り巻きも、幾分かは残るかもしれ
ないが、
大半はここを去ることになった。
移民については不透明だし、
おばちゃんが言う程は集まらないと
ふんでいる。
そこで提案なんだが、あんた商人に
なってみる気はないか? 」
「商人?一体何を言っているん...」
「この村を目指している、
あるキレモノの商人と、あんたの
父親が隣町で接触したそうだ。
そこへガーディアンを使いに出して
隣町にしばらくの逗留と、
買い集めた塩を払い出して
損害の縮小をお願いした。
出た足は「こちら持ち」も
伝ておくと、御価格のこともあり、
慌てて動いてくれた。
で、ここからが本題。
キレモノの商人は
この村ではもて余すだろう。
村の為と思うなら、
彼に村の産物を扱う出店を任せ、
あんたが産物を輸送する。
年配の父親は旅商人から引退し、
オレが卸す商品を売る店長に。
どうだい?村の為にも、親の為にも
なるいい案だと思うが。 」
「い、意味はわかったが、肝心の村長
がいなくなるじゃないか 」
「あんたも本当はわかってるんだろ、
村長は誰が相応しいか。
血筋が何かと、おばちゃんは
否定してくるだろう。 が、
あんたが商人になり、周りの人が
担ぎ上げれば辞退は出来まい。
それに.... 」
「それに? 」
「あんたの言っていた、
「色々な事を試した」が
本当なら....出来るはずだ。 」
「うっ、.....」
「今すぐにとは、言わない。
取り巻き達の件もあるし、関係者が
揃って、話を進める頃には含んでお
いてもらいたい。
もしこの村が集落に堕ちても、
オレは見捨てるつもりはない
おばちゃんが頭ならな 」
そう言ってこの場を去る。
通訳する時、ガーディアンの身体に触れなければ、
おばちゃんに届かない筈。
今ばれると拗れそうだしね。
.......
....
何とか教会に戻る(太い身体ではツラかった)と、
もう1人?のガーディアンが。
先に報告を聞くと面倒そうだな。
ノドの潤いを優先させるか。




