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58/145

その58

「鹿肉かぁ、...確かローストビーフ

みたいにして食べた事が

あったような...うーん。 」


塩付け肉を前に唸っている。

肉の表面に焼き色はつけられるが、

オーブンがないので無理だな。

ん?オーブンを使ったのはじっくり、

ゆっくりと云うことか。

つまり直火焼きでは固くなったり、

臭みが出てダメということか?

それ以外(ステーキ)の方法でやるにしても、

ここは「茹でる」と「揚げる」しか

用意してない.......

あ、そうだ! これだ!!!

うまくいくかは五分五分だが、

美味しくなる気はする。


鹿肉の表面を水で洗って塩を落とす。

「塩が勿体ない」と聞こえてきたが

敢えて無視。

キッチンペーパーで表面の水分を取る

フライドオニオン、フライドガーリック、唐辛子を板の上で刻む。

フライパンから避けた油が入った鍋を

コンロで火に掛ける。

板で刻んだ物を投入、胡椒も少々入った香油にする。

ぶつ切りにした鹿肉を入れ、低温で

ゆっくり火を通す。

キノコ類はないが、残り油を再利用

した「鹿肉のアヒージョもどき」

が完成した。


ああ、やっぱりニンニクの香りは強烈

だな。胃にズシンとくるよ。

フォークで味見したが、それなりに

良くできたほうだな。

料理をやり遂げ、改めて周りをみると

芋のときよりも怖い顔をしている。

鍋から離れ、「どうぞ」と声をかけると、一斉に群がっていった。

...悪い例えだが、

餌に群がる養殖のウナギに思えて

ならなかった。

.........

......

おばちゃんに殴られた男を含め、

集落のまとめ役達が近付いてくる。

「商人さんよ、試食会は名目として

オレらに何の用があったんだ?」


ここまで金の掛かることをしていて、無料といわれれば、いい大人なら当然勘繰るよね。

素直に吐露すべきかな。

「近々この村に、人が減る事態がくる

かもしれない。

村を維持する為に、こちらに移民可

能な人がいるか尋ねたかったんだ。

どうだろうか? 」


殴られた男が腕を組み、目を閉じて

思案する。

少々の間を置き、語りはじめた。

「村は女共や年寄りばかり、オレら

の集落は男達のみ。

薄々は気付いたかもしれないが、

集落におちたときから、すでに

女、年寄りは村に移動させたのさ。

商人が来ず、集落同士の取引だけ

では生活がままならんのでな。

これ以上の移民は難しいだろう 」


村に男女差があったので、今の説明で

納得がいった。

今度はこちらが腕を組んで思案する。

そこへ、

「おい、オレらの集落には話を聞かん

のか? 」


そうだった。

ちょうど別の集落B、C (?)の

まとめ役がいたんだったな。

こちらにもお願いしてみるか。

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