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51/145

その51

「どうやら日を跨いだようですな」


地球の暦では8月のこの時期、王族の避暑地だった村も同じ様に暑い。

チューハイを飲んだ為か、寝汗で服がビショビショだ。

(太っているのもあるが)


セムジュが赤色の扉を設置してくれた

アクビと伸びをしてから、

スチロールの箱を抱えて扉に向かう。

モヤの先には、ソーラーライトの光りとガラス越しの星空があった。


「いやはや絶景だね、これは 」


景色に気を取られ、後ろから来た

セムジュにも気付かない程だ。

「中々の景色ですな」に

「地球じゃ夜も明る過ぎて無理だね」

と返す。

前は新月だったから真っ暗闇で大変

だったけど、

とりあえず電灯を持ち歩かなくてもひと安心だ。


目の保養をしたし、倉庫に向かうとするか。


モヤを抜け、歩く先に部屋の輪郭が

現れる。

ソーラーライトが微かながら事務室を照らし、いい仕事をしてくれる。

箱を持ち、両手がふさがった状態では

大助かりだ。


箱を机に下ろし、先ずは扇風機。

諸島のほうは緯度の関係か、それ程暑くは感じなかったが、

ここは1日いたサンザ村より暑い。

「ハァ、冷たいものが飲みたい」


まだ冷蔵庫はおろか、エアコンの設置

もしてない状況は、太った人間には

地獄だな。 うん。


窓を開けてくれたセムジュ。

コンビニにも走ってくれるという。

飲んだ自分じゃ運転出来ないから

ほんと、恩にきります。


しばらくして冷め茶を頂いた。

代えの服もないので、汗臭いままだが

朝まで仮眠して、家に帰ろう。

パイプ椅子を並べて寝転がる。

枕がほしいが我慢だな。

.....

...

..



「ピンポーン」


エッ、ナニ? ナニ?

朧気に目を覚ますと朝だった。

セムジュがインターホンで応対してくれた。

「ウチダ機械の会長です」


はい? 何で?

ああ、今日は日曜日か。

いやそうじゃなくて、

汗臭いままだよ。シャワーがしたいよ

ホント待って下さいよ。

セムジュにまだ開けないでと懇願した

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