その47
シュコッ、ング、グッグッ、
「プフゥー、おいしぃぃぃい」
味噌汁を分け終わり、廃教会の中で
缶チューハイを頂く。
入口付近に待機しているセムジュも
プシュゥ、と缶ビールを開けていた。
4基のソーラーライトで薄暗くあるが、それはそれ、
また教会内で飲酒という背徳感で
ゾクゾクしていた。
場が引けてからこっそりと焼いた
ベーコン。
芋用に使う予定だったチーズやタラコ
も肴にして反省会だ。
葉物のソテーにも、かき玉汁の最後の
味調整にも、本当は醤油を使うハズ
だった。
マヨラーならずとも、ショユラーと
いうべきなのか、
風味のある塩気に飢えていたのかも
しれない。
その反動は明日からの食事に影響が
及ぶかも....
ま、まあそこはおいといて、
芋の試食はどうしよう?
葉物と同じで茹でてもらうか?
などと思案していると、
セムジュの顔が目に入る。
「どうやらあちらも引けるのを待って
いたようですな 」
疲れてるんだけど、...
招かれざる客は遠慮してもらいたい。
ハア、とひと息ついて、チューハイを
飲み干してから立ち上がる。
「ズズズズゥゥ」とガーディアンが
引戸を開けてくれた。
暗いなか、松明?を持った5人の男達
が見うけられた。
真ん中の男が歩み寄る。
着ている服はわりとキレイだ。
「お初にお目に掛かる異国の商人よ。
オレはグスク。この村を管理して
いるものだ。
早速だが、村から退去してくれ。
お前はこの村の和を乱す。
周期的に来る商人がおるから
ことは足りる。
だからお前はいらない 」
若干の高圧ぶりが気になるが、
知性と礼節さはあるようだ。
此くらいでは怯まないけど。
「挨拶が遅れました。私はヤスオ。
教会の従者も勤めております。
先ほどはこの村の皆さんが、
多大な感動をなされていましたが
残念です。
ではこの村に入らず、
入口から作物を買取りすることに
致します 」
ニヤっと薄笑いを込めてグスクを見返す。
「いや、取引はさせんぞ」と返してくるが、
「ええ、あなた方はそうでしょうが
他の皆さんはわかりませんよ 」
と切り返す。
緊張感が張り詰めてきたなか、
1人が割って入ってきた。
おばちゃんである。
「なんじゃい騒々しい。
やるならガツンとやったれ 」
火に油を注ぎに来たようだ。




