その37
カチャカチャ、ガシャン、カチャ。
現在、セムジュとスチールラックを
組み合わせ中。
これから始めないと、バッテリーやオプションが地ベタに置きっぱなしだ。
「フウッ、これで完成だ。ラック2基
はこっちで、残りは反対側に仮置き
しよう。
バッテリーとオプションはこっちに
運ぼうか 」
ヨイショ、ヨイショと2人で片付けた
やはり人手があると効率がいい。
備品はまだまだ揃っていないが、
倉庫らしくはなってきた。
事務室や給湯部分、控室はまあ、...
そのうちだな。...うん。
大体終わったところで腰掛ける。
話を促すと、セムジュにしては
迷った顔色になる。
「お伝えしますに、良い話と悪い話が
ございます 」
(出たよ。言ってみたいけど、使わない言葉だ)
「そうか。それじゃ、悪いほうから
お願い 」
エッ、普通は「良い話」からだよね
みたいな顔をするが、
天邪鬼したくなりました。はい。
「エエッと、それでは悪いほうから
サンザ村にて、捕まえた4人が
村長達を伴い、「従者」として買い
取りした芋や葉物の返還を要求して
きました。
私が不在の時でして、一騒動あっ
てから、介入しました。
強奪こそしてきませんでしたが、
買い取った額の2割程が相場だとし
それを払うと申してきたので、
決裂しました。
今度は「従者」と直で話すと要求
してまいりました。
どうやら「従者」が弱いと聞き及
び、恫喝する魂胆のようです 」
そうか、だからおばちゃん達があの買い取りに殺到したのか。
次訪れたら修羅場なんてイヤだな。
ハア、.....あっ、そういえば
「助祭の件はどうだった?
良いほう、悪いほう、どちらに転ん
だかな? 」
セムジュが今度は目をつむり、体を反らしてくる。
「こちらもいろいろありまして、
まず、助祭が弾劾訴追をうけまして
反論素材が乏しく、追放処分となり
ました。
あの商人が司祭に、それとなく証拠
を示したのではないかと。
かねてから噂があったそうで、
教会も運営しやすくなるでしょう。
記載されてない金銭については、
助祭に複数の妾がいたそうで、
そちらに回ったようです。
又、当該の商人も責任を取り、
自ら「教会商人」を辞し、街を
あとにしました。.... 」
そうか、まっ、あの商人ならドコでも
やってけるだろ。
セムジュの言葉尻には、何か含みが
ありそうだが。...まさかはないよね
「大変申し訳ないのですが、
商人は護衛を雇い、交易をしながら
この村を目指しております 」
やっぱりか。 ハア、
そういう予感は当たんだよなぁ。
(宝くじとか当たんないのに)




