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32/145

その32

「商人に売るとしたら、5束で1雑貨が

適当です 」

前もってガーディアンから聞いた情報である。

向こうが折れて「6束で1雑貨」を

提示してきた。


恐らく銀貨8枚~10枚の攻防だ。

日本円で16000円~20000円。

こんな金額で困窮しないのはお互いの肌で感じ取られる。

せめぎ合いになるのは、次回以降の取引で舐められないようにする為だ。


要するに「サル山の喧嘩」である。


10分程で喉がカラカラに。

テーブルに飲み物は無い。

(あっても飲むのがこわいけど)

向こうはまだ余裕がある感じだ。

しまったな。

「失礼」と中座するとニヤけらたが

仕方がない。

セムジュに預けた鞄から「なま茶」を出して飲む。

ふぅ~、一息ついた。

振り返るとビックリしている。

ああ、ペットボトルにか。


「そ、それは何ですかな?」


「ハハ、商人が秘密を明かすことは

そうないと思いますが 」


「そ、そうですな。いや、...

そうですな。... 」


んっ、仕掛けるなら

このタイミングだな。

セムジュに退出をお願いした。


「お待たせしました。今度は2人き

りでお話ししますか 」


「あ、いや、まだ守護者がおいでな

のですが? 」


「彼は私の通訳です。私はこの大陸

の出自ではないので。

お疑いなら、母国語を話しますので

理解できないときは、片手をあげて

ください 」


ガーディアンから預かった「赤い宝石」をテーブルに置く。

「どうですか? このまますすめても

宜しいですか? 」


先程よりも目を見開いていたが、

我にかえり、片手をあげていた。


宝石をズボンにしまう。

「さて、秘密の1つを明かしたわけ

ですが、あなたにも教えて頂きたい

ことがあります。

あなたはこの教会の、いえ、あの

助祭の仲間ですか? 」


「驚きました。確かにあなたの話す

言葉はわかりませんでした。

ええと、教会商人ですので一員で

あるのですが、「助祭の仲間?」

という意味がわかりません 」


ふむ、もう少し踏み込んでみるか。


「助祭は私達に虚言を申しまして、

納付金の二重取りを画策しています

そこに関与しているかどうか。

ということです 」


教会商人がバッと立ち上がるが

手で制してなだめた。


「どうやら無関係のようでしたな。

疑って申し訳ありません 」


思い当たる部分があるのだろう。

今までより自信のない顔色をしている


「助祭のコトは別として、貴方とは

対等に取引をしたい。

全量で買取頂けるなら、折衷案

として11束で2雑貨。

どうでしょう? 」


悩む素振りを見せていたが、この範囲で妥協するのを待っていた感じだ。


「そ、そうですな。私も貴方と対等に

対峙していきたい。ええ、全量買わ

せて頂きますとも 」


この世界にも「握手」はあるのか、

お互いの手を握った。


この後、教会商人の「従業員?」達が現れて、葉物の勘定をしていった。


金銭を受け取り、再度握手をして、

控室に向かった。

(ガーディアンには悪いが、また飛んで帰ってもらった)



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

フウッ、と溜め息を吐いていると

助祭が入ってくる。

「百戦錬磨のお前さんがそんなに

果てるとは。

相手は露天商人の若造じゃぞ。

耄碌したもんじゃな。次の仕事の

ときが心配になってきたわい 」

そう吐き捨て去っていった。


「潮時だな」

助祭との関係を勘ぐられた。

幸い、こちら側から納付した証拠は

ある。

商人は助祭と手を切る決断をした。

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