表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/145

その31

助祭らしき人物が近寄ってくる。


「まあ気を落とさずに、よろしければ

当教会の御用商人に相談されては」


セムジュとのやり取りで、葉物の品質

は信頼を得たようだ。

渡りに船だと思っていたが、フワッと「カゼ」を感じた。

助祭の話に、ナニか裏があるということか。

別段、普通だったと思うが。

あるとすれば、...ナニかが違うか、

誘導しているとか、そんなトコか。

....

...あっ、ウソをついてる可能性か。

嘘をついてナニか得する?

教会か?...いや助祭がか!!

どういうことだろう? うーん。


「考え込まれているようですが、

いかがされました?

気分が優れないようでしたら、

横になられますか? 」


話してくる限りでは聖職者だよな。

ハテ? どうしたものか。

「嘘」と考えられる部分はあそこだろうし、誤魔化しきれる自信があるんだろうな。...

こちらも時間稼ぎしておこう。


「お気遣い有り難うございます。

ただ探そうとしていた人物が不在と

わかり、意気消沈していた

ところです。どの町に転属されか、

ご存知ありませんか? 」


「はて、そこまでは。ただこの街の

監督庁に赴けば、2~3日で調べて

もらえるかと。 」


2~3日か。...ちょうど葉物の期限

だな。....

···あっ、そうか、そういうことか。

ということは、教会全体か助祭が悪どいということか。 よし。


「御厚意に甘えさせて頂けるなら、

御用商人にお取りつぎをお願いした

いのですが 」


「ええ、かまいませんとも。礼拝が

終わり次第、呼んでまいります 」


助祭が消え、簡易な椅子に座って

待つことしばし、

コンコンとノックが聞こえてから

助祭がもう1人連れて戻ってきた。

ガーディアンを見て一瞬ひるんだが

すぐに身を持直してきた。


「お待たせしました。こちらが「教会

商人」のスール殿です。では 」


一礼して助祭は部屋を後にする。

紹介された当人も胸に手を当て、深く

頭を下げてきた。

(成る程。これくらいが挨拶な感じか)


「教会商人のスールです。火急の取引

と伺いました。早速ですが品を拝見

してもよろしいですかな? 」


「サンザ村と交易をしております、

ヤスオと申します。御厚意ありがた

く、早速ですがこちらになります 」


こちらも一礼を真似して、葉物の入った籠を渡す。


スールは手袋をして、葉物の鑑定に入った。 2分程で終わった感じだ。


「サンザ村から持ち運んだとしたら

鮮度はかなり良好ですな。出来には

若干のバラつきがありますが。

評価的に見て、7束で雑貨1枚が

妥当かと 」


この世界でも「交渉」しろってことか。

まあ通じるだけやってみるか、

なめんなよ。

「そうですか。その価格の場合、別に

に運送料をいただけるということで

すかな? 」


「はは、ご冗談を」と返してきたので


「こちらも冗談でかえしたまでです。

では帰りますか。セムジュさん 」


そう言って席を立つ。籠を抱えて出る

素振りをする。


「お待ちください。少々イタズラが過

ぎたようで、申し訳ありません。

どうか席にお戻りください 」


扉の前に立ち、行く手を遮ってから

深く頭を下げてきた。


よし、まずは先手をとった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ